世界15カ国のバイヤーが集結、日本産食品の輸出加速へ ―新興国等への輸出を目指す飲料・調味料・菓子の企業が参加―

2025年11月28日

ジェトロは、ジェトロの海外事務所が推薦した日本産農水産物・食品の調達に意欲的な15カ国16名の食品バイヤーを招へいし、12月3日（水曜）～4日（木曜）の2日間、ジェトロ本部（東京都港区）にて、「ジェトロ食品輸出商談会（東京）」（以下、ジェトロ商談会）を開催します。ジェトロ商談会には、41都道府県から、過去最多の194社が参加し（表1参照）、延べ256件の商談を行います。また、12月5日（金曜）は、幕張メッセで開催される「”日本の食品”輸出EXPO」（主催：RX Japan）の展示会場内をバイヤー自身の関心に沿って自由に巡覧しながら商談を行い、ジェトロが通訳提供などの支援を行います。
今回のジェトロ商談会は、過去の商談会に参加したバイヤーの商談関心品目や農林水産物・食品の輸出実績から、品目を飲料・調味料・菓子に絞り、より専門性の高いバイヤーとの商談を組成します。また、エクアドル、セルビアなど新規の参加国を始めとした、日本の農林水産物・食品 輸出額上位国（2024年）以外のバイヤー招へいを通じて、国内事業者（サプライヤー）の新たな販路・市場の開拓、海外販路の多角化への貢献を目指します。

今回のジェトロ商談会に参加する国内事業者（サプライヤー）の主要な取扱商品について見ると、「調味料その他」が45社と最も多く、全体の約2.5割を占めています。具体的な商品は、だしパック、たれ、ふりかけ、ごまなど、多様な調味料に関して、北米・中南米、欧州、アジア・オセアニアなど多くのバイヤーが商談を希望しています（表2、3参照）。農林水産省が公表している「令和6年（2024年）農林水産物・食品の輸出額」によると、醤油・味噌・ソースなども含めた調味料の2024年の輸出額は863億円と、対前年比で17.5％増加、海外における需要の拡大、インバウンドによる日本食への関心の高まり等を背景に、外食需要が増加していることなどもあり、本商談会でもバイヤーの関心が高いと言えます。
また、次に取扱商品で多いのは「茶・茶葉・抹茶」で、32社と全体の2割近くを占めており、欧州、アジアを中心とした8社のバイヤーが商談を希望しています。同じく農林水産省の公表資料によると、2024年度の緑茶としての輸出額は364億円と、対前年比で24.6％増加しており、抹茶を含む粉末状茶を中心に需要が増加しています。多くのバイヤーは抹茶に関心を寄せていますが、ほうじ茶など抹茶以外の茶種を希望するバイヤーもいることから、幅広い茶種の海外展開のきっかけとなることも期待されます。
ジェトロでは、日本政府が掲げている2030年までの5兆円の農林水産物・食品の輸出額目標に資するべく、今後も海外での商談会や見本市のみならず、このような海外バイヤーの招へいによる商談機会を日本国内において提供していきます。