海外市場の潮流をつかめ! ‐伝統産品もSDGs!?‐
2021年06月17日
「世界は今」のアクセシビリティ対応について
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これまで海外市場にニーズがあると感じつつも手応えをつかめないままでいた「風呂敷」。しかし、モノを包む以外にも無駄なく、さまざまな使い方があることをPRしたところ、SDGs(持続可能な開発目標)に対する意識の高まりも後押しし、海外でその評価が高まっていた。一方、和晒(わさらし)で作った着心地の良いパジャマの海外販路開拓は、コロナ禍で、直接の売り込みができない苦境にあった。そこで、ディストリビューター経由ではなく、ライフスタイルを扱う高級店へ直接アプローチする戦略に切り替えたところ、手応えをつかみ始めている。日本の伝統産品の何が外国人の心を捉えているのか? 海外販路開拓を目指す企業を取材した。
(12分45秒)
テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。
映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 フランス・パリのエッフェル塔や凱旋門、アニメキャラクターのコスプレをした20代くらいの海外の女の子や、渋谷のスクランブル交差点の写真など、世界中の12枚の写真が画面の奥から飛び出してくる。水色を基調としたコンピューターグラフィックスの背景に、中が空洞になった緑色(みどりいろ)の地球儀が回転しながら現れる。画面右側で地球儀が回転し、左側に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。
映像説明: スタジオ。横長の背景モニターに緑色(みどりいろ)を基調とした地球儀と「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」のロゴが映し出されている。前方にも小さいモニターが置いてあり、河川沿いに建つ茶色い屋根の洋館。手前の広場には、赤い唐草模様の大きな箱型のオブジェが飾られ、多くの人が行き交う姿が映し出されている。モニターの左側、スタジオ中央に女性キャスターが座っている。水色のブラウスを着て、白いスカートをはいている。
女性キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。
映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)のモニターを背景にした女性のバストショット。
テロップ: 江連 裕子(えづれ ゆうこ)
江連(えづれ)キャスター: 日本の伝統産品への評価は海外でも高いものがあります。その評価がどうビジネスにつながるのか。
映像説明: スタジオ。江連(えづれ)キャスターが左のほうに体の向きを変える。画面の左側に江連(えづれ)キャスター。右側に小型モニターがあり、マスクを着け、ダークグレーシャツを着た男性が、木製のハンガーにつるされたベージュ色(いろ)のパジャマを手に持つ姿や、白い棚に赤富士や白波などを模した布飾られている様子が映し出されている。江連(えづれ)キャスターが話を続ける。
江連(えづれ)キャスター: 京都の伝統製法で作られた商品で、海外進出を図る企業を取材しました。果たして、日本の伝統産品の何が外国人の心を捉えているのでしょうか?
テロップ: 海外市場の潮流をつかめ! ‐伝統産品もSDGs(エスディージーズ)!?‐
映像説明: 雲が広がる空の下、河岸に立っている茶色い風車(ふうしゃ)。画面右下の四角い枠に西ヨーロッパの地図。緑色(みどりいろ)で示されたオランダはヨーロッパの北西部、北海に面した国で、首都アムステルダムが赤い星印で示されている。
サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): SDGs(エスディージーズ)時代の伝統産品 日本の商品が欧州で脚光
ナレーション: オランダの首都、アムステルダム。
映像説明: 茶色い外壁の近代洋館。「TROPENMUSEUM(トロッペンミュージアム)」と書かれた立体看板が掲げられた中央の4階建ての建物部分を挟み、黒い三角屋根の5階ほどの高さの建物が立っている。
テロップ: トロッペンミュージアム
映像説明: トロッペンミュージアムの中。アーチ型の窓の展示スペースには、背中に大きな羽を持ち、オレンジ色(いろ)の衣装を着た立体像が展示されている。 カラフルな模様の布が天井からつり下げられた展示スペース。木目調の机と椅子が置かれ、その周りにパッチワークで作られた色鮮やかな丸いクッションが6つ並んで置かれている。その中の1つに緑色(みどりいろ)の上着を着た女性が座っている。 白い壁の展示スペース。アフリカ地域の民族的な木彫りの立像やたくさんの人や動物が細長い舟の上にいるような造形の工芸品が展示されている。
ナレーション: その中心部からほど近くにあるトロッペンミュージアムは、世界各国の美術品や工芸品を展示する民族博物館だ。
映像説明: 展示スペースの一角。器や人の顔を模した茶色い造形物がガラス張りのショーケースに飾られている。展示品のあいだの通路を水色のブラウスを着た金髪の女性が歩いている。
テロップ: “ある日本製品(にほんせいひん)”に注目
ナレーション: 今ここで、“ある日本製品(にほんせいひん)”が注目を浴びている。
映像説明: 展示スペースの一角。赤い亀甲模様の壁の奥にある、水色の壁の薄暗い小さな部屋。水色のブラウスを着た金髪の女性が部屋の中に入り、天井を指さす。
ナレーション: 館内の一角には、ひときわカラフルな空間が…。
映像説明: 水色の壁の室内。床や壁には青い空に浮かぶ白い雲や、オレンジ色(いろ)や緑色(みどりいろ)、ピンクなど、カラフルなたくさんの鳥が空を舞う様子のデザインが描かれている。天井にも同じデザインが施され、いろいろな形のものを包んだ風呂敷がつり下げられている。水色のブラウスを着た金髪の女性が風呂敷を指さす。
ナレーション: 壁一面にユニークな模様が描かれ、天井からは、布で包まれたオブジェがぶら下がっている。実はこれ、日本の風呂敷を紹介する展示。
映像説明: 赤い亀甲模様の壁。赤い文字で「HOW DO YOU WRAP GIFTS?」と題された風呂敷についての説明が英語で書かれている。 水色の壁の室内。水色のブラウスを着た金髪の女性が室内を歩き、天井からつり下げられた風呂敷のオブジェを眺めている。
サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 伝統産品で世界を包め(つつめ) フロシキが欧州をゆく
ナレーション: 博物館で開催されている「世界のプレゼント」をテーマにした企画展の一部だ。
映像説明: 博物館の中。白と水色の模様の風呂敷包みが飾られた壁とレンガ調の壁の前で、水色のブラウスを着た金髪の女性がインタビューに答える。
テロップ: トロッペンミュージアム ジャニーヌ・アルフス リテールマネージャー
アルフス リテールマネージャー・英語: 風呂敷は模様がとても美しく、どのように使うか創造力が刺激される。 なので、ミュージアムショップで販売することにした
映像説明: 博物館の中。白く太い丸柱がある天井の高い店。白い展示台には、たくさんの商品が並べられている。奥で、アルフス リテールマネージャーが水色の風呂敷のような商品を並べている。 店内の一角。紙製のラベルで巻かれた白と水色の風呂敷がいくつも積まれている。 風呂敷に巻かれている「FUROSHIKI」と書かれた紙製のラベルのアップ。
ナレーション: ミュージアムショップには、たくさんの風呂敷が売られていた。それにしても、なぜ風呂敷が注目されているのか?
