伝統工芸品の輸出を支援するプロジェクト「TAKUMI NEXT 2022」始動 ― 「匠」企業に過去最多の162社を採択し、SDGsとデジタルの観点で支援

ポストコロナを見据えてクールジャパンを発信

2022年07月28日

日本各地の魅力ある工芸品、伝統工芸品、日用品等の輸出を総合的に支援する事業「TAKUMI NEXT 2022」を実施します。今年度は次世代のものづくりを担う「匠」企業に、過去最多の38都道府県162社を採択しました。4年目となる今年度は、「SDGs」と「デジタル」という2つの切り口で、企業が海外バイヤーへの商品販売を強化するための支援を行います。8月中旬から海外バイヤーとの商談会やメンタリング等を開始し、 「商品の魅力的なストーリーの組み立て方がわからない」、「どうした らオンラインで効果的にバイヤーにPRできるのか」、「そもそも海外市場に需要があるのか」など、「匠」企業が抱える悩みの解決を目指します。

「TAKUMI NEXT」は、日本全国から次世代を担う「匠」企業を募集し、各企業の海外販売を、経営面、販売面、広報面から総合的に支援することで、地域資源を活用した高付加価値商材の海外販路拡大を目指す通年プログラムです。「TAKUMI NEXT 2022」では応募企業317社の中から海外のバイヤーによって選ばれた162社を採択し支援します。米国、英国、フランス、南アフリカ共和国、オーストラリア、マレーシア、香港、台湾から34社以上の海外バイヤーと連携しています。

本年度は「SDGs」と「デジタル」という2つの切り口で、海外バイヤーに対する各企業の商品販売強化を支援します。まず「SDGs」としては、サステナブルで環境に配慮した国内外のブランドを集め、欧州を中心に世界中から多くのバイヤーやプレスが訪れる、「コペンハーゲン・インターナショナル・ファッションフェア(CIFF)」にEssence of Japanショールームを出展し、SDGsへの意識が高い欧州市場への売り込みを狙います。また、「デジタル」としてはドバイとシンガポールにおいてデジタルマーケティングを取り入れたポップアップストアで販売データ取得を目的とした試験販売を実施し、海外市場進出へ挑戦する機会を創出します。

「TAKUMI NEXT 2022」 事業概要

主催:
ジェトロ
共催:
経済産業省
対象品目:
メイドインジャパン製品であり、「ジャパンラグジュアリー」をイメージできるようなデザイン性の高いもの、工芸品、日用品、文具、家具、アクセサリー、テーブルウェア、食器、カトラリー、キッチン用品、ファッション衣類・小物、その他(プロダクト製品)
支援内容:
  1. オンライン商談:海外EC事業者との商談マッチングをオンラインで実施します。
  2. メンタリング:商談会に向けた準備として、海外展開サポートメンバーがバイヤー情報や海外展開に向けたアドバイスを行います。
  3. 海外ポップアップストアでの試験販売:リアル店舗での試験販売とEC販売を実施します(シンガポール、UAEを予定)。
  4. オンラインショールームでのPR:海外オンライン展示会等において匠の商品をPRするオンラインショールーム「Essence Of Japan」を設置します(コペンハーゲン等を予定)。
  5. 匠同士のコミュニティ形成:SNSを活用し、匠同士のコミュニティを創出することで、分野ごとの連携や新商品開発に向けた協力、更には同じような課題への対応等、匠同士が産地を超えて連携・協力できるプラットフォームを提供します。
  6. 海外バイヤー向け特設ページでの発信:商品情報・カタログ、TAKUMI NEXT公式SNS「Essence Of Japan」(Instagram、YouTube)、バイヤーからのインクワイアリー受付等をまとめた、匠とバイヤーをつなぐプラットフォームを構築します。
採択事業者・団体数:
162社・団体(匠企業)
都道府県別採択事業者数一覧:
  • 北海道
    1
  • 岩手県
    1
  • 宮城県
    2
  • 山形県
    2
  • 福島県
    3
  • 茨城県
    3
  • 栃木県
    5
  • 群馬県
    8
  • 埼玉県
    8
  • 東京都
    23
  • 神奈川県
    3
  • 新潟県
    6
  • 石川県
    2
  • 福井県
    4
  • 山梨県
    1
  • 富山県
    2
  • 静岡県
    5
  • 京都府
    16
  • 大阪府
    14
  • 兵庫県
    3
  • 奈良県
    3
  • 岐阜県
    16
  • 愛知県
    3
  • 三重県
    2
  • 和歌山県
    2
  • 鳥取県
    2
  • 岡山県
    4
  • 広島県
    1
  • 徳島県
    4
  • 香川県
    2
  • 愛媛県
    1
  • 高知県
    2
  • 福岡県
    1
  • 佐賀県
    2
  • 長崎県
    2
  • 熊本県
    1
  • 大分県
    1
  • 宮崎県
    1

合計162社

スケジュール:
日程 内容
8月~2月(随時) 海外バイヤーとの商談会(オンライン)
8月10日~8月12日 コペンハーゲン・インターナショナル・ファッション・フェア(CIFF)におけるショールーム出展
8月22日~10月14日(予定) シンガポールポップアップストアにおけるデジタルマーケティング
8月下旬~2月 有識者によるメンタリング(オンライン)

※有識者プロフィール、海外バイヤー概要、全体スケジュール等は募集要項PDFファイルを参照

「TAKUMI NEXT」について

「TAKUMI NEXT」は、2019年度から実施。地域資源を活用した高付加価値商材の海外販路拡大を目指し、日本全国から次世代を担う「匠」企業を募集、「匠」企業の海外販売を、経営面、販売面、広報面から総合的に支援する通年プログラム。
年々、採択企業数やサービス内容を拡大し、4年目となる「TAKUMI NEXT 2022」は162社を採択し実施となる。
昨年度は、海外オンライン展示会等でのショールーム設置や、海外バイヤー向け特設WEBページを新設するなど、オンラインツールを活用した支援内容を拡充。また、メンタリング強化のため、アジア・欧州・北米それぞれの市場に精通したメンターを新たに配置し、現地市場のトレンドや各市場における強み・弱みの分析、商品の魅せ方などをアドバイスすることで、海外販路開拓に向けた商品販売を支援した。

過去に採択した国内企業数の実績
  • TAKUMI NEXT 2019 101社
  • TAKUMI NEXT 2020 121社
  • TAKUMI NEXT 2021 155社

ジェトロ・デジタルマーケティング課(担当:宮林、杉山、柴田、伊藤)

Tel:03-3582-5238

E-mailDNA-project@jetro.go.jp