上海市、住宅購入負担軽減策を導入、需要喚起と市場の安定的発展が狙い

(中国)

上海発

2026年09月01日

上海市住宅都市農村建設管理委員会など6部門は8月20日、「上海市不動産政策の最適化措置外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表し、8月21日に施行した。同措置は、住宅購入負担軽減、住宅需要の喚起と不動産市場の安定的かつ健全な発展を目的としている。具体的な内容は次のとおり。

  1. 住宅積立金制度の活用範囲の拡大:新築分譲住宅の完成物件を購入する場合、購入者は本人および配偶者の住宅積立金を頭金の支払いに充当できるようになる。また、頭金の支払いに充当する引き出し額は住宅積立金ローンの借入可能額の算定に影響しない。さらに、自家居住用住宅の購入者は、「不動産権証(所有権証明書)」取得後5年以内であれば毎年1回住宅積立金を引き出すことができ、引き出し総額の上限は自己資金で支払った購入代金までとした。また、自家居住用住宅の購入時に納付した契税(注1)に加え、住宅に付帯する駐車区画(車庫・駐車スペース)や収納スペースの購入費用も住宅消費支出総額に算入し、住宅積立金の引き出し対象とする。住宅積立金制度の活用範囲拡大は、国務院が8月に改正した「住宅積立金管理条例」(2026年8月20日記事参照)で示された住宅関連消費支援を地方レベルで具体化したものだ。同条例では、住宅積立金の引き出し対象として、住宅購入、住宅ローン返済、リフォーム、管理費の支払い、そのほか国務院が認める住宅関連消費などを明記し、住宅関連支出への利用範囲を拡大していた。
  2. 住宅ローン規制の緩和:上海市の外環状道路(以下「外環」、注2)の外側に所在する住宅を購入する場合、2軒目の住宅に対する商業性個人住宅ローンの最低頭金比率を20%から15%に引き下げる。
  3. 住宅の買い替え支援に関する補助金制度:措置施行日から2027年3月31日までの期間、外環外の新築分譲住宅を購入し、契約のオンライン登録・届け出を完了した世帯が、契約登録日の前後1年以内に上海市内の中古住宅を売却した場合、該当世帯に新築住宅購入時のローン総額の1%を補助する。補助額は1戸当たり最大5万元(約120万5,000円、1元=約24.1円)とし、総額2億元の政府予算枠から支給する。また、外環外の新築分譲住宅を購入し、契約登録日の前後1年以内に外環内の中古住宅を売却した世帯に対しては、売却した中古住宅が外環の内側に所在する場合、1戸当たり3万元の補助金を支給する。

(注1)不動産取得税に相当する税金。不動産の取引価格を基準に課税される。

(注2)上海市中心部を囲む環状高速道路。起点と終点はいずれも宝山区の外環同済路インターチェンジに位置。総延長は約99キロメートルで、上海市の7つの行政区を通過する。

(王艶)

(中国)

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