映像説明: 赤茶色のタイル張りの4階建ての建物。入り口横にはたくさんの自転車が停められている。
テロップ: 京都市
テロップ: 山田繊維
ナレーション: トロッペンミュージアムに風呂敷を納めているのは、京都市に本社を構える山田繊維。
映像説明: 色とりどりの風呂敷。青や赤、黄色(きいろ)、うぐいす色で、梅などの花模様やウサギなどの動物柄が入った布地が重ねて置かれている。 パソコン画面。富士山や亀などを模した模様の風呂敷のデザインが映し出されている。 オフィスの中。透明のパーテーションで仕切られた机で、黒いシャツを着た男性と、白い服を着た女性が椅子に座り、パソコンを操作している。全員マスクを着けている。
ナレーション: 80年以上にわたり、風呂敷を製造・販売する従業員40人の企業だ。
映像説明: コンクリート調の建物。入り口右上には、「むす美」と書かれた立体看板が掲げられ、入り口前には木目調の低い椅子が置かれている。 店内。壁には白い棚が設置され、色とりどりの和風柄の風呂敷が飾られている。 店内の一角。赤や緑などの円や四角形をランダムに並べた模様の風呂敷が白い壁に沿って天井からつり下げられている。 店内の一角。壁に設置された白い棚には、コアラやラッコ、猫などの動物を模した風呂敷がきれいに四角くたたまれて飾られている。 店内の壁際に設置された白い棚一面にたくさんの種類の風呂敷が展示されている。
ナレーション: 京都市内にある直営店には、さまざまなデザインの風呂敷が並ぶ。その種類は500以上にのぼるという。
映像説明: 店内。白い壁に広げて飾られているナマケモノを模した風呂敷。物を包んだ状態のナマケモノの風呂敷が天井からつり下げられている。
ナレーション: こちらは、ナマケモノがプリントされた風呂敷。ものを包むと、木にぶら下がるナマケモノに見えるようにデザインされているのだ。
映像説明: 工場の中。天井まで届くほど高さのあるスチール製の染色の機械。つばきの花と枝部分のデザインが描かれた幅広い型紙がスチール製の枠を通りながらゆっくりと流れ、次々と布地に色がつけられていく。マスクを着け、黒いTシャツを着た作業員が機械を操作している。 つばき柄が染色された大きな生地のアップ。
ナレーション: 素材やデザインによって、加工方法を変えるなど作り方にもこだわりをもっている。
映像説明: 店内。風呂敷が飾られた白い壁面の棚の前で、マスクを着け、黒いスーツを着た男性が、赤と青と白を使ってデザインされた風呂敷を広げながら話をしている。
テロップ: 山田繊維 山田 芳生 社長
映像説明: 展示会の写真。会場には、濃いピンク色の大きなタペストリーが天井からたくさんつり下げられ、多くの人が行き交う姿や黒い棚に赤や水色の風呂敷で包まれた商品が並べられている。
テロップ: 2008年 メゾン・エ・オブジェ・パリ 出展
ナレーション: 山田社長は、日本の伝統産品として風呂敷を世界に広めたいという思いから、2008年にパリで行われた展示会に出展。
映像説明: 室内。たくさんの本が並ぶ本棚があり、別の棚にはうぐいす色などの風呂敷が広げられている。木目調の机で山田社長が椅子に座り、パソコンに向かっている。山田社長の座っている後ろの窓には大きなえんじ色(いろ)のタペストリーが掛けられている。
ナレーション: その後、海外向けの注文サイトをオープンしたものの、思ったような結果は出ず、手応えをつかめないままでいた。
映像説明: 白い鳥が描かれた、えんじ色(いろ)のタペストリーの前。真剣な表情で山田社長がパソコンに向かっている。
テロップ: フランス人の若者との出会い
ナレーション: そうしたなか、再び「世界」を強く意識するきっかけとなったのが、あるフランス人の若者との出会いだった。
映像説明: 木目調壁の室内。マスクをつけた山田社長がソファに座り、インタビューに答える。
