見本市レポート 2015中国(昆山)国際輸入ブランド産品交易会

中国国内では最大規模の輸入促進交易会

ジェトロ参加報告

中国・昆山
2015年5月20日(水曜)~23日(土曜)

「2015中国(昆山)国際輸入ブランド産品交易会」が、5月20日から24日まで中国・江蘇省昆山市で開催された。中国の第12次5カ年計画に基づき、輸入促進、有効なビジネスプラットフォームの構築を目指す政府系国家級交易会である。

拡大する江蘇省マーケットを狙う外国企業

本展示会は2012年から毎年開催されているが、4回目を迎える今年は43カ国・地域から681社が参加し、来場者は4万7,000人にのぼった。食品から3Dプリンターまで並び、世界各国のバイヤーが集まる総合見本市だ。外国企業が本展示会に熱い視線を送っている。

  • 江蘇省は蘇州、無錫、常州、鎮江、南京の5市が、2013年に「蘇南現代化建設モデル地区計画 」に選定されるなど、中国国内の開放政策のモデルになっていること。
  • 人口8,000万人を抱え、一人当たりGDPは1万3,000ドルを超えており、もはや江蘇省自身が巨大な一大マーケットとなっていること。
  • 上海市から昆山市まで高速鉄道を使えば20分程度で行け、交通の利便性が高いこと。

以上の理由から、中国進出の第一歩として、また大都市(北京、上海、広州など)の次のターゲットとして、外国企業は本展示会を足掛かりに江蘇省マーケットを狙っていると言える。

4年連続でジャパン・パビリオン出展

ジェトロは本展示会に4年連続でジャパン・パビリオンを設置し、今年は17社・団体が出展した。初日の5月20日(水)には李曇峰江蘇省常務副省長、尹宗華中国際貿易促進委員会(CCPIT)副会長、隆国強国務院発展研究中心副主任などVIPが日本館を訪問。李常務副省長がジャパン・パビリオン内の最新型冷蔵庫について熱心に説明を聞くなど、日本製品への関心の高さが窺われた。ジャパン・ブランドの一般消費者向け製品を中心に展示する日本館は多くの来場者の関心を集め、常に盛況であった。
ジャパン・パビリオンのうち、中国未進出の企業からは、「中国は広いので物流が心配。まずは華東地域(江蘇省、上海市、浙江省)での販路を開拓したい。」との声があった。一方、中国進出済みの企業からは、「販路は中国内で確保できており、あとは大都市以外での消費者向けPRが課題。本展示会で多くの来場者向け宣伝、消費者意識調査が出来たので、今後江蘇省で力を入れていく商品ラインアップを精査していきたい。」との声があった。

会場風景

来年以降は会場が統合される見込み

直近2年間は、一般消費品が昆山国際会展中心、金属加工品が花橋国際博覧中心と会場が分かれている。ジェトロが出展したのは昆山国際会展中心であるが、花橋国際博覧中心に比べ交通の便が悪いため、一部出展者からは不満の声があった。主催者によると、来年以降は花橋会場に集約される見込みであり、上海市内から花橋会場までは地下鉄で行くことが出来る。本展示会は来年も同時期に開催予定だが、上海市内からの更なる集客が期待できそうだ。

会場風景

上海事務所 笠間瑞樹

見本市データ
見本市名 2015中国(昆山)国際輸入ブランド産品交易会
CHINA IMPORT EXPO KUNSHAN 2015
開催期間 2015年5月20日(水曜)~23日(土曜)
9:00~17:00
初回開催年/開催頻度 2012年/年1回
開催場所 昆山国際会展中心(ブランド消費品展示会場)
花橋国際博覧中心(金属加工・自動化/環境保護・新素材展示会場)
出展商品内容 ブランド消費品展示会場:1)家庭用品、2)家電、3)食品
金属加工・自動化/環境保護・新材料展示会場:1)工作機械、2)自動化設備、3)環境保護・および設備、4)新材料製品
出展者数 681社(43カ国・地域)
来場者数 4万7,000人
入場料 無料
事務局連絡先

China Import Expo, Kunshan (CIE)
China Council for the Promotion of International Trade (CCPIT)
Jiangsu Sub-Council

TEL:+86 25 52856757
FAX:+86 25 52856751
WEB:http://www.importexpo.org
住所:Rm2605, Jiangsu International Trade Building, No.50, Zhonghua Road, Nanjing, China

主催者 中国商務部、中国国際貿易促進委員会、江蘇省人民政府