第3四半期のGDP成長率は前年同期比1.9%、投資が牽引
(オランダ)
アムステルダム発
2019年11月27日
オランダ中央統計局(CBS)は11月14日、2019年第3四半期のGDP成長率(速報値)を前年同期比1.9%、前期比0.4%と発表した(表1参照)。主に投資と個人消費などが経済を牽引し、貿易収支は経済成長の足を引っ張る結果となった。
第3四半期の投資は、前年同期比で7.4%増加した。商業ビルへの投資に加え、輸送機器(主に乗用車)、機械などの設備投資が増加したことが要因だ。第4四半期に入っても、この傾向は続いている。
個人消費は前年同期比で1.6%増加し、前期と同様に堅調に推移している。要因としては、サービス(宿泊、フードサービス、輸送、通信)、電気製品、家具、家庭用品、飲料、たばこなどの消費が伸びている。しかし、乗用車への支出は再び減少している。
財・サービスの輸出は前年同期比2.2%増加で、化学製品、機械、家電製品などが増加し、輸出の約4割を占める再輸出も増加したが、オランダ製品の輸出は減少した。一方、財・サービスの輸入の増加率は3.2%と輸出を上回った。その結果、第1四半期と同様、純輸出は経済成長を押し下げる要因となった。
セクター別では建設部門が前年同期比5.3%増と最も高い伸び率を示し、GDPに寄与した(表2参照)。農林水産も4.1%と高い伸びになった。製造業は1.2%増だった一方、鉱業は14.6%減と減少幅が大きかった。
なお、今回の発表は、第3四半期終了から45日後までの入手可能なデータに基づいており、その後、データは適宜更新され、12月24日に改定値が発表される予定。
(高橋由篤)
(オランダ)
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