山田社長: その子がですね、「風呂敷知ってる?」って僕が聞いたら、「知ってる」って言うんですよね。 「なんで知っているの?」って聞いたら、「フランス人の子ども、私たちの世代は多分みんな知ってる」って言うんですよね。 なんでみんな知っているの?って。「みんな日本のマンガとかアニメ見て育ってる」から。
映像説明: 緑色(みどりいろ)の唐草模様に、口の周りにひげを生やした男性を模した風呂敷。
ナレーション: 日本のマンガやアニメの影響もあって、ヨーロッパの多くの国の若い世代のなかで、風呂敷の認知度は高いのだ。
映像説明: 木目調の壁の室内。マスクをつけた山田社長がソファに座り、インタビューに答える。
山田社長: この素地ができているっていうか。 やっぱり、もう一度ちょっと海外に、こう、風呂敷を広める活動をね、真剣に考えないといけないなって、こう、思ってたんです。
映像説明: 室内。山田社長が眼鏡をかけ、マスクをして真剣な表情でパソコンに向かっている。
ナレーション: 山田社長は、そこに商機があると考えた。
映像説明: パリで開かれた展示会の写真。河川沿いに建つ茶色い屋根の洋館。手前の広場には、赤い唐草模様の大きな風呂敷に包まれた箱型のオブジェが飾られ、たくさんの人が行き交っている。
テロップ: パリ
テロップ: 2018年11月 FUROSHIKI PARIS(フロシキ パリ)
ナレーション: 転機となったのは、2018年に、パリで開かれた風呂敷をテーマにしたイベントに参加したことだ。
映像説明: パリで開かれた展示会の写真。床から天井まで赤い唐草模様が施された会場。色とりどりの風呂敷が展示され、たくさんの人が風呂敷を見つめている。 会場の一角の写真。日本人スタッフが展示されている風呂敷の使い方を実演し、来場した外国人の男女が実際に風呂敷を触っている。
ナレーション: デザイン性に富んだ風呂敷は、現地の人たちを魅了。特に、人々を引き付けたのは風呂敷の使い方の実演だった。
映像説明: 木目調の壁の室内。マスクをつけた山田社長がソファに座り、インタビューに答える。 パリで開かれた展示会の写真。天井から色とりどりの風呂敷のオブジェがつり下げられ、棚には畳まれた風呂敷が飾られている。手前に設置されたモニターに風呂敷に関する映像が映し出されていて、4人の外国人男女が画面を眺めている。 床から天井まで赤い唐草模様で施された会場の一角の写真。サングラスを頭に置き、黒い服を着た女性が風呂敷のオブジェを手に持ち、ベージュ色(いろ)のコートを着た女性がスマートフォンで撮影している。
山田社長: (トロッペン)ミュージアムの方々も、その展示会を見られて、 もう、非常にこう、インパクトを受けられて。「風呂敷がこんなふうに使えるんだったら、これ、もっと伝えたいですよね」というようなことで。
映像説明: 薄暗い工場の中。額縁のような黒い枠や木枠がいくつも置かれている壁の前で、山田社長と黒い服を着た男性が話をしている。
ナレーション: その後、山田社長は風呂敷の売り込み方を大きく変えた。
映像説明: 木目調の机に、かばんのような形に整えられた風呂敷や箱型のものや瓶などを包んで、さまざまな包み方を表現した風呂敷が7点ほど並べられている。
ナレーション: 風呂敷には、海外の人には、なじみのない、さまざまな使い方がある。
映像説明: 2分割された画面。左の枠には、薄い黄緑色(きみどりいろ)の瓶が2本、右の枠には、白い丸型の缶の容器がそれぞれ風呂敷の上に置かれている。左右の画面で黒いボーダー柄の服を着た女性が、それぞれを風呂敷で包む様子が早送り再生され、完成した包みが映し出される。
ナレーション: 日本に古くから伝わる、もののかたちにあわせた伝統的な包み方や
映像説明: 店内。マスクを着け、薄いグレーのニットのカットソーを着た女性が、えんじ色(いろ)の風呂敷を腰に巻き、その場で回転する
テロップ: ファッション
ナレーション: 腰に巻けば、ファッションアイテムに、
映像説明: 店内。マスクを着け、薄いグレーのニットのカットソーを着た女性が、かばんの形に整えた赤い風呂敷を肩にかける。
