中国の習国家主席がエジプトを訪問、EVや再エネなどの分野で投資協力拡大に合意
(エジプト、中国)
カイロ発
2026年09月10日
中国の習近平国家主席は9月1日から2日にかけてエジプト・カイロを訪問し、9月2日にエジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領と会談を行った。今回の訪問は両国の外交関係樹立70周年を機としたもので、習国家主席にとって10年ぶりのエジプト訪問となった(2026年9月1日記事参照)。
首脳会談後に発表された共同声明
ではその冒頭で、アラブおよびアフリカ諸国のうち、エジプトが中国と外交関係を樹立した最初の国であることが強調された。両国は2014年に調印した包括的戦略的パートナーシップの発展について触れ、投資分野では、エジプトをアジア・アフリカ・欧州を結ぶ産業、物流、クリーンエネルギー、デジタル経済の地域ハブへと発展させることを目的とした連携を進めることで合意した。具体的には、電気自動車(EV)や造船、太陽光パネルや風力タービンタワーといった再生可能エネルギー関連装置などの現地製造の協力可能性を積極的に探るとした。また、海水淡水化やデータセンター、宇宙利用、重要鉱物サプライチェーン、自動車製造などの先端技術分野での協力拡大を行うことでも一致した。
さらに、エルシーシ大統領は会談の中で、スエズ運河経済特区(SCZone)におけるエジプト・中国工業団地〔天津経済技術開発区(TEDA)〕拡張計画の第3フェーズ開始に関する合意を発表した。これにより、再エネや自動車製造、繊維などの分野での新たな事業展開が期待できると述べた。
両国は中東情勢に関しても議論を行った。中国外交部の発表(9月2日付)によれば、習国家主席は中東諸国による新たな安全保障の枠組みの構築を支持するとして、地域の安全保障のため(1)中東域外からの干渉に反対し、中東諸国が自らの手で未来を切り開くこと、(2)相互に密接した多くの問題に対して包括的なガバナンスを推進すること、(3)開発協力を通じて安全保障基盤を強化すること、(4)国連憲章と国際法に基づいて国際協調を強化することの4点を提案した。また、中国は国際航路の安全確保のため中東諸国と協力する用意があるとした。エルシーシ大統領はこれに対し、中東情勢の緊張緩和と安定維持、地域安全保障体制の構築に向けて、中国との連携強化を継続していく意向を示した。
(久保田夏帆)
(エジプト、中国)
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