世界の見本市ビジネストレンド ウィズコロナ禍だからこそリアル+オンラインで開催 東京ギフト・ショー

株式会社ビジネスガイド社外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、緊急事態宣言下の2021年2月3日から5日の3日間、 第91回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2021を東京ビッグサイトで開催した。株式会社ビジネスガイド社取締役 事業部本部長 藤波 信義 氏に海外を含めた見本市事業の現状や今後の見通しについて伺った。

株式会社ビジネスガイド社
取締役 事業部本部長 藤波 信義 氏

Q1:コロナ禍の影響は?
A1:2020年の1月中旬に日本国内で新型コロナウィルスの感染事例が確認された。第89回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2020の会期は2020年2月5日から7日、会期まで約2週間のタイミングであった。厚生労働省や東京都、保健所、会場となる東京ビッグサイトの指針を受けて、手洗い消毒液や注意喚起文、救護室等を設置するなど関係者の安全を確保し、無事に開催することができた。新型コロナウィルスに関する情報が少なく、日々手探りで会期に向けて準備をしたことを今でも覚えている。
2020年2月26日には、政府より大規模なスポーツやイベントの中止・延期などが要請された。当社でも3月に開催を予定していた京都インターナショナル・ギフト・ショーや、4月開催のプレミアム・インセンティブショーの会期を延期することとなり、今後の見本市がどうなるのか、大きな不安につつまれた。
2020年5月に緊急事態宣言が解除となり、東京ビッグサイトや日本展示会協会など多くの関係者によって展示会開催の指針が決まり、安心・安全な商談環境を提供できることになり、2020年10月7日から9日の3日間、第90回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2020を開催。マスクの着用、検温、手指消毒をはじめ、ソーシャルディスタンスの確保や会場内の換気・消毒、最大収容者数の管理などを実施し、無事に会期を終えることができた。出展者や来場者の皆様からは『オンラインではなくリアルな場で商談ができて感謝している』『商品の質感や作り手の想いはオンラインでは伝わり難い』などのお声をいただき、安心安全なリアル商談の場を提供することが当社の使命であることを改めて認識した。



Q2:2021年10月秋展の出展申込状況は?
A2: 第92回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2021は2020年の10月開催を上回る申し込みをいただいている。出展者のみなさまは、1年半となるコロナ禍の中で、従来とは違う営業スタイルを模索、確立されている。その一方でリアルな商談の場の重要性を改めて認識される方が増えつつあるのではないかと考えている。
Q3:コロナ禍前と出展商品に違いはあるか?
A3:2020年前半はマスクや消毒液、アクリル板など感染防止グッズの需要が多く商品供給が間に合っていない状況だったと思う。その後は、テレワークの環境を整備するためのデスクや椅子、デスク周りのアイテム、おうち時間を楽しむための調理器具やゲームなど家の中のアイテムが注目を集めた。2020年後半からは、アウトドアやキャンプ用品、ガーデニングなどゆとりや心地よい暮らし方に関する商品が人気で、2021年2月の第91回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2021では『自然との共生花と緑のガーデニングライフの魅惑』をテーマとして開催し、ゆとりや心地よい暮らし方を来場者のみなさまに提案した。
Q4:貴社の海外事業の状況は?
A4:2009年8月に第1回Gift Show in上海を開催したのを皮切りに、中国をメインに展開している。2010年の上海万博開催など、日本から中国への進出が大きく注目されはじめた時期。日本の中小企業の海外進出をサポートするためには展示会の主催はもちろん展示会前後のフォローが非常に重要であると考えており、2010年2月に上海、2012年4月に台北に支社を設立した。最近では、上海で開催される、中国華東輸出入商品交易会外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますや広州の中国輸出入商品交易会でのジャパンパビリオンの主催を中心に日本の中小企業の海外進出を様々なメニューでサポートしている。
Q5:コロナ禍による渡航制限が始まってからはどうか?
A5:2020年からはコロナ禍の影響で中国華東輸出入商品交易会や中国輸出入商品交易会はオンライン開催となっていたが、2021年10月の中国輸出入商品交易会はリアルとオンライン併用での開催が決定した。日本から渡航しての出展はまだ難しい環境ではあるが、中国に現地法人や代理店のある皆様はリアルな出展が可能となった。今の環境でどのようなサポートができるのかをしっかりと考えて、これからも日本の中小企業の海外進出をサポートしていきたい。
Q6:オンラインの活用は?
A6:当社では、見本市の会期はもちろんだが、24時間365日商談機会を提供するために、B2Bのポータルサイト『GiftNet』外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを2021年1月から本格的に稼働させた。会期前の出展者、商品情報の検索はもちろん、会期中に来場できないバイヤーにもご活用いただき、多くの商品の問い合わせを受けた。リアル+オンライン開催の相乗効果がしっかりと出てきている。現在では月2回の商品特集を実施し、タイムリーな商談ができる環境を整えている。
Q7:輸出を目指す企業向けの取り組みは?
A7:海外からの来場が難しい状況のため、外資系の日本法人バイヤーや国内の輸出商社とのマッチングを強化している。日本円での決済や日本国内への納品など海外に販路を開拓する上でのハードルが低くなるため出展者のニーズが非常に高まっている。海外から来場できないバイヤーから輸出商社への商品仕入れの依頼が急増しており、当社への商品問い合わせも同様に急増している。
Q8:今後の展示会への意気込みは?
A8:コロナ禍の流通業界のために何が出来るのか、日々自問自答している。急速に変化する現在、安心安全なリアルな商談環境を提供することで新たな出会いの場を演出し、出展者、来場者の商売をサポートしていきたい。当社は、2021年8月に会社創立50周年を迎えた。この節目の年に今後の流通業界のために出来ることを全力で取り組んでいきたいと考えている。
(市場開拓・展示事業部 主査 皆川 幸夫)

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