日系企業向けに知的財産セミナー開催

(南アフリカ共和国)

ヨハネスブルク発

2018年06月25日

ジェトロは6月18日、南アフリカ共和国ヨハネスブルクで日本企業向けに「知的財産セミナー」を開催した。当地に拠点を持つ日本企業関係者約40人が参加した。

ジェトロ・ドバイ事務所の後藤昌夫所員(知的財産担当)が、知的財産権の概要、アフリカにおける知的財産権の登録や行使などについて説明した。

南アでは近年、政府による知的財産方針が策定されつつあり、特許実体審査、国際条約への対応、医薬品特許などに関するパブリックコメントを2017年8月に募集。現在、特許実体審査の開始に向けて法令改正、審査基準などが作成されている。

特に知的財産権の行使については、模倣品の流入が多いケニア、タンザニア、南ア、ナイジェリアでの模倣品の取り締まり状況について詳細な事例を挙げた。アフリカにおける模倣品の大部分は中国で生産され、中東を経由して流入しているという。こういった一連の流れを取り締まるためにも現地機関による水際での活動が必須で、日本企業にも協力が必要だとした。

次に、ジェトロ・ドバイ事務所の安藤雅己所長が、サウジアラビア、イラン、イラク、アラブ首長国連邦(UAE)をはじめとする中東諸国の概況や同事務所の知財に関する取り組みについて紹介した。

参加した日本企業は「知的財産、中東情勢ともに、アフリカでは入手しにくい情報を得ることができた」などと話していた。

写真 模倣品の取り締まり状況を紹介する後藤所員(ジェトロ撮影)

(蓑和希典)

(南アフリカ共和国)

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