香港5カ年規画に1.6万件超のパブリックコメント

(香港、中国)

香港発

2026年09月03日

香港特別行政区政府(以下、香港政府)は8月14日、香港特別行政区経済社会発展のための第1次5カ年(2026~2030年)規画(以下、香港5カ年規画)に関するパブリックコメント(意見募集)が同日終了し、1万6,000件を超える意見・提案が寄せられたと発表した。

意見募集は6月15日に開始され(2026年6月25日記事参照)、期間中、意見聴取会が100回以上実施された。このうち約30回は行政長官が自ら主催し、各分野・業界からの意見や提案を聴取した。また、寄せられた意見の8割以上は一般市民からのもので、ほかは政党、商工会議所、専門団体などからだったと明かした。香港政府は主な意見として次のコメントを公開した。

  • 戦略的価値のある新興産業を重点的に育成し、専門サービスにおける強みを発揮すると同時に、国際的なイノベーション&テクノロジーセンター(I&T)の構築を支援すべき
  • 国際金融センターとしての地位を強化、向上させるべき
  • コモディティー取引のためのエコシステムを構築することや、人民元建て商品の拡充により、世界のオフショア人民元業務のハブとしての地位を強化すべき
  • 北部都会区の建設を加速させ、「産・学・研」の一体的発展を強化するとともに、3つの大学都市の建設に注力すべき
  • 河套深セン・香港科学技術イノベーション協力区の建設に注力し、I&T協力のハブを構築すべき
  • 広東・香港・マカオグレーターベイエリア(粤港澳大湾区:GBA)における協力を深化させ、人材、教育、物流など多方面での協力を強化すべき

そのほか、住宅、医療、教育、福祉などさまざまな民生分野について高い関心が示され、意見が多く寄せられたとした。

報道によると、香港弁護士会もパブリックコメント期間中に意見書を提出した。同会は「あらゆる経済・社会発展政策は『法が最優先』という原則の下で実施されるべき」「投資誘致やイノベーション推進のためには、明確で予測可能かつ国際的に信頼できる法的枠組みが不可欠」とした。また、開発手続きの簡素化によって、適正な手続き、環境保護、市民参加が損なわれてはならない、とも指摘した(「ザ・スタンダード」8月7日)。

謝小華(ジャニス・ツェ)政治制度・本土事務局長は、香港5カ年規画は香港のみならず、中国の第15次5カ年規画を構成する重要な要素だとした。また、「国家の発展に貢献するための重要な措置であると同時に、香港の行政の発展におけるマイルストーンだ」と述べた。香港政府は、引き続き意見の整理と分析を進め、9月16日に公表する予定だ。

(越川剛)

(香港、中国)

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