海外ビジネス エース候補は高度外国人材

2020年09月24日

すばらしい技術やサービスを持ちながら、人材不足で海外ビジネスに二の足を踏んでいる中小企業は少なくない。そうしたなか、注目されつつあるのが国内外の大学などを卒業した外国人留学生、いわゆる高度外国人材だ。神戸や高知の企業は、進出する国・地域出身の留学生を雇用し、将来の中核人材として育てている。また、政府は、日本にいる外国人の就労や在留などを支援する、外国人在留支援センター(FRESC)を今年7月に開設した。今後を見据え、高度外国人材を雇用し、どのように活用しようとしているのか、企業の動きを追った。

(12分29秒)

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テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図の上で回転する、中が空洞になった地球儀から、もうひとつ地球儀が飛び出す。 拡大表示された地球儀の横にタイトルが現れる。 「世界は今 ジェトログローバルアイ」

映像説明: スタジオ。地球儀と世界地図の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。 肩口から胸元にかけて茶色いレースの装飾があるワンピースを着ている。

テロップ: 八木 ひとみ(やぎ ひとみ)

八木(やぎ)キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 すばらしい技術やサービスを持ちながらも人材不足(じんざいぶそく)で海外ビジネスに二の足を踏んでいる中小企業が少なくありません。そこで注目されつつあるのが留学生の存在です。将来的に、海外ビジネスの中核を担う人材として、外国人を雇用する企業を取材しました。

テロップ: 海外ビジネス エース候補は高度外国人材

映像説明: 灰色の壁の室内。マスクを着け、黒いポロシャツを着た男性が出入り口から入ってくる。室内にいる男性におじぎをしながら挨拶をする。

黒いポロシャツを着た男性: おはようございます。

映像説明: マスクを着け、黒いポロシャツを着て赤いキャップをかぶった男性が下駄箱からスリッパを出して履く。引き戸を開けて奥へと進んでいく。

ナレーション: 朝8時半。出社したのは今年4月(しがつ)に入社したベルギー人のスティーブンさんだ。

映像説明: 大きな窓のある部屋。マスクを着け、黒いポロシャツを着て赤いキャップをかぶった男性がデスクでパソコンに向かっている。

ナレーション: 席に着いて業務を始めた。

映像説明: マスクを着け、黒いポロシャツを着て赤いキャップをかぶったスティーブンさんが身ぶりを交えてインタビューに答える。

テロップ: カーペルス・スティーブン さん

スティーブンさん: 会社のスタッフのメールをチェックしています。確認しています。

映像説明: マスクを着け、黒いポロシャツを着て赤いキャップをかぶったスティーブンさんが、あごに手を当てながらパソコンのモニターを見ている。

テロップ: 高度外国人材 外国または日本の大学などを卒業した外国人

ナレーション: 彼はベルギーの大学と大学院を卒業し、さらに日本の大学院も卒業したいわゆる高度外国人材だ。なぜ日本企業(にほんきぎょう)での就職を選んだのだろうか。

映像説明: 窓がある灰色の壁の室内。スティーブンさんがインタビューに答える。

スティーブンさん: 日本(にほん)の花見とか花火とか、いろいろイベントに参加して とても楽しくて、日本(にほん)に住みたいと思って、その理由で(日本(にほん)で)働きたいと思っていました。

映像説明: 2階建ての建物の外観。黒とグレー、オレンジで塗り分けられた建物の前に、白い文字で「IFUKU」と書かれた透明のプレートが貼られたグレーの看板が建てられている。

テロップ: 神戸市

テロップ: 伊福精密

ナレーション: 彼が働いているのは、神戸市に本社を構える伊福精密。

映像説明: 建物の中。白いロボットアームが透明の囲いの中で作動している。 円形や棒状などの金属部品がトレーに並べられている。 大きな窓のあるグレーの壁の部屋。3人の男性がデスクでパソコンに向かっている。全員マスクを着けている

ナレーション: さまざまな金属部品の精密加工や金型製作などを行っている、従業員52人の中小企業だ。

映像説明: 建物の一角。扉のある大きな箱形の機械が設置されている。機械の正面には「Sodick(ソディック)」、「OPM250L」などの文字と操作盤やモニターなどがある。 横長の窓が取り付けられた焦げ茶の機械。手前の台にキーボードとマウスが置かれている。 横長の窓から機械の内部でオレンジの火花が散っているのが見える。窓の周りには「Laser class 1」と英語で書かれた注意書き(ちゅういがき)が貼られている。