テロップ: エコバッグ
ナレーション: また、結い方によっては、エコバッグになるなど新しい使い方もある。
映像説明: 木目調の壁の室内。マスクをつけた山田社長がソファに座り、インタビューに答える。
山田社長: 風呂敷を売るっていうよりも、四角い布を楽しく使って、暮らしが豊かになるんだったら、それは国境はないんじゃないかなというふうなことを思って。
映像説明: 展示会の会場。「MUSUBI」と書かれたブースに8人ほどの女性が立ち、話をしている。天井からは広げられたたくさんの風呂敷がつり下げられ、ブースの白い壁のある棚には正方形に畳まれた風呂敷が飾られている。 ブースを訪れた外国人来場者が風呂敷を広げたり、カタログを見ながら説明を受けたりしている。
テロップ: 2020年 メゾン・エ・オブジェ・パリ
ナレーション: 山田社長は、海外の展示会でワークショップを開くなど、風呂敷の使い方を伝えることに力を入れたのだ。これが、ヨーロッパのライフスタイルにある考え方と結びついたことも、人びとの心をつかんだ理由になった。
映像説明: トロッペンミュージアムの中。白と水色の模様の風呂敷が飾られた壁とレンガ調の壁の前で、アルフス リテールマネージャーがインタビューに答える。
アルフス リテールマネージャー・英語: オランダで、風呂敷は人気が出ると思う。 オランダの消費者はSDGs(エスディージーズ)(持続可能な開発目標)に敏感で、 サスティナブルな商品に関心を持っているので。
映像説明: 紙で作られた、さまざまな形をしたカラフルなラッピングの箱や用紙が積み重なっている。(© Kristel Kuipers(クリステル カイパース), Beeldconnecties.nl(ビールドゥコネクシース エヌエル))
ナレーション: 多くの国で、ギフト用の紙のラッピングは、その役割を終えると捨てられてしまう。
映像説明: 店内。木目調の机に、かばんのような形に整えられた風呂敷や箱型のものや瓶などを包んで、さまざまな包み方を表現した風呂敷が7点ほど並べられている。
ナレーション: 風呂敷は、もらった人が別の用途で使えるため、無駄がない。
映像説明: 木目調の壁の室内。マスクをつけた山田社長がソファに座り、インタビューに答える。 店内。壁に設置された白い棚に色とりどりの和風柄の風呂敷が飾られている。
山田社長: 海外のバイヤーの方(かた)がやっぱり、いちばん興味を持ってくださっている、評価をしてくださっているっていうのは、 風呂敷の持続可能性というか、そういったところ。
映像説明: オフィスの中。山田社長が透明のパーテーションで仕切られた机に座る黒いシャツを着た男性とパソコン画面を見ながら話をしている。2人ともマスクを着けている パーテーションで仕切られた別の机で山田社長と白い服を着て椅子に座っている女性が、たくさんのデザイン案が描かれている紙を持ちながら話をしている。2人ともマスクをつけている。
ナレーション: 山田社長は、今、ヨーロッパでの経験をもとにアメリカへの販路拡大を進めている。
映像説明: オフィスの中。「応接室」と書かれているドアから室内に入る。大きな窓一面に白いブラインドが下ろされた木目調の壁の室内。部屋の真ん中にはテーブルがあり、それを挟んで置かれたソファに山田社長と女性が向かい合って座り、話をしている。2人ともマスクをつけている。女性の前にはノートパソコンが置かれている。
テロップ: ハンズオン支援
ナレーション: 新たな市場を開くため、去年から新輸出大国コンソーシアムのハンズオン支援の活用を始めた。
映像説明: 大きな窓一面に白いブラインドが下ろされた木目調の壁の室内で、山田社長と女性が身振りを交えながら話をしている。2人ともマスクをつけている。
テロップ: ハンズオン支援 企業とジェトロが派遣する専門家が 二人三脚(ににんさんきゃく)で海外市場を目指す取り組み
