ブラック公文が日系NGOエクマットラとMOU締結

(バングラデシュ)

ダッカ発

2023年01月17日

公文教育研究会(本社:大阪、東京)と提携するバングラデシュで公文式教室を運営するブラック公文(BRAC Kumon Limited2022年10月20日記事参照)と、ストリートチルドレンの支援などを行う日系NGO団体エクマットラ(本部:ダッカ)は110日、デジタル公文導入に関するMOUを締結し、ダッカ市内のブラックセンターにて調印式が行われた。

エクマットラは2018年から同国北部マイメイシン県ハルアガットで元ストリートチルドレンの生徒のための全寮制学校を運営している。20228月からブラック公文との連携により、タブレット端末を利用して公文式の学習を行う「デジタル公文」を同学校に導入した。今回あらためてブラック公文とMOUを締結することで、さらなる連携を強化する狙いだ。

同学校では、現在56人の生徒がデジタル公文を利用して算数を学習している。生徒がタブレット端末上で回答を記入すると、即座に人工知能(AI)が正誤を判定し、画面上に表示する仕組みだ。さらに、教材としての導入にとどまらず、指導方針などの面でも公文式を導入している。エクマットラの渡辺大樹代表は「公文式の学習を導入したことで、生徒の集中力が向上したことに加え、スタッフが生徒の良い点を探し出してほめることを重視する姿勢になったことが大きな変化だ」と述べる。導入当初に課題だったインターネット環境の問題も、高速のブロードバンドを導入することで解決したという。

今後は同学校での成功を皮切りに、全国各地の学校に公文式教育が導入されることが期待される。

写真 MOU調印式の様子(ジェトロ撮影)

MOU調印式の様子(ジェトロ撮影)

(薄木裕也)

(バングラデシュ)

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