見本市レポート RSNA(放射線学会)2014

世界最大級の放射線医療機器見本市

ジェトロ参加報告

米国・シカゴ
2014年11月30日(日曜)~12月5日(木曜)

RSNA(放射線学会)2014

放射線医療機器分野における専門見本市「RSNA(放射線学会)2014」が2014年11月30日~12月5日、米国・シカゴで開催された。同見本市は、世界最大の放射線学会(今回100回目)に併催されており、北米を中心に業界関係者が一堂に会することで知られる。ジェトロは、昨年に引き続きジャパン・パビリオンを設置し、日系医療機器関連企業7社の商談を支援した。

業界関係者の来訪多数

RSNAは、世界で最も歴史のある放射線学会で、年次総会に併せて放射線医療機器分野の専門見本市を開催している。今回は世界各国から約690社が出展し、米国、ドイツ、オランダ、韓国、日本などの大手医療機器メーカーが大規模ブースを構え、最新機器の発表やデモンストレーションを行い、来場者の関心を集めていた。
また、本見本市は学会併催型のため、各種機器メーカー、代理店に加えて、世界各国から研究者や医師、エンジニア、米国医療機器認証機関(FDA)職員等の業界関係者が多数来場するのが特徴といえる。そのため、事業提携や共同研究パートナーを探す場として活用する企業も多く、ジャパン・パビリオンに出展したある日系企業は「製品の個別受注だけではなく、会社同士の提携・ライセンス契約の話もあり、今までにない収穫があった」と語る。今回は、連日約28,000人(会期中平均)を超える業界関係者が来訪し、新しいビジネスの芽を探していた。

他ブースへの売込も有効

放射線医療機器は、日本が世界に競争力を有する画像診断分野の一翼を担っており、同分野における日本製品への信頼は大きい。ジェトロが設置したジャパン・パビリオンにも大型医療機器メーカーをはじめ、代理店を希望する企業が次々と訪れ、商談が行われた。今回もジェトロは、見本市会期前から出展者の相談など、支援活動を行ってきた。その効果もあってか、商談件数256件のうち、56件が成約または成約見込みに至った。ジャパン・パビリオン出展のある企業は、自社ブースにて実機を展示するだけでなく、会期中に会場内をくまなくまわって他ブースに対して製品売込をかけた。その結果、新規顧客の発掘に成功し、6件の受注契約に向けて現在、商談を継続中との報告があった。さらにその過程で、米国市場におけるニーズや必要なスペック(仕様)の水準を把握することができたという。
「海外市場開拓には、有力な代理店との接触はもちろんの事、当該国の医療機器認証に関する情報収集やエンドユーザー(医師やエンジニア)に対するニーズ調査が重要」とある日系企業担当者は語る。その点、本見本市は同分野の関係者が世界中から一堂に会する絶好の機会を提供しているといえそうだ。
次回は、2015年11月29日(日曜)~12月4日(金曜)に同会場で開催予定。

(機械・環境産業企画課 町田宗太)

RSNA(放射線学会)2014
RSNA(放射線学会)2014
見本市データ
見本市名 Radiological Society of North America(RSNA)2014
開催期間 2014年11月30日(日曜)~12月5日(木曜)
10:00~17:00(最終日は14:00まで)
初回開催年/開催頻度 1915年/年1回
開催場所 マコーミックプレイス(McCormick Place)
出展商品内容 放射線医療機器・放射線関連機器
出展者数 約690社(国・地域数主催者未発表)
来場者数 14万1,388人(会期中のProfessional のみ)(国・地域未発表)
入場料

325ドル(RSNAメンバーは無料)

※RSNAメンバーについて外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

事務局連絡先 Radiological Society of North America(RSNA)
Tel:+1- 630-571-2670
Fax:+1- 630-571-7837
E-mail:exhibits@rsna.org