ロシアの最先端ヘルステック ‐日本の医療課題に挑む‐

2021年04月22日

今、ロシアでは、優れたスタートアップが次々と誕生している。ロシア政府は、資源依存の経済構造を変革すべく、デジタル経済化推進のための環境整備を進めている。医薬品や医療関連技術にも力を入れるなか、新型コロナでひっ迫する病床数や看護師の負担軽減、高齢化社会への対応など、日本の医療課題解決に挑むロシアのヘルステック分野のスタートアップを取材した。

(10分04秒)

テキスト解説を読む

テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 フランス・パリのエッフェル塔や凱旋門、アニメキャラクターのコスプレをした20代くらいの海外の女の子や、渋谷のスクランブル交差点の写真など、世界中の12枚の写真が画面の奥から飛び出してくる。水色を基調としたコンピューターグラフィックスの背景に、中が空洞になった緑色(みどりいろ)の地球儀が回転しながら現れる。画面右側で地球儀が回転し、左側に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。

映像説明: スタジオ。横長の背景モニターに緑色(みどりいろ)を基調とした地球儀と「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」のロゴが映し出されている。前方にも小さいモニターが置いてあり、赤茶色のレンガ造りの聖堂と時計塔に囲まれた広場が映し出されている。モニターの左側、スタジオ中央に女性キャスターが座っている。薄い紫色のブラウスと白いスカートを着ている。

女性キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。

映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)のモニターを背景にした女性のバストショット。

テロップ: 江連 裕子(えづれ ゆうこ)

江連(えづれ)キャスター: 世界的にはヨーロッパやアメリカがリードしてきたヘルステック分野。

映像説明: スタジオ。江連(えづれ)キャスターが左のほうに体の向きを変える。画面の左側に江連(えづれ)キャスター、右側に小型モニターがあり、赤茶色のレンガ造りの聖堂と時計塔に囲まれた広場や、高層ビルなどが見える街並み、ガラス張りの建物の外観、t室内で黒い半袖を着た男性が机で椅子に座り作業をする後ろ姿などが映し出される。江連(えづれ)キャスターが話を続ける。

江連(えづれ)キャスター: しかし、いま、ロシアにも優れたスタートアップが次々と誕生しています。高い技術力で、日本が抱える医療課題に挑む、ロシアの企業を取材しました。

テロップ: ロシアの最先端ヘルステック ‐日本の医療課題に挑む‐

映像説明: 歩道橋がかかる車道。黒や白い車が数台走っている。車道沿いに建つ白いビル。手前に青い背景に白い文字で「PLUG AND PLAY SHIBUYA」と書かれた看板が設置されている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 日本の健康課題に挑む ロシアのヘルステック

テロップ: 東京・渋谷

ナレーション: 東京、渋谷にあるスタートアップ支援のためのシェアオフィス。

映像説明: オフィスの廊下。ガラスの窓に、「MUFG」や「zamaa」などの企業ロゴが描かれた白いステッカーのようなものが格子状に貼られている。 白い壁の照明が抑えられた室内。黒い服を着た茶色い髪の女性が白い机で椅子に座り、ノートパソコンに向かって話をしている。 黒い服を着た茶色い髪の女性が手にプラスチック容器を持ちながら話をしている。

テロップ: アトラス日本 ポタポワ・ダリア マネージングディレクター

ナレーション: この一画で、コロナ禍のなか、ビジネスを軌道に乗せようと奮闘しているのは、1年前に進出したアトラス日本のダリアさんだ。

映像説明: 白い壁の照明が抑えられた室内。黒いジャケットを着たダリアさんがインタビューに答える。 「Listen to Your Genes」「遺伝子は語る」や「Listen to Your Gut」「腸は語る」とそれぞれ書かれた白い箱と、プラスチック容器が2つ、白いヘラ、説明書が白い机に並べられている。 白い壁の照明が抑えられた室内。ダリアさんが話を続ける。

ダリアさん: 弊社が提供しているサービスとしては、健康改善。 ツールとしては遺伝子検査と腸内フローラ検査という、2つの検査を提供しているんですけれども、 多因子疾患に対する意識向上で、 弊社のサービスを、やっぱり、こう、多くの皆さんに活用できるのではないかと考えて、あの(日本に)進出しました。

