見本市レポート メゾン・エ・オブジェ

欧州最大級のインテリア&デザイン見本市

ジェトロ参加報告

フランス・パリ
2014年1月24日~28日

会場風景

ジェトロは、2014年1月24日~28日にパリで開催された、欧州最大級のインテリア・デザイン見本市「メゾン・エ・オブジェ」において、海外での販路開拓を目指す日本企業33社・団体の出展を支援した。出品物は、キッチンウェア、テーブルウェア、ギフト雑貨、ファッション雑貨、家具、照明、内装材など多岐にわたった。
会期5日間でのジャパン・ブースの成約額は約123万ユーロ(約1億8,000万円)に上り、出品者からも「海外販路が飛躍的に広がった」とのコメントが寄せられ、高い評価を得た。会期中の来場者数も大雪に見舞われた前回(7万6,149人)を上回る8万3,282人へ増加した。 「メゾン・エ・オブジェ」は、海外のバイヤーやジャーナリストが多数参加する、トレンド発信と交流の場であり、また、商品情報とブースイメージ等を通じてどれだけ自社のブランドを発信出来るかで、商談の質と量が左右される競争の場でもある。

なぜメゾン・エ・オブジェ?

メゾン・エ・オブジェは、フランスのみならず、欧州において、インテリア・デザイン製品の販路開拓を目指す上で、非常に有益な見本市である。
その理由は、まず来場者の国際性の高さにある。半数近くがフランス国外からであり、欧州を中心とした様々な国のバイヤーとの商談が期待できる。実際、出展者からも、「欧州から中東・アジアまで、何カ国ものバイヤーと話ができた」、「世界各地の多数のバイヤーと商談し、商品に対する反応を知ることで各国の市場ニーズを把握することができた」といったコメントが寄せられた。
次に、メゾン・エ・オブジェはトレンド発信力のある展示会である。本見本市では、毎回インテリア業界のトレンドが発表されるが、今回のトレンドテーマは「elsewhere(異郷)」で、見たことのない景色や、冒険と驚きが待つ世界の果てといったイメージだ。トレンドセッター(新しい流行の仕掛け人)により、毎回テーマを表現するトレンドブースが設けられるが、今回のトレンドブースは、深海や宇宙をテーマにしたインスタレーション(空間演出)が施されるなど、非日常の世界を体験できる空間となっており、来場者を魅了した。こうした場には、ジャーナリストや、トレンドセッター、有力なデザイナーやハイブランド担当者も多く来場し、来場者のうち、64%がバイヤー、36%が業界関係者であった。業界関係者のうち、55%がインテリアデザイナーやデザイナー、10%がホテルディレクター、9%が建築家、5%がスタイリスト・トレンドセッターだ。(※注1)
こうした業界への影響力がある人々との出会いは、自社商品の認知度向上につながる可能性があるほか、コラボレーションによる新商品開発のきっかけとなることもある。今回、日本から出展した企業からも「ターゲットとしていた建築家やインテリアコーディネーターとの出会いがあった」、「海外アーティストとのコラボレーションの提案を頂くことができた」といったコメントが寄せられた。
日用品・雑貨分野の欧州最大級の見本市には、メゾン・エ・オブジェの他にも、ドイツで行われる世界最大級の消費財見本市「アンビエンテ(Ambiente)」がある。今回のメゾン・エ・オブジェで、ドイツの出展者にメゾン・エ・オブジェとアンビエンテの違いについてヒアリングしたところ、「(アンビエンテと比較して)メゾンの方が小規模なインテリアショップの経営者やデザイナーの来場が多い」、「よりデザインに重点を置いている点がアンビエンテとの違い」との指摘があった。

※注1:主催者発表の FLASH INFOPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.9MB)より

様々なテーマで分かれるホール構成

メゾン・エ・オブジェに出展するためには、主催者審査を受ける必要がある。出展時の商談の質と量を左右する、ブースの配置も主催者が決める。主催者審査のためのプレゼンテーション資料には、商品情報とブースイメージを添付する必要があるが、まず、提出にあたっては、自社のターゲットを明確にし、ターゲットに相応しい資料を作る必要がある。日本製品は商品代金に送料を含むと、欧州では高額となるケースは多い。ハイエンドのバイヤーをターゲットとする場合には、相応の商品・ブースイメージを準備する必要がある。主催者がプレゼンテーション資料からうまく情報を読み取れないと、せっかく審査を通過しても、希望と異なるエリアにブースを配置されてしまう可能性もある。
メゾン・エ・オブジェの展示会場は8つのホールに分かれており、それぞれ出品物・特性が異なっている。ホール1はエスニックな商品、ホール2はテキスタイル、ホール3はキッチン・テーブルウェア、ホール4・5はインテリア商品、ホール6は雑貨、ホール7はハイエンドなインテリア商品、ホール8はデザイン性の高い商品となっている。ホール7は世界のトップブランドが多く出展しており、規模が大きいブースも多く、華やかである。ホール8は、バイヤーに加えて、ジャーナリストやデザイナーの来場も多く、最新のデザインを発信するホールとなっている。

