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株式会社タケヤリ
老舗の技術が織り成す帆布で欧米市場に挑む

ファッション・繊維

1888(明治21)年、繊維の街・倉敷で創業して2018年で130年。手織りから始まり、高速・高性能の革新織機への技術の変遷は、日本の織布工場の歴史そのもの。世界でも現存数僅かな織機が生み出す、肌触りや風合いを重視した帆布(はんぷ)から、各種産業用合繊帆布まで幅広く顧客の要望に対応している。生地生産だけでなく、3つの自社ブランドを展開。高品質な帆布を活かしたバッグ等の企画・販売も行う。

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TAKEYARI since.1888 2号帆布トートバッグ

新部署を設立、海外市場開拓へ本格的に始動

帆布(英語:canvas)とは無染の綿や麻の糸で織った布のことを指し、厚手で丈夫なこの布は、古くから船の帆や馬具、学生鞄等に使われてきました。当社では、貴重なベルギー製織機と長い歴史の中で培われてきた技術で、世界でも「タケヤリ」でしか織ることのできない高品質な帆布を生産しています。

2010年頃、それまで売り上げの中心だった大手繊維メーカーからの受注生産だけではなく、自社で生産した生地・製品を自ら売っていくため、会長の武鑓と若手社員が中心となって小売り専門の部署「リテールディビジョン」(以下、リテールDV)を設置し「TAKEYARI since. 1888」、「UNDER CANVAS」、「壱等雲斎」の3つのファクトリーブランドを立ち上げました。各ブランドでは、“シンプルでカジュアル”という帆布のイメージを覆す、色鮮やかでエレガントなデザインのレディース向けバッグや、弊社独自の極厚帆布を使ったメンズ向けバッグ等を取り扱っています。

リテールDVを立ち上げてから数年経った頃、売り上げは順調に伸びてはいたものの、国内販路だけでは市場の広がりに限界を感じ始めていました。また、世界で唯一の高品質な帆布を海外へも広めたい、という思いも強くなり、海外展開を決めました。それまでに輸出の経験はなく、勿論、貿易に関するノウハウもありませんでした。全くのゼロからのスタートでしたが、2016年に、まずは弊社製品に対する海外バイヤーの反応を見てみたいと思い、初めてジェトロ主催の「海外バイヤー招へい商談会」に参加しました。

積極的にジェトロを活用、海外販路開拓に成功

「海外バイヤー招へい商談会」には、初めて参加して以来、継続して出展してきました。弊社の帆布生地は、「均一で美しい」と、欧米有名ブランドのバイヤーから高い評価をもらうことが多く、専門家からのアドバイスを受けながら商談を重ねていった結果、徐々に注文を獲得していきました。その後、リピートオーダーをしてくれる取引先も出てきています。生地の商談先がバッグにも興味を持ってくれて、OEM生産の話に繋がったことも。その企業との商談は今も進行中です。また、商談会への参加と並行して「貿易実務」や「国際ビジネスEメール」に関するセミナーにも積極的に参加し、海外展開への準備を整えていきました。

バッグの海外販路開拓では、「『新輸出大国コンソーシアム』専門家による個別支援サービス」を活用し、専門家との面談を重ね、事業計画を細かく練っていきました。貿易実務面で困った時にも、専門家の支援のおかげで難局を乗り切ることができました。

市場調査のため訪れたパリでは、ジェトロ・パリ事務所の「海外ブリーフィングサービス」を利用。コーディネーターから得た現地情報や、自分たち自身で感じたトレンド情報を活かし、帰国後すぐに新商品の開発に着手しました。パリでは自転車通勤の若者が増えているそうで、サイクル用バックパックを開発、既に販売を始めています。

米国・フランスの見本市へ出展

2017年8月には米国で「NY NOW」(北米最大のギフト関連見本市)、9月にはフランスで「Premiere Classe」(欧州最大のファッション国際見本市)に初めて出展。「NY NOW」に向けては「米国初輸出スプリント事業」を活用しました。商品の選定、輸送のサポート、ブースの設営といった準備段階から、当日の商談支援、展示会終了後の商談フォローまで一貫した支援が受けられ、出展の全体的な流れを学ぶことができ、とても勉強になりました。同事業の専門家からもらった的確なアドバイスは、これからの米国販路開拓への取り組み方を決める重要な判断材料となっています。また、ブースには専属で顧客対応のサポートスタッフがつき、初めての出展にもかかわらず2社からバッグの注文を獲得。現地の専門家からは、「初めての「NY NOW」への参加でオーダーを得られるのは稀なこと」と聞きました。

海外展開に向けて大切にしているのは、柔軟な姿勢、早い決断、行動力。パリ出張後の新商品開発もそうですし、英文ウェブサイトも、専門家からのアドバイスを受けてからすぐに作成に取り掛かり、出来上がったサイトを通して、アジア方面からも注文が入ってきています。

当社では、海外展開5か年計画を策定し、明確な輸出売上目標を掲げています。生地、バッグ、OEM生産を海外展開の3本柱とし、会長が描く、リテールDVを会社として独立させたいという夢に向かって、輸出売り上げを伸ばすべく、今後もジェトロを活用しながら積極的に海外販路開拓へ取り組んでいきたいと思います。


NY NOW 2017

ジェトロ活用のメリット

「海外バイヤー招へい商談会」は、普段では決して出会えないようなハイブランドのバイヤーと商談できることが魅力。そういった人たちと名刺交換ができるだけでも参加の意味があると感じています。商売にも繋がりやすく、今後も参加を続けていきたいですね。また、ジェトロには色んな分野の専門家がいるので、多方面から実践的なアドバイスが得られ、非常に助けになっています。

ジェトロ岡山 堀田基から

長い歴史の中で培われた技術を次世代に伝え、新たな価値を生み出し、海外のマーケットを切り開いているタケヤリ。今後もジェトロサービスをフルに活用いただき、明確な目標に邁進する同社を支援していきたい。

写真 ジェトロ岡山 堀田基

株式会社タケヤリ左から、リテールDVプランナー 大岡千鶴、 代表取締役会長 武鑓澄治、リテールDVマネージャー賀川翔太

ご利用いただいたジェトロのサービス

株式会社タケヤリ

岡山県倉敷市曽原414番地
Tel:086-485-1111
URL:http://www.takeyari-tex.co.jp/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
代表者:取締役社長 武鑓 謙治

従業員:48名
資本金:5,000万円
事業内容:綿帆布、合繊帆布、厚地衣料織物の生産・販売、自社商品の開発・販売、帆布生地を使ったOEM事業
目的:輸出
対象国・地域:アメリカ、フランス

2018年7月

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