スウェーデン議会選挙で野党連合が勝利、首相は辞表を提出
(スウェーデン)
ロンドン発
2026年09月18日
ジェトロが、9月17日時点のスウェーデン政府の選挙管理当局運営のウェブサイトで確認したところ、9月13日に実施された議会選挙について、6,626の全選挙区の開票
が終了し、暫定集計結果
(2026年9月17日記事参照)と同様、議席数(定数349)に対して野党連合(注1)が176議席、連立与党ティドー連合(注2)が173議席を獲得した。両陣営の得票差は5万359票だった(9月17日午後2時時点)。
穏健党党首で首相のウルフ・クリステルソン氏はこの結果を受け、自身のX(旧Twitter)アカウントへの投稿で、アンドレアス・ノルレン国会議長宛ての辞表を公開し、首相職の辞任を申し出た。これにより、内閣が総辞職し、当面は暫定内閣となる。
一方で、野党連合を構成する社会民主党の党首マグダレーナ・アンデション氏は同日、同連合の勝利演説を行った。「スウェーデン国民は、分断ではなく結束を重んじ、わが国の新たな方向性を支持して投票した。この新たな方向性を実現したい」と述べた。政治的優先事項として、経済成長の促進、失業率の引き下げ、炭素排出量の削減、10代の若者に対する国外退去措置の停止などが挙げられた。また、中央党が掲げる地域活性化の実現、緑の党が重視する気候変動対策、左翼党が注力する介護サービスの充実など、野党連合の主要課題についても言及した。
新政権の樹立については、9月17日付の現地紙「Aftonbladet」によると、中央党は社会民主党との連立政権について、2つの可能性を検討しているという。1つは、自由党の閣僚が参加する社会民主党・自由党連立政権であり、もう1つは社会民主党単独の政権で、社会民主党を除く野党連合の3党が支持政党となるかたちだ。
一方で、クリステルソン氏はノルレン議長宛ての辞表の中で、野党連合各政党がそれぞれの「譲れない一線(レッドライン)」を表明したことにより、「今回の選挙結果は、次期政権の樹立にとって複雑な状況をもたらした可能性がある」と記している。中央党は学校運営での利益獲得を禁止することに反対し、複数の税金の引き下げを主張している。一方、左翼党は富裕層への「億万長者税」の導入を求めており、同党と社会民主党は学校運営での利益獲得の制限を目指している。クリステルソン氏は、今後の政権樹立に向けて、各政党に建設的かつ柔軟な姿勢が求められ、全政党との協議が必要と考えている。
(注1)社会民主党、緑の党、中央党、左翼党で構成。
(注2)穏健党、スウェーデン民主党、キリスト教民主党、自由党で構成され、4党合意をまとめたストックホルム近郊のティドー城にちなんで「ティドー連合」と命名された。
(バリオ純枝、篠崎美佐)
(スウェーデン)
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