映像説明: 画面左上に、「atlas」と書かれたロゴが表示された水色の背景のウェブサイト。中央に白い箱を左手に持ち、ベージュのノースリーブを着た外国人女性が映し出されている。女性の左に、「健康について語ります」という文字があり、「健康」の部分が「あなた」に変わる。右側には価格や「購入」と書かれたボタンが表示されている。白い箱や値段が掲載されたページに切り替わる。左側に、黒い文字で「Listen to Your Genes」と書かれた白い箱、中央に黒い文字で「遺伝子検査キットを購入する」、右側に、価格や「カートに追加」と書かれたボタンが表示されている。白い箱や価格が掲載されたページに切り替わる。左側に、黒い文字で「Listen to Your Gut」と書かれた白い箱、中央に黒い文字で「腸内フローラ検査キットを購入する」、右側に価格や「カートに追加」と書かれたボタンが表示されている。(アトラス日本のウェブサイト)

ナレーション: 現在、日本ではそれぞれの検査キットを、個人を対象にウェブサイトで販売していて、購入数は日々、少しずつ伸びてきている。

映像説明: 白い壁の照明が抑えられた室内。ダリアさんが机で椅子に座り、話をしながらノートパソコンに向かっている。ノートパソコンの左側に小型ディスプレイが設置されている。黒い文字で「遺伝子」、「その他のファクター」、「腸内フローラ」と書かれた部分に、カーソルが円を描くように動いている。

ナレーション: また、atlasの強みは、個別の検査結果の提供にとどまらない。

映像説明: 「Listen to Your Genes」と題され、右下に「遺伝子は語る」「遺伝子検査」と書かれた紫色のシールが貼られた白い箱と、「Listen to Your Gut」と題され、右下に「腸は語る」「腸内フローラ検査」と書かれた紫色のシールが貼られた白い箱が机の上に並べられている。

ナレーション: これらの検査で分かるのは、生まれつきの体質と生活習慣などで作られた、今の体の状態。

映像説明: 2分割された白い背景の画面。左側の枠に「遺伝子検査」と題され、「Listen to Your Genes」と書かれた白い箱、右側の枠に「腸内フローラ検査」と題され、「Listen to Your Gut」と書かれた白い箱が映し出されている。

テロップ: 病気の発症リスクを可視化

ナレーション: この2つを組み合わせ、独自のアルゴリズムで将来、病気になるリスクを可視化し、

映像説明: 画面左上に「atlas」と書かれたロゴが表示されたウェブサイト。「2型糖尿病 高いリスク」と題され、下に説明が書かれている。「さらに表示」というボタンがクリックされると、背景が黒い画面に切り替わり、「あなたのリスクプロファイルは23.1%」や「腸内フローラによる疾病保護レベル10の内10」などと表示される。(デモアカウントによるパーソナルページ)

テロップ: 健康改善のアドバイス

ナレーション: ライフスタイルや食生活を改善するアドバイスを行うのだ。

映像説明: 白い壁の照明が抑えられた室内。黒いジャケットを着たダリアさんが机で椅子に座り、ノートパソコンの画面を見ながら話をしている。

ナレーション: 生活習慣病や、高齢者の介護人材不足の問題など、日本が抱えている健康課題について…

映像説明: 白い壁の照明が抑えられた室内。ダリアさんがインタビューに答える。

ダリアさん: 弊社の検査キットは、生活習慣を改善するためのツールでもありますので、 若いときから健康でいて、健康寿命を延ばせるようなものになればいいと思っているんですけれども。

映像説明: 「Listen to Your Genes」や「Listen to Your Gut」とそれぞれ書かれた白い箱と、プラスチック容器が2つ、白いヘラ、説明書が白い机に並べられている。

ナレーション: しかし、こうした検査サービスはあまり知られておらず、健康なうちに受けようという人は、まだ少ない。

映像説明: 白い壁の照明が抑えられた室内。黒い服を着たダリアさんが椅子に座り、手に2つの白い箱を持ちながら話をしている。 画面左上に「atlas」と書かれたロゴが表示されたウェブサイト。「腸内フローラ検査を受ける理由は何ですか(なんですか)?」と題され、右側に黄緑色(きみどりいろ)の雲のような形をしたキャラクターが表示されている。キャラクターから、腸内フローラ検査の説明などが書かれた水色の吹き出しが出ている。「両方の検査を受けてわかること」と題されたページに切り替わる。「健康」や「栄養」などと書かれた4つのカテゴリーが表示されている。

