ジョホール州との鉄道、計画どおり2024年開通へ

(シンガポール)

シンガポール発

2018年04月24日

シンガポールのコー・ブンワン・インフラ調整相兼運輸相は4月17日、同国とジョホール州を結ぶ高速輸送システム(RTS)が、2024年までに計画どおり完成するとの見通しを示した。同運輸相は同日、ジョホール州南部の国境近くに建設中のRTSのマレーシア側発着駅ブキット・チャンガール(Bukit Changar)駅を視察し、その写真と動画を翌18日に自身のフェイスブックに公開した。

マレーシア南部ジョホール州とシンガポールは現在、コーズウェイ橋と第2連絡橋(セカンド・リンク)の2つの橋で結ばれている。両国政府は2010年5月、同州とシンガポールを結ぶRTSの建設に合意し、当初2018年の開通を目指していたが、その後2019年に延期。両国政府は2018年1月、2024年の開通を目指すことで再合意していた。

RTSが完成すれば、ブキット・チャンガール駅と、新たに建設される高さ25メートルの橋を経て、対岸のシンガポール北部の国境沿いに建設予定のウッドランド・ノース駅を約5分で結ぶことになる。RTSは1時間当たり一方向で、最大1万人の乗客を運ぶことができる見通しで、コーズウェイ橋の渋滞の緩和が期待されている。コー運輸相はフェイスブックで、「RTSが2024年に完成すれば、ジョホール海峡を渡る人々が最も利用する交通手段となる」と述べた。

RTSは最終的に、シンガポール北部ウッドランド・ノース駅から都心部に当たる南部を経て東部を結ぶ、全長43キロの新しい大量高速鉄道(MRT)路線「トムソン・イーストコース線(TEL)」に接続する予定だ。TELは現在建設中で、2019年以降に段階的に開通する予定。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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