今回は、ホール3・7に新たな趣向が取り入れられた。ホール3には、カジュアルな、カフェレストラン風の「cook+design Studio」という空間が新しく作られ、有名シェフを招いたイベントが開催され、最新の食に関するトレンドやコンセプトが発信された。ホール7には、職人による熟練の技とアートをより間近にみられるエリアとして「GALLERY」というエリアが新しく設けられた。
メゾン・エ・オブジェに出展を検討されている方には、こうした多彩なホール構成と空間を体感されることをおすすめする。自社のイメージがどのホールに合っているか、自社のブランドの世界観を表現するためには、どのようなブースがよいか、構想を膨らませていただきたい。こうした構想を練るプロセスは、出展応募時の主催者審査に必要なプレゼンテーション資料の準備にも大いに役立つ。今回視察した企業からも、「ブース作りの参考になるアイデアを得られた」、「競合他社に関する情報収集をすることができた」、「様々な国の出品者と話し、価格等、各社の商談における条件提示・手法を知ることができた」というコメントがあった。
ホールごとに来場するバイヤーも少しずつ異なっているため、同様の商品を扱っていてもターゲットとするバイヤーの違いによって、異なるホールに出展しているケースが多い。例えば、同じテキスタイルを扱っている企業でも、テキスタイルに特化したバイヤーを主にターゲットとする企業はホール2に、取り扱う商品の幅が広いバイヤーに焦点を当てる企業はホール6に、それぞれ出展することになる。実際に現地視察をすることで、こういったホールごとの雰囲気の違いや各出品者の戦略について体感することができる。

ターゲットの明確化・十分な情報収集・準備が重要

メゾン・エ・オブジェに限らず、欧米の見本市の多くは、単なる展示や交流・挨拶の場ではなく、注文をとる場所である。今回の出展でも、「初めてブースを訪れたお客様が、その場で発注されるケースがある点は、日本の展示会と大きく異なる」とのコメントもあった。従って、価格条件・最低受注条件・納期・決済方法等について十分な情報収集・準備を行って、展示会に臨む必要がある。
さらに、成果を上げるためには、継続出展を視野に入れた出展計画の検討が望ましい。ジェトロを通した出展者の方々からも、「3年連続出展したおかげで、弊社の商品を知ってくれるお客様が確実に増え、次の出展で多くの受注につなげていく流れが見えてきた」といった声が届いている。
なお、ジャパン・ブースの会期中の商談成果は、商談件数2,898件、成約件数(見込含む)708件、成約額約123万ユーロ(約1億8,000万円)。情報収集・準備と、継続出展がこうした商談成果に奏功したケースも多い。
次回の「メゾン・エ・オブジェ」の開催は9月展が2014年9月5日~9日、1月展が2015年1月23日~27日の予定。

(デザイン産業課 新田沙織)

見本市データ
見本市名 メゾン・エ・オブジェ2014 1月展外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
(MAISON&OBJET January 2014 session)
開催期間 2014年1月24日(金曜)~28日(火曜)
9時30分~19時00分(最終日は18時00分まで)
初回開催年/開催頻度 1995年/年2回(1月と9月)
次回 メゾン・エ・オブジェ(パリ)
2014年9月展:2014年9月5日~9日
2015年1月展:2015年1月23日~27日
※パリの他、シンガポールとマイアミでも開催されることとなった。
メゾン・エ・オブジェ アジア(シンガポール)2014年3月10日~13日
メゾン・エ・オブジェ アメリカ(マイアミ)2015年5月12日~15日
※会期は変更する場合もあるため、必ず主催者サイトでご確認ください。
開催場所 PARIS-NORD Villepinte見本市会場
出展商品内容 インテリア全般、ギフト、雑貨、テーブルウェア、テキスタイル、家具等
出展者数 3,245社
ジャパン・ブース出品者カタログPDFファイル(3.8MB)
来場者数 8万3,282人(うち、フランス国外からの来場者4万690人)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.9MB)
入場料 45ユーロ(事前申込)/65ユーロ(現地購入)
主催者 SAFI(サフィ)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
住所:4, passage Roux - 75850 Paris cedex 17 - France.
TEL:+33(0)1-44-29-02-00
FAX:+33(0)1-44-29-02-01
E-mail:info@safisalons.fr
事務局連絡先 メゾン・エ・オブジェ日本オフィス
住所:東京都港区南青山5-4-6 パレロワイヤル南青山308(株)デアイ内
TEL:03-3409-9495
FAX:03-3409-9684
E-mail:m-ojapon@deai-co.com

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