ナレーション: ハンズオン支援とは、企業とジェトロが派遣する専門家が、二人三脚(ににんさんきゃく)で海外市場を目指す取り組みだ。アメリカにあるジェトロ事務所のネットワークを使ってSDGs(エスディージーズ) への関心が高い業者も見つかった。商談で、すでに成果が出ているという。
映像説明: 木目調の壁の室内。マスクをつけた山田社長がソファに座り、インタビューに答える。
山田社長: 売り先のリストを用意してくださって、 実際その商談につながっているところっていうのがあるっていうのは非常にうれしいですよね。はい。
映像説明: 窓の多い、白い壁の3階建ての建物の外観。1階の入り口付近には木製の柵があり、「ねむりの蔵(くら)」と書かれた白いのれんが掛けられている。入り口横の駐輪(ちゅうりん)スペースには、自転車が数台置かれている。「ねむりの蔵(くら)」と書かれた白いのれんが風でなびいている。
サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 伝統産品で世界を包め(つつめ) 洗うほど柔らかパジャマ
テロップ: 京都市
テロップ: 大東寝具工業
ナレーション: 同じ京都市内、伝統的な製法でつくった製品で海外市場を目指しているのは、大東寝具工業。
映像説明: 工場の中。白い壁の室内で大きなテーブルの上に布を広げ、黒い服を着た女性が作業をしている。右奥の大きなテーブルでは茶系のTシャツを着た女性が大きめの商品を包装している。2人ともマスクをつけている。 眼鏡をかけマスクをつけた男性が床に座りながら綿を広げて整える作業をしている。 白い壁で木目調の床の室内。木製のシングルベットに白い布団と枕がセットされ、羊のぬいぐるみがベッドの上に寝かされている。
ナレーション: 従業員は30人ほど。布団やシーツなどの寝具を製造販売する、大正14年創業の老舗企業だ。
映像説明: 工場の中。ミシンがけする手元の様子。 白いカーテンが閉められた白い壁の室内。画面中央には白いテーブルが3台並べられている。そのテーブルの上に2台のミシンが置かれ、紫色のTシャツにグレーのエプロンをしたショートカットの女性と茶色の服に紺色のストライプ柄のエプロンをつけ、眼鏡をかけた女性がミシンで作業をしている。2人ともマスクをつけている。
ナレーション: 長年、オーダーメイドの手作りにこだわってきた。
映像説明: 室内。木製のハンガーラックに白や黒、ダークグリーン、えんじ色(いろ)、カーキ色(いろ)のパジャマ上衣(じょうい)がつるされている。 白い布団に、白いベビー服を着せられた赤ちゃんのマネキンが横たわっている。その横にある木製の棚には、スタイや帽子、ミトン、肌着などが並べられている。
ナレーション: 海外向けの主力商品は、布団づくりで培った技術を生かしたパジャマやベビー用品だ。
映像説明: 室内。たくさんの寝具が並べられた棚の前で、ダークグレーのシャツを着てマスクをした男性がハンガーにかかっている白いパジャマを持ちながら説明している。
テロップ: 大東寝具工業 大東 利幸(おおひがし としゆき) 社長
映像説明: 木製の机の上に広げて置かれている白いパジャマの上衣(じょうい)。袖の部分を少し持ち上げ、生地の表面を見せている手元の様子。
テロップ: 「晒(さらし)」
ナレーション: 大東(おおひがし)社長がこだわりを持つ素材のガーゼ生地は、「晒(さらし)」とよばれる伝統的な製法でつくられている。
映像説明: 白い壁の室内。木製のハンガーラックに白や黒、カーキなど、5色のパジャマの上衣(じょうい)がつるされている。大東(おおひがし)社長がインタビューに答える。 「晒し(さらし)」の工程の写真。 工場内。黒い長靴を履き、白い作業服を着た男性が重ねられた大きな布を持っている写真。 生地を晒している(さらしている)様子の写真。たくさんの生地が入っている大きな容器に壁際に設置されている管(くだ)に開けられた穴から注水され、生地が水に浸かっている。
