汎アフリカ決済システムによる取引件数が大幅増、アフリカ輸出入銀行発表
(アフリカ)
調査部中東アフリカ課
2026年09月17日
アフリカ輸出入銀行(Afreximbank)は9月11日、同行が管理・運営を主導する汎(はん)アフリカ決済システム(Pan-African Payment and Settlement System:PAPSS)の取引件数が、2025年と2026年の同期間(注)の比較で約11倍と大幅に増加し、取引金額も約2.2倍になったと発表した。PAPSSによる取引では、1件当たりの取引コストを92~95%、処理時間を99.99%、決済時の外貨需要を最大80%削減したという。PAPSSは、アフリカ各国通貨による域内決済を可能にし、アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)の実施を支える重要な金融インフラと位置付けられている。
これまでPAPSSはネットワークの拡大を進めてきた。現在は30カ国以上で展開し、各国・地域の中央銀行24行、商業銀行・決済事業者200以上と接続している。2026年7月には中部アフリカ諸国銀行(BEAC)が加盟する(2026年7月16日記事参照)など、2026年だけで約10カ国が新たに加わった。
ただし、現地報道によると、PAPSSの展開地域と実際に利用が進んでいる範囲は必ずしも一致しない。銀行がPAPSSをデジタルサービスに組み込んで実際に活用している地域がある一方、規制手続きや接続インフラ、フィンテック産業の成熟度、利用者の認知度によって、普及が遅れている地域もある。
PAPSSはこうした状況を踏まえ、2027年からは、構築したネットワークの活性化と取引拡大に重点を移す。利用者の認知度向上や、参加金融機関を通じたサービスの提供拡大などに取り組む方針だ。
(注)発表資料に比較対象期間の詳細な記載はない。
(天神和泉)
(アフリカ)
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