見本市レポート 26e Foire Internationale de Dakar (FIDAK)

西アフリカ最大規模の総合見本市

ジェトロ参加報告

セネガル・ダカール
2017年12月16日(土曜)~31日(日曜)

商談の様子

西アフリカで最大規模の総合見本市「FIDAK」が、2017年12月16日~31日、セネガル・ダカールで開催された。1日平均1万5,000人の入場者があり、12月30日の入場者数は1日あたりで過去最高となる28,825人を記録した。

西アフリカで最も歴史ある総合見本市

1974年に始まったFIDAKは、西アフリカで最も古くから続く総合見本市。この地域には回数を重ねている展示会が少なく、40年以上にわたって定期的に開かれているFIDAKは貴重だ。(FIDAKは2008年まで隔年開催、2010年から毎年開催)
主な展示品は、加工食品、香辛料、家畜、衣類、家電製品、工具といった小型の製品で、自動車や農業機械のような大型機器は少ない。出展者は主に、セネガル国内市場と近隣国(フランス語圏諸国と隣接する英語圏のガンビア)をターゲットとしている。
FIDAKは国の一大イベントとなっており、政府要人、ビジネスパーソン、一般消費者と様々な人が訪れる。即売が許可されていることもあり、給料日である12月25日以降は一般の買い物客で活況を呈する。

力を入れるトルコ政府、日本企業の製品も好評

出展は西アフリカ(特にフランス語圏)の企業が中心だが、エジプト・トルコ・アルジェリアなども国単位で出展している。中でもエジプトは、今回の名誉招待国となっており、建物1つを借り切ってナショナル・パビリオンとするなど存在感があった。主な出展物は装飾品や衣類、皮革製品で、家電製品や薬品(殺虫剤、農薬)を扱う企業も見られた。
FIDAK初出展のトルコは、国の広報ブースを設置し、本国からゼイベキチ経済大臣が訪れるなど力を入れていた。同大臣は、セネガルのサール商業大臣と会場を巡覧しており、セネガル政府の期待も大きいようだ。ダカールの国際空港運営にはトルコ企業が関わっており、FIDAKへの出展からも、両国関係の深まりが感じられた。
日本からは愛知県のシヤチハタ(株)が出展。出品物は筆記用具、スタンプ作成機、スタンプの3種類で、特にスタンプ作成機に大きな関心が寄せられた。同社はジェトロアビジャン事務所と共同で、事前に代理店候補を選定して来訪を呼びかけて商談に繋げていた。スタンプ作成機に関するかなり具体的な商談が複数あったほか、ブース周辺の企業もスタンプ等に関心を示し、実際に購入していった来場者もいたという。

日本から出展したシャチハタ(株)のブース

日本からFIDAKへの出展を検討する場合、家電製品、文具、衛生用品といった生活に密着した商品が適すると思われる。一般消費者の来場が多く即売も可能なため、簡易的なテストマーケティングを行う場としても十分活用できる。一方、B2Bの商談を通じてセネガルやフランス語圏西アフリカ進出の足掛かりとするためには、事前の準備が重要だ。ウォークインで来るビジネス関係者は少ないので、事前に代理店候補などを洗い出してアポイントメントを取得しておく必要がある。

アビジャン事務所 岡崎 太

見本市データ
見本市名 第26回ダカール国際見本市
26e Foire Internationale de Dakar
開催期間 2017年12月16日(土曜)~31日(日曜)
9時00分~21時00分(月曜~木曜)、10時00分~22時00分(金曜~日曜)
初回開催年/開催頻度 1974年/年1回
開催場所 セネガル国際貿易センター
出展商品内容 日用品、食品、機械等
出展者数 347社(28カ国・地域)、うち日本企業1社
来場者数 1日平均約1万5,000人(訪問者の国籍等は記録していない)
入場料 700 CFAフラン(約140円)
チケットは入場口付近にいる販売員から購入
主催者 セネガル国際貿易センター(CICES)
事務局連絡先 CICES
Tel:+221 33 859 96 08
Fax: +221 33 859 96 18
E-mail:dec@cicesfidak.com