ナレーション: 今、伊福精密が力を入れている事業がある。それは、企業が持っている金型や部品のデータ化をし、3D(スリーディー)プリンターや各種工作機械を使用して、金型を使わず、さまざまな部品を短期間で再作成するサービスだ。

映像説明: 箱形の機械。天井部分がなく、上部から伸びるロボットアームが機械の内部で上下に動いている。 円すい形やスクリュー型など、さまざまな形の金属部品が台に並べられている。 焦げ茶の機械の内部でオレンジの火花が散っているのが見える。火花が散っていた板の上を、機械の一部がスライドしていく。

ナレーション: このサービスにより、ものづくり企業で金型の維持、管理をする必要がなくなる。こういった分野が進んでいるのはヨーロッパだ。 そこで伊福精密が着目したのは3D(スリーディー)プリンターの業界で先進的なオランダへの進出だ。

映像説明: グレー壁の室内。グレーの作業服を着た外国人男性とスティーブンさんが壁際で話をしている。2人ともマスクを着けている。 マスクを着け、グレーの作業服を着た外国人男性がスタンドに取り付けられた棒状の道具を作業台で回している。 グレー壁の室内の奥で話をしていたグレーの作業服を着た男性とスティーブンさんが機械と機械のあいだの通路を歩いてくる。2人ともマスクを着けている。

ナレーション: そのためにスティーブンさんを含め、3人の高度外国人材を採用。この日は新型コロナウイルスの感染対策のため、スティーブンさんとブラジル人のウィリアンさん、2人の出社。今回、なぜ外国人の採用だったのだろうか。

映像説明: 薄いオレンジや白、朱色などの抽象的な模様が描かれた壁の前。マスクを着け、紺のポロシャツを着た男性がインタビューに答える。左胸の胸元にはオレンジ色(いろ)の糸で「IFUKU」と刺しゅうされている。

テロップ: 伊福精密 伊福 元彦 社長

伊福社長: 本場のヨーロッパの人たちと、いろいろ交流を取りながら、 なおかつダイレクトに彼らと、こう、直接やり取りができる人材が欲しいなということで…。

映像説明: グレーの壁の部屋。マスクを着け、紺のポロシャツを着た伊福社長がテーブルでうなずきながら話をしている。

ナレーション: 伊福社長は、3人の高度外国人材を、それぞれ形の違うスペシャリストに育てていると話す。

映像説明: 薄いオレンジや白、朱色などの抽象的な模様が描かれた壁の前。伊福社長がインタビューに答える。

伊福社長: 一人は日本(にほん)の商習慣を持った、セールスマンとしてなっていってもらいたい。 それともう一つは技術を持った、あの、セールスマンになってもらうと。 で、もう一人は、あの、CAD(キャド)を使える、特に3D(スリーディー)のCAD(キャド)ですね、を使える人になってもらいたい。

映像説明: グレーの作業服を着た外国人男性がスタンドに取り付けられた棒状の道具を作業台で回している。

ナレーション: 「将来的に彼らが会社経営に携わっていくような人材になってもらいたい」と社長は期待している。

映像説明: 薄いオレンジや白、朱色などの抽象的な模様が描かれた壁の前。伊福社長がインタビューに答える。

伊福社長: 彼らも、あの、ちゃんと力をつけていただいて、 その中で重要な欧州の拠点であったり、北米の拠点であったりということを彼らは目指していってもらうと…。

映像説明: グレーの壁の部屋。グレーの作業服を着た外国人男性を含む3人の男性がデスクでパソコンに向かっている。3人ともマスクを着けている。

ナレーション: 彼らに将来の目標を聞いてみた。

映像説明: マスクを着け、グレーの作業服を着た男性がうなずきながらインタビューに答える。

テロップ: 伊福精密 ゲッタドスサントラ・ウィリアン さん

映像説明: スティーブンさんが身ぶりを交えてインタビューに答える。

ウィリアンさん: 日本(にほん)で伊福精密に働きたい。ステップアップを欲しいです。

テロップ: 伊福精密 カーペルス・スティーブン さん

スティーブンさん: 将来は、もちろん伊福精密に就職をし続けて、 ベルギーかオランダに、えっと、支社、オフィスとか出来たら、ぜひ、そこで、ふるさと、地元の近く、働きたいと思います。

