第1四半期のGDP成長率は6.8%

(フィリピン)

マニラ発

2018年05月21日

フィリピン統計庁(PSA)は5月10日、2018年第1四半期の実質GDP成長率が前年同期比6.8%と前期の6.5%から0.3ポイント増加したと発表した(添付資料参照)。

需要項目別に成長率をみると、民間消費支出が5.6%(前年同期比0.3ポイント減)、政府消費支出が13.6%(13.5ポイント増)、国内総固定資本形成が12.5%(1.1ポイント増)、輸出が6.2%(11.2ポイント減)、輸入が9.3%(9.4ポイント減)となった。インフラ開発計画「ビルド・ビルド・ビルド」が進むことで政府支出と資本形成が伸び、経済成長を後押しした。

他方、2018年1月に施行された税制改革法による物価上昇の影響でGDPの約7割を占める民間消費支出の成長率が鈍化した。国家経済開発庁(NEDA)のペルニア長官は、「物価上昇がなければ政府目標の7~8%の成長率を達成できたはず」と述べた。

産業別では、農林水産業が1.5%(3.4ポイント減)、鉱工業などが7.9%(1.4ポイント増)、サービス業が7.0%(0.3ポイント増)となった。鉱業は前年同期比22.3ポイント増の4.5%と大幅な回復をみせた。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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