モビリティー分野の裾野産業育成もくろむランコングループ

(バングラデシュ、日本)

ダッカ発

2022年07月27日

バングラデシュでは、経済発展に伴って自動車や二輪車などの市場が拡大している。特に二輪車は、ホンダをはじめとするメーカーが現地生産を行っている。今回は、三菱自動車、三菱ふそう、スズキ(二輪車)の輸入や販売などを取り扱う大手ランコングループ傘下のモト・インダストリーズ(Moto IndustriesMI)のシェイク・ヌル・ウル・アラム最高経営責任者(CEO)に話を聞いた(712日)。

(問)ランコングループの概要は。

(答)ランコングループは1979年に創業し、傘下にはラングスやMIなどの事業会社を有しており、グループ全体としては乗用車や二輪車、家電製品、不動産などを取り扱っている。展開する日系企業の製品としては、モビリティー分野では三菱自動車(四輪車)、三菱ふそう(商用車)、スズキ(二輪車)、家電分野では東芝、ソニー、パナソニックを取り扱っている。その他の国の製品としては、メルセデス・ベンツ(ドイツ)、JMC(中国)なども展開している。ラングスの二輪車部門では、スズキを取り扱っているが、完成品の輸入のみでなく、全国の販売網や、アフターサービスやスペアパーツの提供など、包括的なサービスを提供している。MIはフランス企業モチュール(MOTUL)のエンジン用の潤滑油を取り扱っている。

(問)今後の事業展開の方向性は。

(答)今後、日系企業とのビジネスで期待する分野としては、モビリティー分野のさらなる事業展開だ。四輪車、電動三輪車、二輪車の製品ラインアップの拡大や、それらの裾野産業の育成だ。二輪車ではヘルメット製造に関心を持っており、ヘルメット製造企業にアプローチしたい。ほかにも、ブレーキパッド、ブレーキシュー、オイルフィルター、チェーン、スプロケットなどのスペアパーツの現地生産化を進め、輸入代替を目指したい。バングラデシュでは裾野産業が育成されていないことから、需要の多いスペアパーツの製造から取り組みたいと考えているが、これら以外の分野でも日系企業との連携を歓迎したい。

写真 ランコン・グループ傘下モト・インダストリーズのSKヌル・ウル・アラムCEO(ジェトロ撮影)

ランコン・グループ傘下モト・インダストリーズのSKヌル・ウル・アラムCEO(ジェトロ撮影)

(イスラット・ジャハン、安藤裕二)

(バングラデシュ、日本)

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