国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)知的財産保護官民合同訪中代表団(ハイレベルミッション)の結果概要
第4回訪中ミッションを派遣
引き続き「協力と要請」に向けた取り組みを実施(2006.6.4~9)
国際知的財産保護フォーラムは、2006年6月4日~9日にかけて、日中両国の経済発展に極めて重要な課題である知的財産保護問題について、中央政府との意見交換を行うため、宗国旨英国際知的財産保護フォーラム(本田技研工業株式会社特別顧問)を団長とし、第4回知的財産保護官民合同訪中代表団を派遣しました。
今回のミッションでは、第3回に続き「協力と要請」をテーマに掲げ、中国政府の知的財産保護強化に向けた取り組みに協力する一方で、中国自身のためになる法改正等の要請については、日本企業の被害の実態や経験をふまえ、事実関係を伝えつつ改善を要請しました。
中国側へ提案した主な協力事項は次のとおりです。
- 特許審査官に対する技術説明会の開催
- 地方取締官向けセミナーの開催
- 知的財産侵害者リストの提供
- 類似商標事例の提供及び類似商標事例集の提供と意見交換
また、優先要請事項として、法制度整備及び執行強化に関して次の4つの提案を行いました。
- 他人の商品のデザインを模倣する行為の禁止
- 権利侵害者に対して実際に適用される罰金の高額化
- 類似する商標の不正使用等について刑事罰の対象に追加
- 中国専利法における世界公知基準の採用
なお、本ミッション派遣に先立ち、4月10日~14日にかけて、加藤泰助国際知的財産保護フォーラム第1プロジェクト幹事(日本知的財産協会副理事長、株式会社東芝 知的財産部長)を団長とする実務レベルミッションを現地へ派遣し、中国側との事前調整を実施しました。
資料
中華人民共和国における知的財産保護強化の建議