見本市レポート IPMエッセン2015

世界最大規模の花き専門見本市

ジェトロ参加報告

ドイツ・エッセン
2015年1月27日(火曜)~30日(金曜) 

IPMエッセン2015

花き・園芸用品分野にて世界最大規模の見本市である「IPMエッセン2015」が1月27日~30日、ドイツ・エッセンの国際見本市会場にて開催された。世界49ヵ国・地域から1,604社が出展し、4日間で約56,000人が会場を訪れた。

33回目の花き見本市IPM開催-国際見本市へと着実に成長

世界最大規模の花き見本市の「IPMエッセン2015」が2015年1月27日~30日、ドイツ・エッセンの国際見本市会場にて開催された。世界49か国・地域から1,604社が出展し、来場者は約56,500人にのぼった。今年で33回目を迎える同見本市は、年々ドイツ国外からの出展者及び来場者が増加しており、国際性を増している。主催者であるメッセエッセンによれば、今年の海外からの来場者は全来場者の43%に上り、前年比で7%増加した。
同見本市は、切り花・鉢物等の花きをメインとした見本市であり、花き関連施設・設備・園芸用品・フローリスト商材等が出展物ごとに分かれて展示されている。18ホールからなる会場すべてが出展企業の商品でひしめきあっていた。期間中はブース出展の他にも、主催者や現地業界団体が主催する新品種のコンテストや、各種花きのコンクール等の併催イベントが行われる。
来場者の業種及び職種は、卸売業者、種苗会社、生産者、園芸学を学ぶ学生、個人の園芸愛好家等と多岐にわたるが、その4分の3が企業の調達・購買担当責任者であるため、ブースで具体的な商談を実施することができ、即座に成約に持ち込める可能性が高く、実際に会場内の至るところで商談が行われていた。

会場風景

日本の四季が作り出した強みを活かして欧州市場へアピール

今年は日本から、単独で5社が出展。この内既に欧州に現地法人を構える日本企業は、自社で持つR&D拠点で開発した環境や病気に強い種苗の品種を主力製品としてアピールしていた。四季があり、一年を通じて気温差や天候の変化が激しい日本では、そのような環境に耐えうる品種の開発が進んでいるが、同様のニーズは欧州各地にもある。この企業のブースでは、べと病(野菜や植物に発生しやすいカビのような病害)に強いひまわりの種苗に対し、生産者からの引き合いが集中していた。

継続出展でネットワーク作り

同見本市の特徴として、長年にわたり出展を続けているリピーター企業が多いことが挙げられる。継続出展の理由としては、上述のとおり卸売業者、種苗会社、生産者等来場者層が幅広いため多角的に新規顧客を見つけられるという点に加えて、従来の顧客とのネットワークを保持・強化することを重要視している出展者も多かった。同見本市に継続出展することで企業の知名度・信頼度を上げていくことが、欧州市場での安定したビジネスが行えるポイントでもある。
次回のIPMエッセン2016は2016年1月26日~29日に開催予定。

会場風景

(デュッセルドルフ事務所 島村友梨)

見本市データ
見本市名 IPMエッセン2015
(Internationale Pflanzenmesse)
開催期間 2015年1月27日(火曜)~30日(金曜) 
9:00~18:00
初回開催年/開催頻度 1983年/年1回
開催場所 Essen Fair Site(エッセン国際見本市会場)
出展商品内容 花き・園芸用品
出展者数 出展者数: 1,604社(49ヵ国・地域)
来場者数 約56,500人
入場料 22ユーロ(1日)、33ユーロ(2日)、59ユーロ(全期間)
グループ(20名以上)または学生の場合は13ユーロ(1日)
主催者 Messe Essen GmbH
住所:Norbertstrasse 45131 Essen, Germany 
TEL:+49 (0)201-7244-0
FAX:+49 (0)201-7244-248
E-mail:info@messe-essen.de