大東(おおひがし) 社長: 生地を漂白してきれいにする工程のことを「晒(さらし)」というんですけれども、 通常着ているコットンの生地の繊維っていうのはですね、40分(よんじゅっぷん)の精練晒(せんれんさらし)で終わってしまうんですが、 私たちは和晒(わざらし)という方法で4日間、丁寧に時間をかけて生地をきれいにしていただいています
映像説明: 室内。きれいな白い生地が束にされ、重ねて置かれている。
ナレーション: 繊維にストレスをかけない製法によって、ふんわりとした風合いになるのだという。
映像説明: 室内。木目調の机の上に黒、赤、白のパジャマが並べられている。 白い壁の室内。木製のハンガーラックに白や黒やカーキなど、5色のパジャマの上衣(じょうい)がつるされている。大東(おおひがし)社長がインタビューに答える。
大東(おおひがし)社長: 使っていただければ使っていただくほど柔らかくなっていきます。 修理をしてですね、使っていただいているお客様もいらっしゃるぐらいで。
映像説明: レンガのようなタイル壁の室内。カーキ色(いろ)のパジャマをマネキンに着せて展示している。 木目調のテーブルの上に並べられているスタイや帽子や肌着などのベビー用品。
ナレーション: コロナ禍で、直接の売り込みができない苦境にあるなか、こうした衣料品が海外のバイヤーとの商談で着実に成約を結んでいるという。
映像説明: オフィスの中。白い壁に囲まれた室内。壁際にはたくさんの本が並んでいる本棚が置かれ、その左隣には大きなテレビが置かれている。木製のテーブルで大東(おおひがし)社長が木の椅子に座り、ノートパソコンで作業している。
ナレーション: ビジネスにつながりそうな企業に、費用を惜しまず、無償でサンプルを送っているのだ。
映像説明: 工場内。きれいに畳まれたパジャマを袋に詰めている。
ナレーション: 製品を手に取ってもらえれば、その良さを実感してもらえるはずだという社長の自信と経験の裏付けがあった。
映像説明: 白い壁の室内。木製のハンガーラックに白や黒やカーキなど、5色のパジャマの上衣(じょうい)がつるされている。大東(おおひがし)社長がインタビューに答える。
テロップ: 大東寝具工業 大東 利幸(おおひがし としゆき) 社長
大東(おおひがし) 社長: インバウンドでもですね、来られた(こられた)海外のお客様が、われわれのパジャマとかをお取り扱いいただいている宿泊施設にですね、体験をなさってですね、 感激されてですね、評価をいただいている。
映像説明: 5分割されたパソコン画面の写真。 分割画面の右下に表示されていた金髪の女性が拡大表示される。女性の後ろには木目調の棚があり、電子レンジのような家電がある。その横にあるカウンターの上には数本のお酒のような瓶が置かれている。
テロップ: デザイン・日用品オンライン商談会 in 関西/北陸 主催:ジェトロ
ナレーション: ジェトロのハンズオン支援の一環で、今年1月に参加したオンライン商談が、早くもビジネスにつながった。
映像説明: 明るい空の下。ヨットの帆をいくつも重ねたような白い屋根が特徴のオペラハウス。画面右下にオーストラリアの地図。オーストラリアは南半球にある国で、シドニーは南東部の海岸沿いに位置し、赤い星印で示されている。
ナレーション: オーストラリア最大の都市、シドニー。
映像説明: 白い建物の1階部分。店内入口は緑色(みどりいろ)の枠で囲われていて、白い旗のような看板が下げられている。店内には木目調のテーブルの上に白い食器が並べられ、白いランプシェードが天井から数点つり下げられている。
テロップ: プロバイダーストア
ナレーション: 中心部にあるセレクトショップで、大東寝具のパジャマの販売が始まった。
映像説明: パソコンの画面。白い大きな布や和風柄の布がかけられている室内で、ダークグリーンのシャツを着た金髪でロングヘアの女性が話をしている。女性の右隣にある木製の机の上には白い布が置かれている。
テロップ: プロバイダーストア タラ・ベネット オーナー
ナレーション: 販売を決めた理由について、オーナーは…。
