見本市レポート アンビエンテ(Ambiente)

2015年2月13日から17日にかけて、世界最大級の国際消費財見本市である「アンビエンテ」がドイツ・フランクフルトで開催された。本見本市には94ヶ国・地域から約4,800社が出展し、152ヶ国・地域から約135,000名が来場した。

AmbienteはLiving(家具、ホームアクセサリー、照明、インテリア等)、Giving(ステーショナリー、シーズンギフト等)、Dining(キッチンアクセサリー、調理器具、テーブルウェア等)の3つのエリアからなる世界最大級の消費財見本市である。本見本市会場内において、別のエリア・ホールへ移動することは、別の見本市を訪れることに匹敵するほどの差異がある。
世界第2位の面積の規模を誇るMesse Frankfurtの全ホールを利用するAmbienteは、会場面積が広大であることも特徴の一つである。例年非常に多くの出展者、来場者がこの会場に集い、活発な商談が行われる。主催者の開催報告によると、今回は94ヵ国・地域から4,811社（2014年：89ヵ国、4,749社）が出展し、日本からも92社が参加した。来場者は152ヵ国から約135,000人に上り、うち53％はドイツ国外から訪れている。このようにAmbienteは非常に国際色豊かな見本市であり、本見本市へ出展することで、出展者は様々な業種のバイヤーに会う機会を得ることができる。特にスタートアップ企業にとっては、一度に広範なマーケットリサーチを行うことができ、かつ想定外のニーズ発掘も期待できる。
Ambienteは主催者による独自企画の展示が豊富であることも特徴である。後述する「Trends」の他、キッチンツールや日用品のアイディア製品を紹介する「Solution」、若手デザイナーの製品に特化した「Talents」、設立間もない若手企業に特化した「Next」、コミュニケーションデザインに優れた製品に賞を与える「German Design Award」等があり、多くの来場者で賑わっていた。

（旧海外見本市課 岩田理）