上半期の自動車生産・販売台数は前年同期比2桁増

(ブラジル)

サンパウロ発

2018年07月19日

全国自動車製造業者協会(Anfavea)によれば、2018年上半期(1~6月)における自動車(乗用車、軽商用車、バス、トラックの合計)生産台数は前年同期比13.6%増の143万4,506台、国内販売台数は14.4%増の116万6,754台と生産台数の拡大に寄与した(表1、2参照)。なお、上半期の生産台数を月別にみると、トラック輸送業界のストライキの影響で5月は前年同月比15.3%減となったが、6月は21.1%増と回復している。

表1 上半期月別自動車生産台数の推移
表2 上半期月別自動車販売台数の推移
表3 上半期月別自動車輸出台数の推移

一方、上半期の輸出台数は0.5%増の37万9,001台と伸び悩んでいる(表3参照)。主要輸出先であるアルゼンチンの経済低迷が主因だ。上半期の輸出台数を月別にみると、4月は前年同月比19.5%増の7万3,152台だったが、急激な通貨下落と金利引き上げのあった5月は17.3%減の6万754台に、6月も4.4%減の6万4,910台となっている。商工サービス省の貿易統計によれば、2018年上半期の自動車輸出額(30億3,500万ドル)に占めるアルゼンチンのシェアは79.5%(24億1,400万ドル)で、前年同期の70.2%を大きく上回っている(表4参照)。以下、チリ(5.4%、1億6,400万ドル)、ウルグアイ(3.2%、9,800万ドル)などと続く。

表4 上半期相手国別自動車輸出額

2018年の生産・輸出台数予測を下方修正

Anfaveaでは2018年通年の予測として、1月時点に前年比13.2%増の305万5,000台を見込んでいた生産台数を、11.9%増の302万1,000台に下方修正した。国内販売台数は11.7%増の250万2,000台と変わらず、輸出台数は4.5%増の80万台から前年実績と同じ76万6,000台に下方修正している。

(二宮康史)

(ブラジル)

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