インドのモディ首相がウズベキスタン訪問、両国関係格上げし、貿易拡大策を議論
(ウズベキスタン、インド)
タシケント発
2026年09月11日
インドのナレンドラ・モディ首相が8月29日から30日まで、国賓としてウズベキスタンを訪問した。2国間関係が格上げされるとともに、2国間貿易の取引額拡大に向けて議論が行われた。
ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領とモディ首相との首脳会談の結果、両国関係は「包括的戦略パートナーシップ」のレベルへと格上げされた。モディ首相の訪問期間中には両国首脳による共同声明が発表されたほか、両国間で地質・鉱物資源、環境保護、観光、教育、医療などの分野での協力に関する省庁間、政府間文書が署名された。
両国首脳は、2国間貿易を大幅に拡大する潜在力が存在するとの認識を共有し、2030年までに貿易額を50億ドルに引き上げることで合意した(2025年の貿易額は13億ドル)。モディ首相は、2国間貿易の拡大には市場アクセスの改善、輸送・物流網の強化、銀行間協力および決済システムの発展が不可欠であると指摘した。
市場アクセスに関しては、両国は特恵貿易協定(PTA)の締結に向けて協議を進めている。両首脳による共同声明には、同協定の実現可能性に関する共同調査が完了し、関係省庁による検討段階に入ったことが指摘されている。
ウズベキスタン投資産業貿易省のショフルフ・グロモフ次官は、両国首脳による会見の際のインタビューで、貿易品目拡大の有望分野として、重要鉱物資源および農産物を挙げた。両国の鉱業所管省庁は、地質および鉱物資源分野での協力に関する覚書を締結した。さらに両国は近く、インド向けウラン長期供給協定の締結を予定している。この協定は、2019年1月に締結された1,100トンの天然ウラン濃縮物供給契約(2026年に満了予定)を実質的に延長する見込みだ。
両国は、決済分野での連結性向上にも取り組む方針である。今回の訪問では、インドの即時決済システム「UPI」(2025年4月24日付地域・分析レポート参照)をウズベキスタンの決済インフラ「HUMO」と統合する作業を開始することで合意した。
一方で、物流は依然として、2国間協力における主要なボトルネックの1つだ。両国間では直接、陸上で輸送することが困難で(「Gazeta.uz」8月29日)、中東情勢の緊迫化を受け、安定した物流網の確保に向けた模索が続いている。今回の首脳会談の共同声明では、両国間のマルチモーダル輸送ルートや物流回廊の整備といった物流環境の構築の継続を再確認した。
(ウラジミル・スタノフォフ)
(ウズベキスタン、インド)
ビジネス短信 ef95f9ec24221336





閉じる