映像説明: 白い壁の室内。後ろの壁には白い大きな布や和風柄の布がかけられている。画面の右側にある木製の机の上には白い布が置かれている。ベネット オーナーがインタビューに答える。(Zoomのビデオ通話)
ベネット オーナー・英語: 当店のお客は、高品質で、環境や倫理に配慮したものを好む。 価格よりも、長持ちして、丁寧に作られたものに関心がある。 とてもナチュラルな製品で、植物由来の色彩豊かな染料が使われている。 実際、私も毎晩、大東寝具のパジャマを着ている。 洗うほどに柔らかくなって、着心地も良くなっていく。
映像説明: 室内。木目調の机の上に黒、赤、白のパジャマが並べられている。
ナレーション: ファストファッションにはない、素材の魅力が評価されたようだ。
映像説明: 4分割されたパソコン画面。眼鏡をかけた3人の男女とマスクをした女性が映し出されている。 画面右側の眼鏡をかけた3人の男女が映し出される。いちばん左に映っている男性が話をし、ほかの2人が話を聞いている。
ナレーション: この日は、ジェトロ京都と専門家との3者面談。進行中のアメリカ市場の販路拡大にあたって、戦略を変更したことが、軌道に乗り始めたという。
映像説明: 白い壁の室内。高く積み上げられた本の前に白いシャツを着て眼鏡をかけた男性が座り、インタビューに答える。(Zoomのビデオ通話)
テロップ: ジェトロ ファッション・雑貨分野の専門家 岡 克美
岡専門家: ディストリビューター経由ではなくて、 個別に、例えばライフスタイルのお店だとか、寝具を中心に扱っている高級店とか、こういうところにアプローチを開始していまして…。
映像説明: オフィスの中。白い壁の室内。木製のテーブルの上にはノートパソコンが置かれ、木の椅子に座って、大東(おおひがし)社長がパソコンで作業している。
ナレーション: 販売代理店経由ではなく、環境意識の高い小売店と直接つなげることに決めたのだ。早速、ニューヨークで動きがあった。
映像説明: 木製のハンガーラックに白や黒、カーキなど、5色のパジャマの上衣(じょうい)がつるされている。大東(おおひがし)社長がインタビューに答える。
テロップ: 大東寝具工業 大東 利幸(おおひがし としゆき) 社長
大東(おおひがし) 社長: 実際に、ニューヨークのお客様にサンプルを送らせていただいたんですね。 (商談先は)「頑張ってやりたいと。 「オリジナルを私たち以外に売らないで」っていうぐらいのリクエストが、今、頂きながらお話を進めていっていると、 実際に手応えを感じております。
映像説明: 大東寝具工業の作業場内。たくさんの白い布が床に重ねて置かれている。作業場内を大東(おおひがし)社長が身振り手振りを交えながら案内している。木目調の大きなテーブルで緑のTシャツを着て、首にタオルを掛け、マスクをつけた男性が大きい布を置いて作業している。 室内。たくさんの寝具が並べられた棚の前で、大東(おおひがし)社長がハンガーにかかっている赤いパジャマを持ちながら説明している。
ナレーション: 伝統産品の使い方や製法が、海外で評価されたことで、ビジネスにつながった。
映像説明: 山田繊維の直営店の店内。壁には白い棚が設置され、色とりどりの和風柄の風呂敷が飾られている。 店内の一角。赤や緑などのさまざまなデザインの風呂敷のオブジェが天井からつり下げられている。マスクした2人の男女が商品を見ながら話をしている。 山田社長が白地に青や黄色(きいろ)の四角形を組み合わせたデザインの風呂敷を広げて見せる。
ナレーション: こうした潮流を意識してアピールすることが、海外での販路拡大につながりそうだ。
映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。緑を基調とした、中が空洞になった地球儀が回転している。
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