ナレーション: 検査をすることも、おしゃれを楽しむように身近に取り入れられるよう、アトラスは、パッケージやキット、ウェブサイトに至るまで、デザインにこだわっているという。

映像説明: 白い壁の照明が抑えられた室内。黒い服を着たダリアさんがインタビューに答える。

ダリアさん: 実際、病気にかかって治療するよりかは、若いうちに健康増進、 健康に対する意識向上を図って、 やっぱり自分に、こう、予防という形で投資したほうが、(医療費が)安く済むっていうのが弊社の考えていることでして。

映像説明: ヨーロッパ諸国の白地図。イギリスの部分が緑色(みどりいろ)で塗りつぶされ、ロンドンの位置に赤い丸印が表示される。丸印の左横に「atlas」と書かれたロゴが現れる。右側に、水色(みずいろ)の文字で「15ヵ国」と書かれた文字が表示され、イタリア、ドイツ、スウェーデンなどの国が緑色(みどりいろ)に塗りつぶされる。地図の右下に黒い文字で「(2021年3月時点)」と表示されている。

ナレーション: 急成長を遂げているatlasは、ヨーロッパでのビジネス展開のため、ロンドンに本社を置き、すでに15ヵ国に販路を拡大している。

映像説明: クリーム色(いろ)や茶色い外壁の建物が建つ街並み。車道に黒い車が走っている。車道沿いに建つ2階建ての建物。ミント色(いろ)の壁には立体看板が掲げられ、白い文字で「atlas」と書かれている。画面左下、四角い枠にロシアの地図。南にカザフスタン、西にウクライナ、ベラルーシ、フィンランドがある。モスクワはロシアの西部に位置していて赤い星印で示されている。

ナレーション: しかし、もともとロシアで誕生した企業。核となる開発部門は、モスクワにある。

映像説明: 白い壁のオフィス。男性2人、女性1人がそれぞれ白い机で椅子に座っている。 水色の長袖を着た男性や黒い長袖を着た女性などが机で椅子に座り、ノートパソコンに向かっている。

ナレーション: ここでは主に、検査結果を解析するためのアルゴリズムの開発などが行われている。

映像説明: 左上に「atlas」と書かれたロゴが表示されたウェブサイト。「データソース」と題されたページに、遺伝子を調査した研究結果についての説明が掲載されている。「続きを読む」に白い手の形をしたカーソルが置かれクリックすると、「生データ 遺伝子の影響 -1.41%」という文字が表示される。画面がスクロールされ、「科学文献」と題されたブロックが表示される。説明文の中央の「統計で見る日本」、「日本高血圧学会による血圧の分類別」と書かれた部分に赤い下線が引かれる。

ナレーション: 日本で販売されるサービスは、より適切なアドバイスになるよう、日本人(にほんじん)を対象とした科学論文を取り入れている。

映像説明: 観葉植物が置かれた白い壁のオフィス。壁には、高層ビルの写真が入った黒い額縁が飾られている。黒いジャケットを着て眼鏡をかけた男性が椅子に座り、机に右ひじをつきながら話をしている。

テロップ: アトラスバイオメッド セルゲイ・ムシエンコ CEO

ナレーション: ムシエンコCEOは、今後日本で、食品や保険などの民間企業とも協業していきたいと語る。

映像説明: 観葉植物が置かれた白い壁のオフィス。黒いジャケットを着て眼鏡をかけたムシエンコCEOがインタビューに答える。

ムシエンコCEO・英語: 日本の健康食品や医療関連企業と提携し、 特にDNAや微生物科学の分野で共同研究開発を進めていくことに関心があります。 東京にあるオフィスを拠点に、将来的には日本の研究コミュニティーと協力して、 技術を発展させていく大きな可能性があると思います。

映像説明: 赤茶色のレンガ造りの聖堂と時計塔に囲まれた広場。大勢の人が行き交っている。 多くの車が行き交う幹線道路。道路沿いに、クリーム色(いろ)の建物が立ち並んでいる。 緩やかな流れの大きな川。ほとりには車道があり、多くの車が行き交っている。通り沿いに三角屋根の塔がある建物が立ち並んでいる。

ナレーション: 実は今、ロシアでは、こうした世界で活躍するスタートアップが次々と誕生している。

映像説明: クリーム色(いろ)の建物が建つ市街地。奥には近代的な高層ビル群が広がっている。 室内。黒いスーツを着て眼鏡をかけた男性が机で椅子に座り、右手にペンを持ち、ノートに文字を書きながら話をしている。

