見本市レポート MEDICA 2015

世界最大の医療機器見本市

ジェトロ参加報告

ドイツ・デュッセルドルフ
2015年11月16日(月曜)~19日(木曜)

MEDICA 2015会場風景

世界最大の医療機器見本市「MEDICA 2015」が、2015年11月16日~19日、ドイツ・デュッセルドルフで開催された。併催された医療機器資材・部品展「COMPAMED 2015」と合わせて、世界120カ国・地域から約13万人が来場した。

世界最大医療機器見本市の特徴は?

MEDICAは、1969年より開催され今回で47回目を迎えた。医療関連技術・サービスに係る事業者や病院関係者・医師が一堂に会する世界最大の医療機器見本市で、約5,000社・団体が出展した。来場者数の拡大のため、今回から「COMPAMED」と完全同時開催になり、土・日を含んでいた日程を今回から全日平日とした。17のホールは、国際館と製品分野別に分かれており、メーカーや代理店、医療従事者などの来場者はターゲットを絞ってブースを訪問することができる。また、世界中の有力な医療関係者が集まるため、効率的、効果的に市場調査や新技術をPRすることが可能だ。ただし、多数の来場者はあるものの、自社ブースに関心をひきつけ商談を行うためには一工夫が必要である。事前アポイントメントをしっかり組んでおくことなど、出展前の準備が成功の鍵である。

会場風景

年々成果を増しているジャパン・パビリオン

ジェトロが組織したジャパン・パビリオンは国際館に位置し、米国、トルコ、イスラエルのパビリオンと軒を並べた。今回で7回目となるジャパン・パビリオンは、23社29小間で構成され、高品質な日本製品を求める世界各国の多くの代理店が訪れた。今回の成果は、商談件数1,734件、成約件数(見込み含む)352件、成約金額(見込み含む)8億円以上となり、前年に増して活発な商談が行われた。競争が激しい国際医療機器市場では、日本製の品質をPRするとともに、ユニークなものを提供することが重要である。ジャパン・パビリオンに前回に続いて出展し、医療用マットレスを紹介した企業は、「どの商談相手も新しい物を求めていた。そこに当社の商品のコンセプトがちょうど良いタイミングで合致した。ジャパン・パビリオンは何のコネクションもない中小企業がこのように大きな展示会に参加する足がかりになる。来場者は最初から日本の品質の高さに価値を感じており、ジャパン・パビリオンに出ることで製品の信用度も高くなる。」と語った。

会場風景

拡大している医療機器市場

メッセ・デュッセルドルフ代表取締役のヨアヒム・シェーファー氏によれば、「世界的に医療技術や医療製品の市況は良好であり、今後の成長も期待されている。人口増加、健康への関心の高まり、先進国のみならず新興国にまで広がる生活習慣病の増加に伴う医療費の増大などがビジネス機会につながっている」という。コンサルティング会社デロイトのレポート「ライフサイエンス・ヘルスケア業界未来予想図 2020年の姿とは」によると、医療機器市場は、2013年の3,638億ドルから2020年には5,135億ドルに成長する見通しだ(※1)。拡大する医療機器市場において、メーカーと代理店をつなぐmedicaの存在は有意義である。medica 2016は、2016年11月14~17日の4日間開催される予定。

※1:2015 Global life sciences outlook: Adapting in an era of transformation. Deloitte DTTL, 2014

サービス産業部ヘルスケア産業課 シッチ アナスタシア
デュッセルドルフ事務所 ボンガルツ クリスティアーネ

見本市データ
見本市名 MEDICA 2015
開催期間 2015年11月16日(月曜)~19日(木曜)
10時00分~18時30分
初回開催年/開催頻度 1969年/年1回
開催場所 デュッセルドルフ見本市センター
(Messe Duesseldorf)
出展商品内容 電子医療装置・機器、実験・研究装置、救助および救急装置、診断機、診断薬、整形外科、病院用備品、IT関連、衣料品、医療家具および装置、サービス、出版
出展者数 約5,000社(70ヵ国) 
<日本企業内訳>MEDICA :99社・COMPAMED :61社 
来場者数 約13万人 (120ヶ国・地域)
入場料 有料
現地参加価格:60ユーロ/1日 159ユーロ/4日間
日本窓口での前売り価格:3,500円/1日、10,500円/4日間
※ビジネス関係者に限る
事務局連絡先 Messe Duesseldorf GmbH
(日本代表部:株式会社メッセ・デュッセルドルフ・ジャパン)
Tel:03-5210-9951
Fax:03-5210-9959
E-mail:mdj@messe-dus.co.jp

担当:服部氏