映像説明: グレーの三角屋根の建物の外観。上部にある横長の窓のそばに「UETA ELECTRIC」と書かれた立体文字が掲げられている。

テロップ: 高知市

テロップ: 上田電機(うえたでんき)

ナレーション: 一方こちらは、高知市に本社工場を構える上田電機(うえたでんき)。

映像説明: 工場の中。2本の白いロボットアームが水色の火花を出しながら金属製の柱のようなものを溶接している。 天井に設置された赤いクレーンには「安全第一」、「定格荷重 10T(じゅっトン)」などと書かれている。 オフィス。3人の人物がデスクでパソコンに向かっている。3人ともマスクを着けている。

ナレーション: 工場内で使う大型クレーンなどを設計、製造する従業員18人の中小企業だ。

映像説明: 工場の中。2本の白いロボットアームが水色の火花を出しながら金属製の柱のようなものの溶接を続けている。 柄物の上着を着て保護面を持った男性が金属板を溶接している。

ナレーション: IoT(アイオーティー)を駆使した溶接ロボットや熟練した職人が製造している。

映像説明: 水色の太い柱のような製品が床に置かれている。製品のかどには丸みが付けられている。 工場の中。柄物の上着を着て、保護面を持った男性が金属製のグレーの柱のようなものを溶接している。 黒いキャップをかぶった男性がグレーの大きな金属部品にネジ止めされたL字型の部品を溶接している。器具の先からオレンジの火花が吹き出ている。

ナレーション: こちらは大型クレーンの足。鉄板を曲げて加工したものではなく、職人が溶接して作り上げたもの。こうした高い技術に定評がある。ASEAN市場を視野に入れ、その手始めとしてベトナムに進出する予定だ。

映像説明: 壁にモニターが掛けられた部屋。紺のシャツを着た男性がインタビューに答える。

テロップ: 上田電機(うえたでんき) 上田 義隆(うえた よしたか) 社長

上田(うえた)社長: ベトナムの、その市場についてですが、 クレーン市場、これからどんどんどんどん、ある程度の規模では発展していく。これから発展していく国だと思っています。

映像説明: 工場の通路。紺のブラウスを着た外国人女性がグレーのキャップをかぶった外国人男性と身ぶりを交えて話をしている。2人ともマスクを着けている。 壁にモニターが掛けられた部屋。紺のシャツを着た上田(うえた)社長とグレーのキャップをかぶった外国人男性、紺のブラウスを着た外国人女性がテーブルで書類を見ながら話をしている。3人ともマスクを着けている。

ナレーション: この企業もまた高度外国人材に目を向けていた。その理由について社長は…。

映像説明: 壁にモニターが掛けられた部屋。上田(うえた)社長がインタビューに答える。

テロップ: 上田(うえた)電機 上田 義隆(うえた よしたか) 社長

上田(うえた)社長: 高知県では実際に設計が出来たりとかですね、細かな作業ができる方(かた)っていうのは、そう多くいるわけではないと。 また、東京や都市部で働いている方(かた)がですね、なかなか、Uターンとかで帰ってきてもらえる可能性は、正直低いと…。

映像説明: 工場の通路。積み重ねられたグレーの板のそばにグレーのキャップをかぶった外国人男性と紺のブラウスを着た外国人女性がしゃがんで話をしている。2人ともマスクを着けている。板の表面には白い文字が書かれている。グレーのキャップをかぶった男性が紺のブラウスを着た女性に鉄製の巻尺(まきじゃく)を手渡す。 紺のブラウスを着た女性が多角形の板の長さを巻き尺(まきじゃく)で測る。

テロップ: 上田電機(うえたでんき) クレーン事業部 グエン・フック さん

ナレーション: 工場内で作業している女性。彼女はホーチミン出身のフックさん。大阪の大学を卒業して、今年4月に入社した新入社員だ。

映像説明: 工場の中。マスクを着け、紺のブラウスを着たフックさんがインタビューに答える。

撮影スタッフ:: これ、今から何をやるんですか?

