見本市レポート GMTN2015

金属製造・加工技術専門見本市

ドイツ・デュッセルドルフ
2015年6月16日(火曜)~20日(土曜)

GMTN2015

鋳造技術などの金属製造・加工技術専門見本市として世界最大級の規模を誇る「GMTN2015」が、2015年6月16日から20日まで、ドイツ・デュッセルドルフで開催された。世界各国・地域から鋳造技術や製品などが集結し、活発な商談が行われた。

4つの金属関係の専門見本市が同時開催される「GMTN(4展示会の略称)」

2015年6月16日~20日の5日間、ドイツのデュッセルドルフで、鋳物・冶金・熱加工技術・精密製造関連商品・サービスなど鋳造分野における世界最大級の見本市である「GMTN2015」が開催された。出展者にとって、ものづくり大国として知られるドイツで開催される同展示会に出展することは、自社製品や関連技術を世界に発信する機会となる。「国際鋳造技術・機械展+WFO技術フォーラム(GIFA)」、「国際金属製造・冶金技術機械展・会議(METEC)」、「国際工業炉・熱応用技術展(THERMPROCESS)」、「国際精密鋳造品展(NEWCAST)」の4つの展示会が同時開催されており、世界から2,000を超える企業が出展した。

GMTN 2015の焦点「エネルギー効率」

4年に1回開催されている同展示会だが、今回は、製造過程における資源投入の最小化、エネルギー効率、持続可能性を中心的なテーマとしている点が、前回開催された2011年と大きく異なる点であった。出展企業は同展示会に出展することで、効率性の最大化や二酸化炭素排出量の減少により、気候変動防止に積極的に貢献する新しい技術やキーテクノロジーを発信し、市場に存在感を示すことができる。

会場風景

際立つ中国の存在感

今回の展示会で存在感を強めていたのは、中国。同展示会の出展者を国別で比較すると、最多はドイツの809社だが、それに続く412社が出展し、続くイタリアの211社を大きく上回った。特に、中国からの出展で特徴的だったのは、個別企業の出展ではなく、巨大な集合パビリオンを形成していた点で、その大きさと数で存在感を示していた。

日本鋳造協会の若手集団が世界へ挑戦する

今回の展示会で日本企業の出展者数は47社だった。中でも注目を集めたのが、日本鋳造協会の若手経営者委員会が中心となって共同出展したブース「THE LEADING JAPAN FOUNDRIES」である。同ブースは、日本の鋳物業界復興と、世界一の鋳造技術力と品質保持力がある日本の鋳造企業が、世界市場を狙い販売網を拡大していくことを目指して組織された。出展者によると、「日本企業の共同ブース」ということもあり、多くの企業関係者が同ブースを訪問し、出展前の目標を大きく上回る成果が得られたという。また、次回2019年GIFAへの出展に向けて、他の展示会へ出展も視野に入れながら、日本企業の高い技術を発信していきたい、としている。

会場風景

(デュッセルドルフ事務所 七海秀和)

見本市データ
見本市名 国際鋳造技術・機械展+WFO技術フォーラム、国際金属製造・冶金技術機械展・会議、国際工業炉・熱応用技術展、国際精密鋳造品展
GIFA, METEC, THERMPROCESS and NEW CAST2015
開催期間 2015年6月16日(火曜)~20日(土曜)
10:00~18:00
開催場所 メッセ・デュッセルドルフ
出展商品内容 鋳物・冶金・熱加工技術・精密製造関連商品・サービス
出展者数 2,214社(ソース:ウェブディレクトリ) (55ヵ国・地域)
日本企業の出展者数:47社
来場者数 7万8,000人(120ヵ国・地域) (2015年)
入場料 当日1日券:60ユーロ 当日5日通し券:130ユーロ
前売1日券:45ユーロ 前売5日通し券:98ユーロ
開催頻度

4年に1回

事務局連絡先

日本窓口
株式会社メッセ・デュッセルドルフ・ジャパン

TEL:03-5210-9951

FAX:03-5210-9959
E-mail:mdj@messe-dus.co.jp

主催者 メッセ・デュッセルドルフ