従業員250人以上企業、男女間賃金格差を公表

約1万200社・団体（4月9日時点）の男女別の賃金データが、英国政府ウェブサイトに公表されている。男女間の賃金格差是正を目的に、従業員250人以上の大企業は従業員に支払った賃金について、男女別のデータの公表が義務付けられ（2017年4月10日記事参照）、対象となる企業・団体は自社や政府のウェブサイトに男女ごとの賃金、賞与の差を公表しなければならない。公共機関は3月30日、民間企業は4月4日が最初の公表期限だった。

英国産業連盟（CBI）のキャロリン・フェアバーン事務局長は、「男女賃金格差の公表は、企業にとって職場の変化を促進する機会となる。今回の結果が公表されれば、それは変化をもたらし、より開放的な職場を作り出し、より多くの女性が上級職に就くのを支援するのに役立つ」と今回の公表がもたらす効果に期待を示した。ただし、「企業は自分達ではこの格差を埋めることができない。男女の賃金格差の原因の多くは職場外の要因にあり、長期的かつ永続的な変化をもたらすためには、企業と政府とのパートナーシップが必要となる」とした。

（鵜澤聡）