テロップ: ジェトロ モスクワ事務所 所長 梅津 哲也(うめつ てつや)

ナレーション: 急成長を遂げている背景について、モスクワ事務所の梅津(うめつ)は…

映像説明: 幾何学模様の天井の室内。梅津(うめつ)がインタビューに答える。

梅津(うめつ)(ジェトロ モスクワ事務所 所長): もともとロシアは 、数学や物理の分野で優秀な人材を輩出しており、 今でも高い研究開発力を持っています。 ロシア政府は、高度人材の活用や資源依存の経済構造を変革するために、 デジタル経済化のプログラムやロードマップを策定しました。 世界的なユニコーン企業を輩出するなど、世界的にも注目される国になっています。

映像説明: 遠くにクリーム色(いろ)の建物をのぞむ街並み。手前に大きな川が流れている。 コンクリートで造られた10階ほどの建物の外観。 街なか。クリーム色(いろ)の3階建ての建物の前の通りをに大勢の人が行き交っている。

ナレーション: 近年、経済構造の転換に取り組んでいるロシア政府は、デジタル経済化推進の原動力として、スタートアップの育成を重要視。周辺環境も整備してきた。

映像説明: 黒い近代的な建物の外観。建物の外壁の中央に、白い文字で「Sk」、ロシア語で「スコルコヴォ」と書かれた立体看板が設置されている。手前に、青い旗がはためき、3人の男性が建物のほうを見上げながら通り過ぎる。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 多くのスタートアップ輩出 「スコルコヴォ」とは

テロップ: スコルコヴォ

ナレーション: ロシアのスタートアップ・エコシステムの中でも最大の支援組織、スコルコヴォ。

映像説明: 観葉植物などが置かれた緑色(みどりいろ)の壁のオフィス。男性4人が机で椅子に座り、作業をしている。 「INNOVAX(イノヴァックス)」と書かれた灰色の四角い箱型の機械がガラス越しに設置されている。

ナレーション: スコルコヴォのインキュベーションセンターでは、さまざまな分野の起業や研究開発を支援している。

映像説明: オフィス。黒い半袖を着た男性が椅子に座り、丸い形の部品などが置かれた机に向かっている。 黒い長袖を着た男性が「CR‐01」などのロゴがある銀色の箱型の機械の前に座り、作業をしている。

テロップ: ○税制の優遇 ○インフラのサポート ○最新設備の提供

ナレーション: 入居者には、税制の優遇やインフラのサポートをはじめ、共有スペースでは最新の設備も提供。

映像説明: 白い壁の室内。天井から吊り下げられたスクリーンの前に赤いズボンに紺色のシャツを着た男性が立ち、身振りを交えて話をしている。男女9人ほどが椅子に座り、長机(ながづくえ)をはさみ、赤いズボンに紺色のシャツを着た男性の話を聞いている。 大きな窓があるクリーム色(いろ)の壁の室内。壁際の机で椅子に座り、パソコンに向かう男性。奥に、グレーのジャケットを着た男性が左腕(ひだりうで)に黒い装置を付け、前にのばしながら4台の小さなドローンを操縦している。グレーのTシャツを着た男性が両手でカメラを持ちながらドローンを操縦する男性を撮影している。 左腕(ひだりうで)に黒い装置を付け、4台の小さなドローンを操縦する男性の真剣な顔が映し出される。(映像提供 スコルテック)

テロップ: 人材育成のための大学併設

ナレーション: さらには、人材を育成するための大学も併設されており、

映像説明: モスグリーンの壁の廊下。大きな窓があるスペースの白い仕切り部分には黒い文字で「INNOVAX(イノヴァックス)」と書かれた看板などが設置されている。

テロップ: 2,800社以上の スタートアップ輩出

ナレーション: 設立からおよそ10年で、2,800社以上のスタートアップを輩出した。

映像説明: 室内。白い棚の前で男女3人が机で椅子に座り、作業をしている。 屋内。ガラスで仕切られた小さな部屋が3つ設置されている。それぞれの部屋の中に、椅子やソファなどが設置されている。

テロップ: 国内外の150以上の パートナー企業と連携

ナレーション: 今では、ロシア全域にネットワークを広げ、国内外の150以上のパートナー企業とも連携している。

映像説明: 2分割された画面。左側の枠に、黒いスーツを着て眼鏡をかけた男性、右側の枠に、黒いネクタイに紺色のスーツを着た外国人男性が映し出されている。

テロップ: 2021年3月16日 スコルコヴォ オンライン ミッション ショーケース “Solutions for Japan” 主催:スコルコヴォ基金 ジェトロ

