素材とメカトロニクス総合企業へ

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株式会社日本製鋼所

優れた鋼づくりで新規事業分野開拓に努める日本製鋼所は、海外顧客との関係強化とビジネス拡大のためインドに現地法人を設立した。樹脂機械製品の技術サービスから着手し、今後は鉄工関連、環境対応事業を展開予定。

東京都品川区 <海外進出> 対象国・地域:インド

産業・社会のあらゆる領域での事業展開

日本製鋼所は、1907年にアームストロング社・ビッカーズ社と日本側の共同出資によって設立され、優れた鋼づくりとそれらを活かした機械の開発、新規事業分野の開拓に努めてきた。そして現在、既存分野にとどまらず、先端技術の開発やIT関連産業のニーズに応える「素材とメカトロニクス総合企業」として事業を展開している。インドには数十年前から数多くの樹脂機械製品を納品してきたが、既存顧客との関係を海外でも深めると同時に技術サービス、営業強化、新規事業を展開していくために、持続的経済成長の見込まれるインドに現地法人を設立し、更なるグローバル展開を進めていくことになった。

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進出拠点の選定にBSCを活用

2009年にインドに現地法人を設立することを決定し、所在地の選定、会社設立申請、現地スタッフの採用などの準備に着手したところ、ニューデリーのBSCを知り、2009年9月から11月まで入居した。過去にもジェトロのサービス(コンサルティング等)で海外進出がスムーズに進んだこともあり、今回の進出に際してもジェトロの支援を期待した。インドは国土も広く、また、州単位で行政対応も異なっており、進出拠点によって取引先企業にも大きな影響を与えるため、進出先の選定は慎重に行った。ハリアナ州グルガオンとニューデリーのどちらにするかで大いに悩んだが、アドバイザーからのアドバイスをはじめ、BSCのライブラリーにある文献・事例、またBSC利用者の人脈ネットワークからの情報収集などを踏まえ、最終的にはグルガオンに決定した。2010年1月、インド現地法人JAPAN STEEL WORKS INDIA PRIVATE LIMITEDを設立したが、現地に常駐していないとわからない住居等生活面のフォロー、また各種書類の申請における翻訳対応等、アドバイザーからのきめ細かいサポートによって、想定よりもスムーズに進出準備を進めることができた。

世界No.1企業へ

インドにおける活動は、既存顧客に対する樹脂機械製品の技術サービスがメインだが、経済成長が著しいビジネス環境もあり、他製品の問い合わせや新規顧客からの相談が多数出てきている。従業員数は6名(日本人駐在員2名、現地スタッフ4名)と小規模ではあるが、日々忙しく活動している。同社の売上比率は、海外7割、国内3割という状況であり、海外展開は戦略的に非常に重要な意義を持つ。今後は、樹脂機械製品以外にも、自社売上の6割以上を占める鉄鋼関連事業、その他IT関連事業、環境対応事業等をインドで展開して取引先を開拓し、インドでの成功を足がかりに、世界№1の「素材とメカトロニクス総合企業」を目指したいと考えている。

株式会社日本製鋼所

東京都品川区大崎1-11-1
TEL:03-5745-2001
http://www.jsw.co.jp/
設立:1907年
従業員:2,048名

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