フックさん: 今は、納品書来たら、私は、何か、寸法検査することです。

映像説明: オフィス。マスクを着け、紺のブラウスを着たフックさんがデスクで図面を見ながらノートパソコンに向かっている。フックさんの隣と斜め向かいに座っているマスクを着けた2人の人物も、それぞれノートパソコンを操作している。

ナレーション: 上田電機(うえたでんき)ではフックさんを会社の中核人材に育てるべく、段階的に業務を覚えてもらっているという。

映像説明: 壁にモニターが掛けられた部屋。上田(うえた)社長がインタビューに答える。 オフィス。図面や表が書かれたノートがフックさんの手元に置かれている。 マスクを着けたフックさんがノートパソコンで設計図を描いている。 壁にモニターが掛けられた部屋で上田(うえた)社長が話を続ける。

上田(うえた)社長: クレーン事業部、その中で、最終的な形としては、自分自身で全て設計してもらう、この形なんですが、 ある図面の中から、実際に必要な材料だったり、 クレーン自体がどのような部品で出来てるか、そういうのの勉強をまずしてもらってます。 しっかりとした技術を日本(にほん)で身に付けてもらって、 ベトナムで私たちの支店であったり、協力会社で、リーダーとして働いていただきたいと思っております。

映像説明: オフィス。マスクを着けたフックさんがデスクでノートパソコンに向かっている。 フックさんがノートパソコンで設計図を描いている。 壁にモニターが掛けられた部屋。上田(うえた)社長とグレーのキャップをかぶった男性、フックさんがテーブルを囲んで図面などを見ながら話をしている。3人ともマスクを着けている。 マスクを着けたフックさんが図面を指さしながら話を続けている。

ナレーション: フックさんの業務は設計や資材管理だが、週に1度、ベトナム人の技能実習生に日本語を教えるなど、指導係(しどうがかり)も担っているのだ。彼女に将来の目標を聞くと…。

映像説明: 白いブラインドが下ろされた部屋。マスクを着けたフックさんがインタビューに答える。

フックさん: 仕事としては、とりあえず、自分のクレーンを設計できるように。うまく完成になると思っています。

映像説明: マスクを着けたフックさんがデスクでノートパソコンに向かっている。 伊福精密のグレーの壁の部屋。グレーの作業服を着たウィリアンさんがデスクでモニターを見つめている。黒いポロシャツを着た男性が隣で一緒にモニターを見ている。2人ともマスクを着けている。

ナレーション: 日本で働く外国人労働者が増える中で高度外国人材を雇用する中小企業が増えつつある。

映像説明: 伊福精密の工場の中。ローラーコンベアを流れてきた金属部品をマスクを着けたウィリアンさんが壁際の作業台に持っていく。

テロップ: 高度外国人材の認定数 2022年目標2万人→2019年2万人突破

ナレーション: 2019年には政府が目標とした2万人を突破。これは3年も早い目標達成だ。

映像説明: 伊福精密の大きな窓のある部屋。マスクを着けたスティーブンさんがデスクでパソコンに向かっている。

ナレーション: 増加する外国人材への対応を政府一丸となってより推進していくため、さまざまな対応策を実行に移している。

映像説明: 街なか。曲がり角に建つ、緑に囲まれた高層ビル。

テロップ: 東京・四谷

映像説明: 室内。天井からつり下げられたモニターに「外国人在留支援センター」、「FRESC(フレスク)/フレスク」、「Foreign Residents Support Center」、「業務別お待ち人数」、「「密集」しないよう、人と人の距離を取りましょう!」などと表示されている。フロアにはパーティションで区切られた長いテーブルといすが設置されている。

テロップ: 外国人在留支援センター FRESC(フレスク)

ナレーション: この対応策の一環として、政府は日本にいる外国人の就労や在留を支援する外国人在留支援センターを今年7月、東京、四谷にオープンした。

映像説明: 窓際に並べられたデスクで大勢の人がパソコンに向かっている。全員がマスクを着けている。

ナレーション: このセンターには東京出入国在留管理局の窓口や外国人専用のハローワークなどが入居。

映像説明: 室内の一角。白いチェック柄のワイシャツを着た男性を含む4人の人物がデスクでパソコンに向かっている。全員マスクを着けている。

テロップ: 伴走型支援 ジェトロの専門相談員が企業の 高度外国人材の採用から定着まで支援

ナレーション: ここに、高度外国人材活躍推進プラットフォームの事務局を務めるジェトロもデスクを設置。企業の高度外国人材の雇用から定着までサポートする、伴走型の支援をしている。ジェトロの担当者は…。

