2022年のGDP成長率は5.31%、2014年以降で最高

(インドネシア)

ジャカルタ発

2023年02月20日

インドネシア中央統計庁(BPS)は28日、2022年通年のGDP成長率を5.31%と発表した。GDP成長率は2013年に5.56%を記録し、その後の8年間で最高値となった。資源価格の高騰などによって輸出額が伸びたことに加え、新型コロナウイルスの影響で低迷していた消費や投資も緩やかに回復した。併せて、第4四半期(1012月)は前年同期比5.01%と発表した(添付資料図参照)。

支出面では、公的支出を除く全ての項目でプラスとなった。公的支出のマイナス成長は、新型コロナウイルス感染対策の支出が減少したことが影響した。輸出と輸入はそれぞれ16.28%、14.75%の上昇だった。GDP構成比の51.87%を占める家庭消費は4.93%の成長だった。家庭消費は前年の2.02%から大きく伸びており、スリ・ムルヤニ財務相は「インフレ率が比較的安定した水準で推移し、社会全体の購買力が増加していることが要因」と述べた(「アイ・ニュース」27日)。

業種別では、全ての項目でプラスだった。特に運輸・倉庫が19.87%と最も高く、宿泊施設・飲食11.97%、その他サービス9.47%、企業サービス8.77%と続いた。

地域別では、GDP全体の56.48%を占めるジャワ島は5.31%成長した。マルク・パプア島が8.65%と最も高い成長率だった。スラウェシ島は7.05%、カリマンタン島は4.94%だった。ジャカルタ首都特別州は5.25%と、2021年の3.56%から1.69ポイント増加した。

アイルランガ・ハルタルト経済担当調整相は「世界経済の後退による需要減に対して注意を払っている。2023年は輸出が減速すると予測されているため、家庭消費と投資を通じた国内経済の強化を図ることがインドネシアの経済を支える上で重要となる」と述べた(経済調整省2月6外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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