新年度予算は8.1%増、財政規律を重視

(エチオピア)

アディスアベバ発

2018年07月11日

エチオピアの財政年度が7月11日に始まるのを前に、国会は7月6日に総額3,469億ブル(約1兆5,264億円、1ブル=約4.4円)の2018/2019年度(2018年7月11日~2019年7月10日)予算案を承認した。アブラハム財務・経済協力相は6月5日の予算案発表時に、財政規律を重視した予算編成と述べていた。

当地の週刊英字紙「フォーチュン」によると、当初予算は過去2年間、前年度比24.8%増(2016/2017年度)、43.6%増(2017/2018年度)と大きく伸びていたが、2018/2019年度は8.1%増にとどまっており、拡大路線からの転換がみられるという。

予算案は発表時の内訳で、経常支出が916億ブル、資本支出が1,136億ブル、州政府への補助金が1,356億ブル、持続可能な開発目標(SDGs)達成のための支出が60億ブルなどとなっていたが、約1カ月の審議を経て国会が承認した当初予算の具体的な配分はまだ明らかになっていない。アビィ首相は、新規大型プロジェクトは予定せず、着工済みのグランドルネッサンスダムと製糖工場の完成に注力すると発言している。

(関隆夫)

(エチオピア)

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