セネガル、IMFと新たな金融支援で事務レベル合意、政府は債務処理計画を発表
(セネガル)
アビジャン発
2026年09月15日
IMFは9月1日、セネガル政府の包括的な経済改革のための金融支援とその基盤となる経済政策について、事務レベルで合意したと発表した。拡大クレジット・ファシリティー(Extended Credit Facility、ECF、注)を通じ、3年間で約22億ドルが融資される見込みだ。セネガルでは、2024年に前政権下における公的債務の大幅な過少申告が発覚し(2025年5月21日記事参照)、同年末には債務のGDP比が132%に達して、IMFからの融資が停止。再開に向けた協議が続けられていた(9月2日付「ロイター」)。今回の合意については、IMF理事会の審議前に、セネガル政府がこれまでの公的債務の過少申告に対して、断固たる是正措置を講じるとともに、必要な資金補償を他機関から得ることが求められており、それが理事会の承認の前提となっている。
一方、セネガル経済・財政・計画省は9月1日、積極的な債務管理戦略の新たな段階として、政府主導の「債務処理計画(PTDS)」を発表した。PTDSは、G20「共通枠組み」を拡充するかたちで、同国債務の特殊性に合わせた対応策を実施し、公的債務状況の改善や、特に社会分野への公共投資に必要な財政余地の創出を目指す。なお、CFAフラン建て債務は、資金調達と同国経済における地域市場の重要性を考慮し、PTDSの対象外となる。シェイク・ディバ経済・財政・計画相は、PTDSが従来型の債務再編ではない点を強調している(9月2日付「ル・ソレイユ」)。
一連の発表を受け、米国の信用格付け大手のS&Pグローバル・レーティングは9月4日、現状では債務処理の詳細は未確定で、外貨建て債務の返済が滞りなく行われているが、債務交換や債務不履行の可能性が高まっているとした。その結果、同国の長期外貨建てソブリン格付けを「CCC+」から「CC」に、長期現地通貨建てソブリン格付けを「CCC+」から「CCC」に引き下げ、見通しを「ネガティブ」に変更した。また、IMFの発表後、セネガルの債券価格は過去最低水準まで下落し、当初の額面価格の半分となった(9月2日付「ロイター」)。
IMFは、セネガル経済について、引き続き堅調で、2025年は石油生産の通年化により6.7%の成長率を記録したとしている。2026年第1四半期には、力強い民間消費に支えられ、非資源部門の成長率が前年同期比4.7%に回復したと評価した。
(注)ECFは、国際収支上の問題が長期化している低所得国を対象に、中期的な金融支援を提供するプログラム。
(長屋幸一郎、橘欣子)
(セネガル)
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