株式会社クロダ

中国、インドにいち早く進出

株式会社クロダ

香川県東かがわ市
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手袋の製造

<海外進出> 対象国・地域:アジア

写真:皮手袋

創業当初から国際展開を志向

クロダは1974年創業の手袋メーカーである。『フロンティア精神を持とう』『人が行く前に行って苦労しよう』という同社のポリシーのもと、業界後発企業ながらレザーファッション手袋の分野では国内シェアの約20%を占めるまで成長した。製品の特色ある素材や技術は国際的にも評価が高く、2014年4月に開催されたアジア・パシフィックレザーフェア(APLF)において、Best Small Leather goods部門で大賞を受賞している。

同社は他社との差別化を図るため、商社に頼らず自社独自で海外ビジネスに取り組んできた。高級品は欧州からの高級皮革、高級手袋の輸入やイタリアの革製品ブランドのライセンス生産、低価格品は委託加工による中国からの調達と、創業後の早い段階で国際分業体制を構築していった。

同社が活用したジェトロの主なサービス・支援

セミナー・講演会参加
貿易投資相談
海外ブリーフィングサービス

中国、インドにいち早く進出

中国からの調達品の不良率の高さから自社生産の必要性を痛感した同社は、86年、中国・上海に合弁会社「上海黒田手套」を設立した。上海市第1号の外資系企業(香港系、華僑系を除く)で、非常に早い進出であった。90年代には中国市場での販売を開始し、2000年代には販売会社、検品会社を設立、製品企画から検品、販売までを一貫して現地化し、事業を拡大してきた。現在、中国では計7社(生産4社、検品1社、販売2社)を展開している。現地法人の運営と管理も全て中国人スタッフに任せることで、現地市場に適した商品開発、不透明な商習慣、困難な代金回収などにうまく対応している。

一方、経済成長とともに中国では人件費が高騰、労働力の確保も難しくなったため、同社はインドの人口規模と市場の潜在力に着目、中国に次ぐ生産拠点として11年にインドに合弁会社を設立した。


アジア・パシフィックレザーフェア(APLF)(香港)

ジェトロの情報を活用し、課題を解決

中国、インドともに他社よりも早く進出したこともあり、同社はさまざまな課題に直面したが、法人設立の手続き、事業上のトラブル回避、関税対策などについて、折に触れ、身近なジェトロ香川や海外のジェトロ事務所にアドバイスを求め、事業を前に進めていった。時には輸出入業務に精通していない海外パートナー企業を連れて、ジェトロ海外事務所へ相談に行ったこともあるという。また、社員にジェトロ開催の貿易実務講座を受講させるなど、ジェトロを社内人材の育成にも活用している。

クロダは創業以来、フロンティア精神を発揮し、新たな可能性を海外に求めてきた。今後も「ジェトロには水先案内人の役割を果たすことを期待」(同社の黒田会長)しつつ、海外ビジネスを強力に推進していく方針だ。

喜んでもらえる場所でこそビジネスを
代表取締役社長 棚次 啓二 氏

海外に行くと地元から「ぜひ工場を設立して欲しい」と大歓迎を受ける。企業として利益を上げる必要はあるが、ビジネスを通じて新興国での地域貢献を果たすためにも、喜んで仕事をしてくれる人がいるところでビジネスをしていきたい。

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 貿易投資相談
    本部(東京)、大阪本部、国内各地の貿易情報センターなどでは、お客様から電話、Fax、E-mailで寄せられるご相談にお答えします。

株式会社クロダ

香川県東かがわ市三本松722-1
Tel:0879-25-9581
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従業員:40名 資本金:1,000万円

2015年3月

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