見本市レポート 第51回アルジェ国際見本市

アルジェリア最大の総合見本市

ジェトロ参加報告

アルジェリア・アルジェ
2018年5月8日(火曜)~13日(日曜)

来場者で賑わうジャパン・パビリオン

アルジェリア最大の総合見本市「第51回アルジェ国際見本市」が、2018年5月8日~13日、アルジェリア・アルジェで開催された。約20万人が来場し、ジェトロは5年連続でジャパン・パビリオンを出展した。

アルジェ国際見本市、アフリカ大陸第3位の輸入市場へのゲートウェイ

近年、輸入代替を推進し国内産業振興へと舵を切るアルジェリアだが、輸入財への依存度は依然として高く、南アフリカ、エジプトに次ぐアフリカ大陸第3位の輸入市場規模(2016年)を誇る。アルジェ市内には大型ショッピングセンターが複数誕生し、一般消費財を中心に消費市場が拡大している。また、消費者も質の高い商品を求めるようになり、高品質の日本製品への需要増が期待されている。
こうしたなか、ジェトロは2018年5月8日~13日に開催されたアルジェリア最大の国際見本市である「第51回アルジェ国際見本市」に、5年連続でジャパン・パビリオンを出展した。他方で、同国では中国やトルコ企業等のプレゼンスが高まっており、今年のゲストカントリーは中国となり、58社が出展した。トルコパビリオンの出展企業数も19社に上り、ゲストカントリー以外では最多の企業数となった。

アルジェリア・ウヤヒア首相(右)のジャパン・パビリオン巡覧

5月8日午後のオープニングセレモニー後の要人巡覧ではウヤヒア首相をはじめ、サイード・ジェラブ商業大臣、ユセフ・ユースフィー産業・鉱山大臣、ヌールエディンヌ・ベドゥイ内務・地方自治・国土整備大臣等がジャパン・パビリオンを訪問した。アルジェリアにおける日本のプレゼンスを同国政府要人に対してアピールする絶好の機会となった。

B2B、B2C、B2Gの各面で出展効果を狙う

ジャパン・パビリオンは正門ゲートを入ってすぐのホールに出展し、船外機、産業用自動化機器、電子刺繍機、タイヤ、種子、日本茶などの日本企業11社が出展した。見本市全体の約5分の1に当たる述べ約3万5,000人が来訪し、日本茶の試飲や機械類のテスト稼働により連日多くの来場者でにぎわった。各出展企業からはジャパン・パビリオンに出展したことで、ジャパンブランドとしてのイメージやステータスを適正に情報発信できたとのコメントを得た。
週末は一般市民による来訪が多かった一方で、政府・ビジネス関係者の来訪は平日に集中し、約20万人の全来場者数の約2割にのぼった。そのため、消費者向け製品PRと市場調査が有効に実施でき、ビジネス商談も成約、成約見込みが得られることから、同国で既に販売活動をしている企業だけでなく、アルジェリア市場への新規参入を狙う企業にとっても、B2B、B2C、B2Gの各面で出展効果が高い。

来場者で賑わうジャパン・パビリオン

輸入規制措置の導入や変更が頻繁に発生する中、アルジェリア向け輸出ビジネスに際しては最新規制動向の継続的な把握が一層重要となっている。同見本市への出展に際し、ジェトロでは現地事情に詳しいアルジェリア企業、アルジェリア商工会議所、アルジェリア経団連関係者との交流機会を設けており、ビジネスに活かしうる有効な人脈構築が図れる。同様の観点で、各国のナショナルパビリオン主催者は一様に、アルジェリア政府関係者、一般消費者、ビジネス関係者に自国の製品を広く紹介し、ビジネス・プレゼンスを示す場として、同見本市への出展は不可欠と見ている。

パリ事務所 ピエリック・グルニエ

見本市データ
見本市名 第51回アルジェ国際見本市
51st Algiers International Fair
開催期間 2018年5月8日(火曜)~13日(日曜)
10時00分~18時00分 ※開会式は8日(火曜)開催のため、一般公開は9日(水曜)
初回開催年/開催頻度 1964年/年1回
開催場所 アルジェ見本市会場(Palais des Expositions)
出展商品内容 全業種
出展者数 704社(外国企業291社、うち20カ国・地域がナショナルパビリオン出展)
来場者数 約20万人(国・地域不明)
入場料 無料
(9~10日10時00分~14時00分はビジネスパーソン、9~10日14時00分~18時00分および11~13日は一般入場可能)
主催者 国営公社SAFEX(アルジェリア商業省傘下)
事務局連絡先 SAFEX
Tel:+213-2121-0123
Fax:+213-2121-0540
E-mail:dc@safex.dz, contact@safex.dz