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北海道で「地域への対日直接投資カンファレンス(RBC)」を開催

2020年1月

ジェトロ、北海道、経済産業省は、地方自治体等が外国企業の幹部を招へいし、首長によるトップセールスや地元企業とのマッチングを行う「地域への対日直接投資カンファレンス(Regional Business Conference:以下、RBC)」を、2020年1月14日から17日にかけて北海道にて開催しました。昨年6月には香港から招聘を実施しましたが今回は、道東をアドベンチャーツーリズムの拠点にし、道央に集中するインバウンドを道東に促すことを目的に、アドベンチャーツーリズムのソフト面での担い手となり得る事業者(アイルランド、インド、台湾、中国、ドイツより5社6名)を招へいしました。企業の業種内訳としては、旅行会社3社(インド、台湾、ドイツ)、3Dカメラメーカー(中国)、住宅メーカー(アイルランド)です。

飛行機で新千歳国際空港着、バスで札幌市、カムイスキーリゾート、旭川市、津別町、釧路市阿寒町、弟子屈町、鶴居村、釧路と周り、釧路空港から飛行機で帰着

今回の移動ルート

トップセールス及び地元企業との交流・商談を通じてビジネスチャンスをPR

14日には北海道土屋副知事を表敬訪問しました。土屋副知事はアドベンチャーツーリズムの聖地である道東にて地域性を生かした投資を呼び込みたいと力強くPRしました。続いてジェトロ仲條理事は、日本の豊富な地域資源が国内外企業に活用されておらず、重要な政策課題となっている地方創生の視点から、外国企業による地域資源の活用を図りたいとしつつ、海外の視点から地元が気付いていない道東の魅力を教えてほしいと訴えました。その後、招へい企業は旭川市に移動し、2班に分かれて視察及び商談会を実施しました。A班(旅行会社3社)は、スキー場視察の後、地域の課題の共有や地元観光事業者との商談会を行い、B班(3Dカメラメーカー、住宅メーカー)は、旭川家具を取り扱う旭川デザインセンターを視察後, 道産の無垢材をはじめとした自然素材を使った家づくりを行う住宅メーカーへのヒアリングを実施しました。

15日、佐藤津別町長は歓迎スピーチにて、森林を使ったユニークな観光の取組やまちづくりについてPRしました。その後の自治体・地元観光事業者との交流会では、地域活性化を担う地域商社である北海道つべつまちづくり株式会社、地元の魅力を動画をWEB配信する会社、ホテルを運営する会社等が集まり、招へい企業に対して地域の課題を発表した後、活発な意見交換がなされました。

16日午前中には釧路市阿寒の地元企業との商談会を実施しました。前日に実際に阿寒湖畔でのツアーに参加したことで、阿寒湖の観光コンテンツ導入に向け具体的な話を進める企業も見られました。同日午後は弟子屈町に移動し徳永町長を表敬訪問しました。徳永町長からは、観光業においては野外アクティビティの適地が多数あること、また豊富な地熱エネルギーを活かした酪農や通年のハウスイチゴ栽培について紹介し、招へい企業に対して弟子屈町の自然資源の活用を呼び掛けました。弟子屈町では、町内視察後に地元観光事業者やペンション経営者と商談を実施しました。

17日には釧路市を表敬訪問し、同市産業振興部吉田部長が「日本で3か所の観光立国ショーケース[1]の1つに選ばれた釧路市に観光客を呼び込む仕掛けづくりのパートナーになっていただきたい」と訴えました。

1. 観光立国ショーケースとは、政府の成長戦略に基づき設定された訪日外国人旅行者を地方へ誘客するモデルケース都市のこと。全国では、北海道釧路市、石川県金沢市、長崎県長崎市の3カ所が選定。出所:観光庁

北海道土屋副知事によるトップセールス

商談会の様子

道東のアドベンチャーツーリズム資源を体感

15日は津別町にある道内唯一の森林セラピー基地、ノンノの森ネイチャーセンターを見学し、森林を使ったアクティビティについて説明を受けました。その後、釧路市阿寒町に移動し、専門ガイドの引率のもと阿寒の森と湖をウォーキングするツアーに参加しました。凍った湖の上を歩く体験は、大半の招へい企業が初めてであり「湖の美しさに感銘を受けた」、「ここでしかできない非常にユニークな体験だった」等のコメントが寄せられました。夜にはアイヌ民族の集落であるアイヌコタンにてアイヌ文化の継承者である西田夫妻を表敬訪問し、アイヌ文化の中で最も尊敬されているシマフクロウや自然と調和した生活文化について説明を受けました。ドイツの旅行会社からは、欧州の旅行者にとってアイヌ文化はミステリアスで非常に関心が高いというコメントがありました。

16日弟子屈町では、非常に透明度が高く幻想的な姿の摩周湖や、噴煙があちこち立ち上る様子を間近で見られる硫黄山を視察しました。

17日には、鶴居村にて野生タンチョウヅルの生息環境の保全活動拠点である鶴居・伊藤サンクチュアリを訪問し、野生のツルを鑑賞しました。

阿寒の森と湖をウォーキングするツアー

摩周湖視察の様子

外国企業誘致を通じた道東の持続可能な発展に向けて

今回のRBCの一貫した目的は、地元が気付いていない道東の魅力を発見し、外国企業による地域資源の活用を通じて地域活性化を目指すことです。最終日のラップアップミーティングでは、釧路市、弟子屈町、津別町の担当者も参加のもと、招へい企業からRBCを経て気付いた道東の魅力や課題を発表してもらいました。「道東はアイヌ文化、豊かな自然、温泉、雲海がありとてもユニーク。世界的な観光地になるポテンシャルがある」、「アドベンチャーツーリズムが盛んなニュージーランドと同じ可能性を道東にも感じる」、「札幌などに比べてベジタリアン対応がまだ不十分であるので、ぜひその点を整備してほしい」、「道東にこれほど美しい場所があることを中国人は知らない。最新のテクノロジーを通じて、観光地のPRが必要ではないか」等のコメントが寄せられました。

今回、異なる国・地域より外国企業を招へいすることで、道東の隠れた魅力や今後の課題が明らかになりました。今回生まれたビジネスの芽をジェトロ、北海道、経済産業省で引き続きサポートしてまいります。

招へい企業との意見交換の様子

地域への対日直接投資カンファレンス(RBC)プログラムin北海道 概要

日程 2020年1月14日(火曜)~17日(金曜)
開催地 北海道
主催 ジェトロ、北海道、経済産業省(METI)
招へい企業 計5社(アイルランド、インド、台湾、中国、ドイツ)
プログラム概要 1月14日(火曜):副知事トップセールス、(A班)スキー場視察及び商談会、(B班)家具関連企業視察及び商談会
1月15日(水曜):津別町長トップセールス、交流会、ネイチャーセンター視察、アクティビティ体験(阿寒湖畔ウォーキングツアー)、アイヌコタン視察
1月16日(木曜):商談会、弟子屈町トップセールス、摩周湖/硫黄山視察
1月17日(金曜):鶴居・伊藤サンクチュアリ視察、釧路市トップセールス、ラップアップミーティング

※本事業は経済産業省の委託事業にて実施