ナレーション: 3月、ジェトロはスコルコヴォとともに、オンラインピッチイベントを開催した。

映像説明: 青色の枠で囲まれた画面。黒いネクタイに紺色のスーツを着た外国人男性が映し出され、話をしている。

テロップ: スコルコヴォ基金 アルカジー・ドヴォルコヴィチ 総裁

ドヴォルコヴィチ総裁・英語: また、本日の優先的なトピックはヘルステックです。 今回のパンデミックで、われわれのスタートアップが開発した 医薬品やテクノロジーが広く役立てられたことを誇りに思います。

映像説明: 白い壁の室内が映し出された画面。壁には大きな黒い額縁が飾られている。薄い水色のシャツを着た外国人男性が、白いイヤホンをつけながら話をしている。 2分割された画面。左側の枠には白い壁の前で黒のノースリーブシャツを着て、髪をオールバックで束ねた外国人女性が、右側の枠にはCG映像を背景とした画面にグレーのスーツを着たスキンヘッドでひげを蓄えたふくよかな外国人男性が映し出されている。 白い壁の室内が映し出された画面。ライトグレーのトレーナーを着て、髪をオールバックで束ねた外国人女性が話をしている。

ナレーション: ピッチには、コロナ禍で日本(にほん)での活躍が期待される、ヘルステック関連のスタートアップ、9社が登壇した。

映像説明: 紫色の文字で「Pilot in #1 Private Russian Hospital(パイロット イン ナンバーワン プライベート ロシアン ホスピタル)と題されたプレゼン資料。右側に、白い防護服を着たゴーグル姿の人物が頭上のモニターを見ながら手元のマウスを操作している写真がある。右上の小さな四角い枠にプレゼンテーターであるロングヘアの外国人女性が話している様子が映し出されている。資料右側に添付されていた白い防護服を着た人物の写真が画面中央に拡大表示される。 中央にシングルベッド2台と薄い茶色の椅子が置かれた室内などの写真。右上には白いスーツを着た外国人女性の写真がある。その写真の下に表示されている小さな四角い枠の中にプレゼンテーターであるロングヘアの外国人女性が話している様子が映し出されている。

テロップ: サードオピニオン

ナレーション: サードオピニオンは、患者の様子をAI(エーアイ)によってモニタリングし、異常を感知できるシステムを開発している。

映像説明: 紫色の文字で「The problem」と題されたプレゼン資料が表示される。画面左から、青いスクラブを着た2人の女性が映る写真を背景に「Shortage of nurses」と書かれた画像、水色の服を着た人物がうずくまる写真を背景に「Risks for patients(リスクス フォー ペイシェンツ)」と書かれた画像、水色の服を着た人物がベッドで横たわる写真を背景に「Complications」と書かれた画像3枚が横並びに表示され、その下に英語で説明が書かれている。右上の小さな四角い枠に英語で説明をするプレゼンテーターのロングヘアの女性が話している画面が映し出されている。 紫色の文字で「Solution」と題されたプレゼン資料に切り替わる。病室のベッドや白い防護服を着た人物が廊下を歩く写真など8枚が映し出される。 「Base」と書かれたブロックには6枚の写真があり、それぞれ「Fall Prevention」、「Bedsore Prevention(ベッドソア プリベンション)」、「Elopement Detection」、「Care Monitoring」、「Absence Notification」、「Visitor Registration」の文字がある。「COVID-19(コヴィッド ナインティーン)」と書かれたブロックには2枚の写真があり、「PPE Detection(ピーピーイー ディテクション)」、「Activity Monitoring」の文字がある。

プレゼンテーターの女性・英語: 患者のケアで最も負担を強いられるのは看護師です。 世界では看護師が600万人不足しており、パンデミックによりこの問題は悪化しました。 当社のソリューションは、コンピュータービジョン技術に基づいて、 施設内の監視ビデオの映像を分析し、患者を検出します。 ベッドから下りようとしている、一人で歩いている、転倒した、ベッドにいない、または床ずれのリスクが高い、など。

