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株式会社バカン(VACAN, Inc.)

「空席情報」が、世界の当たり前を変えていく

飲食店、トイレなどの空席情報を、新たな価値として提供する株式会社バカン(以下、VACAN)。現在、中国・上海を拠点に、アジア、世界へと展開を目指しているJ-Startup企業外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますです。サービスに込めた思いや現場の最前線を、代表取締役の河野剛進氏、中国現地法人空探科技(上海)有限公司董事の里見吉優氏に伺いました。

展開国:
中国
事業概要:
レストランやトイレ等の空席状況をリアルタイムに発信するサービスの展開

河野 剛進 CEO(右)
里見 吉優 Vice President of Asia Pacific(左)

御社の展開する事業について教えてください。

河野:VACANが目指しているのは、「いま空いているか、1秒でわかる優しい世界。」です。レストラン街やカフェ、トイレなどの空き状況や行列を、センサーやカメラで自動検知し、デジタルサイネージやスマートフォンに配信。IoT、AI を活用してあらゆる空席情報を収集して提供するサービス「VACAN」「VACAN Throne」をローンチしています。また、お弁当の空き状況を見える化し、スマホやPCから事前注文と決済を行い、店舗で受け取りできるサービス「QUIPPA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」、お弁当をオフィスまで配送する「QUIPPA for OFFICE」も展開しています。 サービスのヒントは、私のプライベートな子育て経験によるもの。子どもと商業施設などに行くと、行列で待っていられない、空いているトイレを探して走り回るなど、子育てあるあるのストレスを感じていました。せっかく子どもと過ごせる貴重な時間がもったいない、その思いから空席情報を提供するサービスを構想。混雑がなければストレスフリーで誰もが相手に優しくなる。そんな世界をつくりたいと思いました。

海外展開を考えたのは、いつごろからでしょうか?

河野:海外は、起業当初から視野に入れていました。もともと、日本発のサービスのスタートアップを手掛けたいという大きな目標があり、そのために、覚悟をもって手掛けられるサービスを探し続けていた感じです。また、地元・宮崎への思いもありました。地域が潤うためには、まず日本が元気になること。そんな思いが根底にあったからです。

海外進出の第一歩として、中国を選んだ理由は?

河野:一つは、言うまでもなく巨大マーケットの魅力です。しかも、今後も成長が見込まれるため、大きな可能性を感じています。また、今後ますます社会が成熟するなかで、時間を重視する価値観が高まっていくのではないか、という期待もありました。さらに、人口が多いということは、たくさん実証実験ができるということ。蓄積したデータを活用することで、サービスの品質向上も加速できると判断しました。このほか、カメラなどのハードウェアを中国メーカーに発注していたため、現地でサービスを展開したほうが、輸送コストを押さえられるのもメリットでした。

ジェトロのサービスを利用されたきっかけを教えてください。

河野:中国で事業を展開するにあたり、当初は知識もコネクションもまったくない状態でしたので、ジェトロより現地に詳しい専門家をご紹介いただき中国で事業を展開するにあたり、どのようなリスクがあるのか、法律的にクリアしなければならない問題など法人設立のアドバイスをいただいた他、匠新が上海で開催されたイベントに登壇の機会をいただきました。2019年4月には、無事に法人登記を完了させ、VACAN初の海外現地法人である空探科技(上海)有限公司を設立。法人設立後も、アクセラレーターやジェトロ上海事務所の方から、税務、労務に関する情報をご提供いただいたり、百貨店・小売店との提携についてご相談させていただいたりと、継続して手厚くサポートただいています。

アクセラレーターのアドバイスによる気づきもありましたか?

里見:サービスを展開するにあたり、アクセラレーターによるメンタリングはマーケットのリアルな実態の理解に有効でした。中国においては、何においても待つことが当たり前。「空席がわかる」という便利な概念を、何をとっかかりにして広げていくのが効果的かアドバイスをもらい、その中で、中国でもっともインパクトがあるのは、トイレの空き状況がわかることだと見えてきました。施設などのトイレは、清掃が行き届いていないものが多く、そもそも数が足りないケースも多かったのです。キレイなトイレの空き状況がわかれば、それはその施設の集客やブランディングにも生かせます。さらにトイレの利用状況のデータを蓄積すれば、トイレ不足を解消する最適な個数を割り出し、施設設計時の基準づくりにも役立てられると考えています。

アクセラレーターは伴走者としても、深く関わっているそうですね。

里見:顧客の開拓に関しても、ジェトロの紹介により、自分たちだけではリーチできない顧客とのコンタクトに成功しています。また、キーパーソンが集まるエキシビジョンやセミナーも紹介してもらっており、特に開発区のセミナーでは、政府系の方とブリッジがつくれ、事業活動に弾みがつきました。プロダクトに関する反響も大きく、手応えを感じています。

里見:アクセラレーターの面倒見の良さにも、正直驚いています。紹介して終わりではなく、その後の進捗についても細やかに気にかけてくれますね。当社に対して、自分ごとのように期待してくれているのがわかり、我々のモチベーションも上がっています。このほか、上海に進出されているスタートアップ企業を中心とした忘年会など、スタートアップコミュニティを醸成する場もありました。そこでの刺激がさらなる原動力になっています。

今後の事業の展望について教えてください。

里見:中国を始めとするアジア圏で当たり前のように使われるサービスとして定着させたいと考えています。日本代表のスタートアップ企業として、日本発のソリューションを、中国を経由してアジア全体、ゆくゆくは世界を視野に成長させていきます。

河野:サービスの拡大展開も睨んでいます。当社のサービスは、東京や札幌、大阪、福岡など国内の大都市圏にある百貨店や会議室、駅や空港といった交通インフラ施設、観光施設でも導入が進んでいます。これを1施設から、ビル1棟、近隣の施設、そして街全体と拡大。それらをネットワークで結ぶことによって、地域のブランディングに生かす構想を膨らませています。中国の方が、自国で利用している空席情報のサービスを、日本の街全体で利用できるとなれば、その地域への送客を後押しし、インバウンド需要拡大につなげられると考えます。地元・宮崎に貢献するというシナリオも、より明確になってきました。2020年度中には、街という単位でのサービスローンチを目指しています。世界の当たり前を変えるようなサービスに成長させようとメンバー一同邁進してまいります。

ご利用いただいたジェトロのサービス

株式会社バカン

東京都千代田区永田町2-17-3 住友不動産永田町ビル2F
https://www.vacancorp.com/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
代表者:河野 剛進
設立年:2016年6月
事業概要:レストランやトイレ等の空席状況をリアルタイムに発信するサービスの展開

空探科技(上海)有限公司(中国現地法人)

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