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株式会社鳥取再資源化研究所
超節水技術で世界の砂漠地農業に革命を

環境・エネルギー

廃ガラスの無害発泡技術によるガラス発泡材(ポーラスα)の製造について特許を取得。同ガラス発泡材を開発し、節水型農業、工業用排水処理(フッ酸処理)、脱臭など様々な分野に活用している。

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モロッコでのトマト栽培実証実験

鳥取の研究機関との連携から世界へ

当社は創業当初から、使用済みガラス瓶と貝殻を破砕・焼成して、超軽量の礫材を製造していました。当初は庭先に巻いて使う防犯砂利としての用途しかなく、この礫材がもつ可能性を最大限に生かしきれていませんでした。しかし私が就任した2006年から、鳥取県の衛生環境研究所が持つ特許技術を導入する事により、ガラス瓶に含まれる有害物質の溶出を抑制する事に成功。この技術により、自然の土中に本商品を混ぜ込んで使用する事が可能となり、後にこの礫材を「ポーラスα」として商標化しました。この時から、ポーラスαが持つ保水性に着目し、乾燥地帯などでの営農に貢献できると考えるようになりました。

2008年からは、世界中の砂漠化や干ばつなどの諸問題を解決する日本唯一の研究機関である「鳥取大学乾燥地域研究センター」とポーラスαを活用した超節水型の野菜栽培の実証実験に着手し、2012年には革新的なかんがい技術として鳥取大学と共同で特許を取得するに至りました。この共同研究を通じて、当社の技術を水不足で困っている人に届けたいという思いが強くなり、アフリカ諸国での実証実験を始めました。

アフリカ大陸はサハラ砂漠をはじめとした広大な乾燥地帯を抱えており、農業を含め利用できる水の量が極めて少ないと言われています。少ない水量で多くの収穫量を確保できるようになれば、今まで困難と言われていた営農が可能になります。当社は2009年モーリタニアで行った乾燥地におけるトマト・オクラ栽培の実証実験を皮切りに、ケニア、セネガルと実験の場を拡大し、徐々にアフリカ各国政府の評判を高めていきました。さらに2013年からは、モロッコでの実証実験を行い、通常の約半分のかんがい水の利用だけで、トマト・インゲン豆の収穫量を約1.2倍に増加できる事を実証しています。

多様なジェトロのサービスを活用

モロッコで実証実験を開始した頃から、ジェトロ鳥取に相談に行き、支援サービスを受けるようになりました。2014~2015年には特許を取得したポーラスαの売り込みをしようと、ベトナム水・環境展「Viet Water」のジェトロブースに出展しました。特に2015年の「Viet Water」では環境案件に詳しいジェトロの輸出有望案件専門家が同行し、現地で商談の際に終始サポートを受けることができました。

また、日本からモロッコへポーラスαを輸出する際、モロッコ税関の判断でポーラスαの関税率が25%になりそうなところ、ジェトロ・ラバト事務所より紹介を受けた税関トラブルに対応できる弁護士が、ラバト中央税関を説得し、最終的には関税率を2.5%に引き下げてもらう事に成功しました。実証実験終了後の2017年5月には、モロッコのアガディールに当社100%出資の現地法人を設立し、モロッコの農家にポーラスαを販売する段階までこぎつけました。


モロッコでのトマト栽培実証実験

さらには、ジェトロの支援サービスであるアフリカビジネス実証事業の採択を受け、ポーラスαのみで野菜栽培を行う画期的な実験も始めました。アフリカには、ヤシガラを固めたココピートという栽培用土を用いた地域がありますが、3年で植え替えが必要となります。代わりにポーラスαを利用してミニトマトで比較栽培実験を行ったところ、ほぼ同等の収穫量を確保できることが実証されました。

これら当社が長期間にわたり行ってきた実証実験の結果をPRしながら、現地農家への販促活動を行うつもりです。

当社のポーラスαには、営農で利用する目的以外にも、工業用排水処理、脱臭等様々な分野に活用できる機能があります。今後も、ペルーでの超節水型農業技術の実証実験やUAEで環境展出展を控えていることから、ジェトロの海外ネットワークを大いに活用しつつ、当社の技術を世界に届けていきたいです。

ジェトロ活用のメリット

ジェトロの海外事務所からいただける情報や、現地弁護士や税理士の紹介、現地税関との交渉支援等について大変心強く感じています。また、鳥取県にも事務所がある事は、何かあったときにすぐに相談にいける環境なのでありがたいと感じています。

ジェトロ鳥取 尾形徹哉から

鳥取再資源化の竹内社長と出会ったのは、2015年。当時はモロッコにおける実証実験の真っ最中でしたが、わずか2年で現地法人を設立するまで成長されました。そのスピード感に驚くばかりです。

写真 ジェトロ鳥取 尾形徹哉

株式会社鳥取再資源化研究所 代表取締役 竹内義章

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 輸出有望案件支援サービス
    輸出戦略の策定から契約締結まで専門家がお手伝いします。優秀な製品を持っていながらこれまで輸出経験がない、あるいは輸出ビジネスを躊躇している中小企業が対象です。
  • 貿易投資相談
    本部(東京)、大阪本部、国内各地の貿易情報センターなどでは、お客様から電話、Fax、E-mailで寄せられるご相談にお答えします。
  • 海外ブリーフィングサービス
    世界約70カ所の海外事務所にて、現地一般経済事情やビジネス環境について、海外駐在員や専門アドバイザーが情報提供を行います。

株式会社鳥取再資源化研究所

鳥取県東伯郡北栄町東園583
Tel:0858-49-6230
URL:http://www.t-rrl.jp/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
代表者:代表取締役 竹内 義章

社員:10名
資本金:4,000万円
事業内容:廃ガラスの無害発泡技術によるガラス発泡材製造
目的 :輸出・海外進出
対象国・地域:アフリカを中心とした全世界

2018年7月

関連情報

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