映像説明: オフィス。外国人男性3人が白いパーテーションで仕切られた机で椅子に座り、パソコンに向かっている。 白いカーディガンを着た金髪の外国人男性が机で椅子に座り、パソコンに向かっている。 白い壁の室内。青いポロシャツを着た外国人男性が白い机で椅子に座り、ノートパソコンに向かっている。 モスグリーンの壁の室内。濃いピンク色のジャケットを着た外国人女性が木目調の机でグレーのソファーに座り、ノートパソコンに向かっている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 新型コロナの治療現場 負担軽減と診断精度向上

ナレーション: 看護師の負担軽減という課題は、日本(にほん)も例外ではない。ロシア国内では、このシステムが広く活用され、すでに新型コロナの治療現場でも役立っている。

映像説明: 吹き抜けのロビー。濃いピンク色のジャケットを着た外国人女性が身振りを交えてインタビューに答える。

テロップ: サードオピニオン ナタリヤ・ペストワ 製品部長

ペストワ製品部長・英語: 当社の製品は、ロシアの介護施設や病院に導入されています。 集中治療室でも使われ、高齢化社会のニーズに対応しようとしています。 現在、日本の介護施設には80万床以上、病院には150万床以上のベッドがあり、 そこに当社の製品を導入すれば、患者を助けることができます。

映像説明: 白い壁の室内。壁に設置された白い棚の前に、だ円形(だえんけい)の白い机と黒い椅子が置かれている。白い机の奥には「BOTKIN・AI(ボトキン エーアイ)」の文字やCT画像などがあるパネルが置かれている。 クリーム色(いろ)の壁の室内。外国人女性1人、外国人男性2人が木目調の長机で椅子に向かい合って座り、ノートパソコンに向かっている。

テロップ: ボトキン.AI(ボトキン エーアイ)

ナレーション: ボトキン.AI(ボトキン エーアイ)は、AI(エーアイ)技術を活用して、放射線画像を解析するためのプラットフォームを提供している。

映像説明: 2分割された画面。左側の枠に白い壁の前で黒のノースリーブシャツを着て、髪をオールバックで束ねた外国人女性、右側の枠に「BOTKIN・AI(ボトキン エーアイ)」と書かれたロゴがある背景の前で黒い服を着た外国人男性が映し出され、話をしている。

ナレーション: ピッチでは、現在、新型コロナの治療の最前線にある、放射線科医の診断をサポートできるとアピール。

映像説明: 右上に「BOTKIN・AI(ボトキン エーアイ)」と書かれたロゴが表示された資料。「Comprehensive analysis of COVID-19 and oncology(コンプリヘンシブ アナリシス オブ コヴィッド ナインティーン アンド オンコロジー)」と題され、中央に、2つの青い矢印が右向きに伸び、矢印の先にCT画像が2枚表示されている。英語で説明が書かれている。

BOTKIN・AI(ボトキン エーアイ)の男性の音声・英語: 新型コロナ感染症のために基礎研究の件数は急増したにも係わらず、 放射線科医の数は依然として少なく、その多くは新型コロナ感染症の 症状にだけ注目するようになったために肺がんを含む他疾患が見逃しがちになりかねない状況です。 その打開策として、新型コロナ感染症と肺癌の症状が同時に検査できるように CT検査分析向けの独自の製品を放射線科医に提供しています。

映像説明: 暗い青を基調としたコンピューターグラフィックスの映像。緑色(みどりいろ)の輪郭の骨や青の輪郭の肺が、さまざまな角度から映し出される。肺の上部や下部の一部が点滅するように光って表示される。 暗い青を基調としたコンピューターグラフィックスの映像。室内で白衣(はくい)を着た女性が机で椅子に座り、パソコンに向かう様子や肺のレントゲン写真が映し出された白いタブレットを操作する手元の映像など、さまざまな6つの映像が現れ、中央に集まっていく。(映像提供 ボトキン.AI(ボトキン エーアイ))

ナレーション: 重篤(じゅうとく)な肺の疾患を引き起こすのは、新型コロナだけではない。現在の医療現場ではその診断は難しいが、ボトキン.AI(ボトキン エーアイ)の技術で、その精度を高めることができるのだ。