映像説明: パーティションと壁で区切られたスペース。マスクを着け、チェック柄のワイシャツを着た眼鏡を掛けた男性が身ぶりを交えてインタビューに答える。 伊福精密のグレーの壁の部屋。ウィリアンさんがデスクでモニターを見つめている。黒いポロシャツを着た男性が隣で一緒にモニターを見ている。 上田(うえた)電機の工場の一角。マスクを着け、グレーのキャップをかぶった男性がしゃがんで巻き尺(まきじゃく)を手にしている。隣でフックさんが書類を手にグレーのキャップをかぶった男性のほうを見ながら話をしている。

テロップ: 高度外国人材活用の相談員 ジェトロ 国際ビジネス人材課 畑中 広久(はたなか ひろひさ)

畑中(ジェトロ 国際ビジネス人材課): 在留資格の部分では、東京出入国管理局のですね、相談窓口がここにございますので、 いろいろと、あの、間(あいだ)を取り持ってお話をさせていただいたりとか、 東京外国人雇用サービスセンターも入っておりますので、 協力して、企業様の外国人材の発掘といったものも、一緒に実は支援をさせていただいてると…。

映像説明: 室内。天井からつり下げられたモニターに「外国人在留支援センター」などと表示されている。

ナレーション: しかし新型コロナウイルスで影響はないのだろうか。

映像説明: パーティションと壁で区切られたスペース。マスクを着け、チェック柄のワイシャツを着て眼鏡を掛けた畑中が身ぶりを交えてインタビューに答える。

畑中: 内定が出るはずなのに出ていない人材、優秀な人材がですね、いるということで、 まさに、こういうコロナ禍で就職ができない優秀な人材の方(かた)を、狙えるチャンス、とりにいけるチャンスといったところなんですね。

映像説明: 青いパーティションが立てられたエリア。畑中を含む4人の男性がソファで話をしている。全員マスクを着けている。白いシャツを着た外国人男性と紺のチェック柄のジャケットを着た男性が、身ぶりを交えて話す畑中のほうを見てうなずきながら聞いている。 マスクを着け、白いシャツを着てうなずきながら話を聞いている男性にズームインする。

テロップ: 琉球大学大学院 ワシーム・ファレス さん

ナレーション: この日、ジェトロの支援を受けている企業が最終面接を行っていた。最終面接に来ているのはシリア出身、琉球大学大学院のファレスさん。

映像説明: マスクを着け、白いシャツを着たファレスさんが畑中の質問に答える。

畑中: もし、あの、その、日本(にほん)の会社に入る場合、いつから仕事、逆にできますか。したいですか。

ファレスさん: 10月から。

映像説明: 白い建物の外観。屋上部分に掲げられた看板に、アルファベットのHとJをモチーフにしたようなマークと「英(ひで)重機工業株式会社」と書かれたロゴが描かれている。 オフィス。壁際に書類棚が並べられた室内で3人の人物がパソコンに向かっている。

テロップ: 群馬県 太田市

テロップ: 英(ひで)重機工業

ナレーション: こちらは英(ひで)重機工業。群馬県太田市に本社を構える、従業員20人の中小企業だ。

映像説明: 林沿いの道路。斜面に土留め(どどめ)の壁が造られている。「通行注意」の立て看板が立てられた道の片側で巨大なくい打ち機が作動している。 ゆっくりと動くくい打ち機のそばでヘルメットをかぶった作業員が身ぶりを交えて話をしている。

ナレーション: この企業は工事現場の基礎の杭打ち(くいうち)、重仮設工事や地盤改良などを専門に行う業者。

映像説明: くさび型の金属製の踏み台にクローラー部分を乗り上げさせくい打ち機を作業員が操作している。 くい打ち機の先端が土留め(どどめ)の壁の上を少しずつ移動している。

