香港政府、初の香港5カ年規画の策定に向けたパブリックコメントを開始

(香港、中国)

香港発

2026年06月25日

香港特別行政区政府(以下、香港政府)は6月15日、香港特別行政区経済社会発展のための第1次5カ年(2026~2030年)規画(以下、香港5カ年規画)に関するパブリックコメント(意見募集)を開始したと発表した。社会各界から幅広く意見を募り、合意形成を図りながら、今後5年間の香港の発展ビジョンおよびロードマップを策定することを目的としている。

2026年は中国の第15次5カ年(2026~2030年)規画期間の開始年に当たる。香港政府が公開した本パブリックコメント向けの背景説明資料によると、香港5カ年規画は、香港が国家発展戦略との連携をいっそう深め、国家の発展に貢献するとともに、新たな発展の機会を明確にするための重要な指針として位置付けられている。香港政府は、国家全体の発展における香港独自の役割を明確化しつつ、強みを生かしながら、長期的な質の高い発展を推進することを目的として、香港5カ年規画を初めて策定するとしている。また、今後5年間の香港の経済・社会発展に向けた明確な指針を示すことで、経済成長と民生向上の好循環を実現し、市民が将来の発展の方向性を理解し、国家発展や国際的な機会がもたらす恩恵を享受できるようにする考えだ。

パブリックコメントの対象となる重点分野は、6つのパートで構成され、内容は経済、産業、空間計画、インフラ、グリーントランスフォーメーション(GX)のほか、ヘルスケア、教育、住宅、福祉、高齢者ケアなどの生活に関わる幅広い領域に及ぶ。筆頭のパートには「北部都会区(注)の開発加速とその他地域の空間計画推進」が掲げられ、北部都会区を香港における重要な新たな戦略的開発エリアと位置づけ、主にイノベーション・科学技術(I&T)、高等教育、医療・ヘルスケアイノベーションなどの機能を重点的に集積するとしている。また、I&Tおよび人材資源の分野において広東・香港・マカオグレーターベイエリア(粤港澳大湾区)とのより緊密な連携を促進するとしている。

香港政府報道官は、「政府は各界からの提案に真摯(しんし)に耳を傾け、検討を重ね、香港が国家全体の発展により良く融合するよう共に取り組み、より良い香港を築いていく」と述べた。今後、立法会議員、各界の代表者および一般市民から、複数回にわたり意見聴取会を開催する予定。2026年第3四半期中の公表を目指している。

(注)北部都会区は、中国広東省深セン市と隣接する元朗区と北区を中心とする大都市圏の建設開発計画。

(越川剛)

(香港、中国)

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