映像説明: 室内。CT画像が映し出されたモニターの前に黒い長袖を着た茶色いひげの男性が座り、身振りを交えながら話をしている。

テロップ: ボトキン.AI(ボトキン エーアイ)事業開発責任者 アレクセイ・フォミン さん

ナレーション: 日本(にほん)での展開を目指す理由について…

映像説明: 室内。CT画像が映し出されたモニターの前で、フォミンさんがインタビューに答える。

フォミンさん・英語: 日本のマーケットは当社にとって、いろいろな意味でとても興味深いです。 日本における技術の導入は急速に進んでおり、目をみはるものがあります。 私たちもその発展に貢献するべく、性能が実証された製品を提供することで、 日本における放射線診断の質を高め、日々の診断を手助けしたいと考えています。

映像説明: 白い壁のオフィス。黒い長袖を着て眼鏡をかけた男性、黒い長袖を着た男性、チェック柄のシャツを着た女性がそれぞれ机で椅子に座り、作業をしている。 白い壁の室内が映し出された画面。黒いスーツを着てマスクを着けた男性がイヤホンをつけながら話をしている。(Zoomのビデオ通話)

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): ロシアのヘルステック 日本企業(にほんきぎょう)の期待

テロップ: エムバイオテック 松田 和洋(まつだ かずひろ) 社長

ナレーション: 現在、ボトキン.AI(ボトキン エーアイ)と協業の商談を進めているのは、新型コロナとよく似た特徴を持つマイコプラズマ感染症で、最新の診断薬を開発した企業だ。

映像説明: 白い壁の室内が映し出された画面。黒いスーツにマスクを着けた松田社長がイヤホンをつけながらインタビューに答える。(Zoomのビデオ通話)

松田社長: なかなかその、コロナ以外のものに目がいかないという事実判断ですね。 でも、あの、実は、総合的には他の(ほかの)感染症もしっかりと区別して、治療方針を立てる必要があります。 そういう意味で、われわれのマイコプラズマ感染症診断薬と、統合的な画像診断っていうのを 組み合わせて対応していくことについて、 連携の機会、ま、新しいイノベーションの機会を探るっていうのは、意味があることと考えております。

映像説明: 紫色の文字で「The problem」と題された資料。青いスクラブ着た2人の外国人女性が映る写真を背景に「Shortage of nurses」と書かれた画像、水色の服を着た人物がうずくまる写真を背景に「Risks for patients(リスクス オブ ペイシェンツ)」と書かれた画像、水色の服を着た人物がベッドで横たわる写真を背景に「Complications」と書かれた画像など3枚が横並びに表示され、その下に英語で説明が書かれている。 画面が切り替わり、「Pilot in #1 Private Russian Hospital(パイロット イン ナンバーワン プライベート ロシアン ホスピタル)」と題された資料。右側に室内で白い防護服を着た人物が壁に掛けられたモニターを見上げている写真、左側に英語で説明が書かれている。 2枚のCT画像が映し出されたモニター画面。1枚のCT画像を指し示しながら説明している。 暗い青を基調としたコンピューターグラフィックスの映像。両手を広げた人のかたちをしたロボットの前に青の輪郭で描かれた胸の部分の画像が5枚表示されている。 白い壁の照明が抑えられた室内。黒い服を着たアトラス日本のダリアさんが椅子に座り、手に2つの白い箱を持ちながら話をしている。 「Listen to Your Genes」と題され、右下に「遺伝子は語る」「遺伝子検査」と書かれた紫色のシールが貼られた白い箱と、「Listen to Your Gut」と題され、右下に「腸は語る」「腸内フローラ検査」と書かれた紫色のシールが貼られた白い箱が机の上に並べられている。

ナレーション: ロシアの最先端のヘルステック。今、世界中で差し迫った課題である医療現場の負担軽減と効率化、そして、日本(にほん)でも長期的な課題である高齢化に向けた対策として、彼らのソリューションが求められている。

映像説明: スタジオ。画面の左側に江連(えづれ)キャスター、右側にあるモニターに、室内で白い防護服を着た人物が壁に掛けられたモニターを見上げている写真、2分割された画面にCT画像が映し出されたモニター、「Listen to Your Genes」や「Listen to Your Gut」とそれぞれ書かれた白い箱と、試験管のような形をした、フタの付いた2つのプラスチックの容器、白いプラスチックのヘラ、説明書が白い机に並べられた映像が映し出される。江連(えづれ)キャスターが話をする。

江連(えづれ)キャスター: 新型コロナの影響で健康に関心が高まるなか、ロシアでも、医療分野のビジネスが大きく動いています。今後も、新たな技術との出会いに期待したいですね。

映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。緑を基調とした中が空洞になった地球儀が回転している。

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