ナレーション: 川田社長は建設技術やインフラ整備が遅れている途上国への進出を考えていた。

映像説明: 青いパーティションが立てられたエリア。マスクを着け、紺のチェック柄のジャケットを着た川田社長がインタビューに答える。

テロップ: 英重機工業(ひでじゅうきこうぎょう) 川田 英二 社長

川田社長: 今のところ、その、アジア圏等を考えてますが、 そこで基礎調査の部分を、えー、感じ取ってきてですね、 いま一歩ちょっと進みたいなというふうに思ってます。

映像説明: 青いパーティションが立てられたエリア。紺のチェック柄のジャケットを着た川田社長と白いシャツを着たファレスさんを含む4人の男性がうなずきながら話をしている。全員マスクを着けている。 マスクを着けた畑中が身ぶりを交えて話を続ける。

ナレーション: 国内外のあらゆるビジネスの可能性を考え、高度外国人材を雇用する方針を固めた。採用するにあたり利用したのはジェトロのサービスだった。

映像説明: 青いパーティションが立てられたエリア。マスクを着けた川田社長がインタビューに答える。

川田社長: 高度(外国)人材を、あの、中小企業がですね、いきなりその外国人を使用するにあたっては、大変難しいなというふうなことも思いまして…。

映像説明: 建物の出入り口。建物から出てきたファレスさんと出迎えた川田社長がおじぎをしながら挨拶をする。2人ともマスクを着けている。

ナレーション: 面接の翌日、社長はファレスさんを迎えに…。

川田社長: タイトスケジュールですが、よろしくお願いします。

映像説明: 林の中。マスクを着け、ヘルメットをかぶった川田社長とファレスさんが立っている。川田社長が前方を指さしながら話をしている。 林沿いの道路。斜面に土留め(どどめ)の壁が造られている。路上に止められたくい打ち機を2人で見ている。

ナレーション: 向かった先は英重機工業(ひでじゅうきこうぎょう)が請け負っている工事現場だ。社長は実際に工事現場を見て肌で感じてもらおうと思っていた。

映像説明: マスクを着け、ヘルメットをかぶったファレスさんがスマートフォンを構えながらうなずいている。隣でマスクを着け、ヘルメットをかぶった川田社長がその様子を見守っている。

ナレーション: ファレスさんは現場の写真を撮るなど興味津々。

映像説明: 林を背景に、マスクを着け、ヘルメットをかぶったファレスさんがインタビューに答える。

撮影スタッフ・男性: こんな現場、初めて見ますか?

ファレスさん: 初めて。この工法、初めてです。

映像説明: 川田社長とファレスさんが上を見上げている。2人ともマスクを着け、ヘルメットをかぶっている。

ナレーション: 工事現場の見学をしたあと、改めて話を聞くと…。

映像説明: 土留めの前。マスクを着けたファレスさんがインタビューに答える。

テロップ: 琉球大学大学院 ワシーム・ファレス さん

ファレスさん: 日本(にほん)の生活が好きです。 日本(にほん)の会社で、働く、希望です。

映像説明: 川田社長の隣でファレスさんが身ぶりを交えて話をしている。2人ともマスクを着け、ヘルメットをかぶっている。

ナレーション: 川田社長は「ファレスさんが入社したら国内外の事業の中核人材になってもらいたい」と期待している。

映像説明: 青いパーティションが立てられたエリア。マスクを着けた川田社長がインタビューに答える。

川田社長: 優秀な人材であることと思いまして、解析ソフトだとか、現場管理の習得をしていただき、 ビジネスを通じ、社会貢献と中核人材としてご尽力を賜り、やはり、多文化共生をできることを望みますね。

映像説明: 伊福精密の工場の中。機械と機械のあいだの通路をスティーブンさんとウィリアンさんが歩いてくる。2人ともマスクを着けている。 上田電機(うえたでんき)の工場の一角。グレーのキャップをかぶった男性とフックさんがしゃがんで長方形の金属部品を手にしている。2人ともマスクを着けている。 林の中。ファレスさんが川田社長の隣でスマートフォンを構えながらうなずいている。2人ともマスクを着け、ヘルメットをかぶっている。

ナレーション: 注目されつつある高度外国人材。将来を見据え人材を育てていけば、中小企業の海外ビジネスの切り札になる日もそう遠くない。

映像説明: 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 中が空洞になった地球儀が回転している。

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