山東省、グリーン電力直接供給の対象を拡大

(中国)

青島発

2026年09月14日

中国山東省政府は8月18日に記者会見を開き、同省におけるグリーン電力直接供給の対象拡大や、グリーン電力の利用促進策について説明した。グリーン電力直接供給は、専用の送電線を通じ、再生可能エネルギー発電所と電力を使用する企業などを接続し、電力の供給元を物理的に追跡・明確化できる仕組みだ。

その背景として、EUの炭素国境調整メカニズム(CBAM)の実施や国際的な炭素排出規制の強化に伴い、エネルギー集約型製品の輸出では、カーボンフットプリントやグリーン電力の利用実績への対応の重要性が増している。中国でも、2026年に「複数ユーザー向けグリーン電力直接供給の推進に関する通知」(2026年6月1日記事参照)などが発表され、鉄鋼やセメントなどの重点エネルギー使用企業で、グリーン電力やグリーン電力証書(GEC)への需要が高まっている。

山東省によると、2026年7月時点の非化石エネルギー発電設備容量は1億4,600万キロワット(kW)で、同省の発電設備容量全体の55.8%を占める。同省は同月、グリーン電力直接供給の強化・規範化に関する11項目の措置を発表した。グリーン電力を利用する重点産業、計算力インフラ、海洋石油・天然ガス田、沿海部の主要港湾などをグリーン電力直接供給適用対象に加えた。さらに、洋上風力発電から海洋石油・天然ガスプラットフォーム、水素・アンモニア・メタノール製造施設、計算力インフラなどに直接供給する事業については、公共送電網への売電量の上限を40%に緩和した。

現在、同省では、7件のグリーン電力直接供給事業が承認・実施されており、電池製造、化学、金属加工など複数の業種に広がっている。企業は物理的な供給経路が明確なグリーン電力を利用できるほか、それに対応するGECも取得できる。

山東省によると、同省は2025年9月、中国初となる省レベルのGEC取引サービスセンターを設立した。今後、同センターを基盤に各種市場参加者による証書取引をワンストップで支援し、企業のグリーン電力の利用拡大を促す方針だ。

(董玥涵)

(中国)

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