VWのオスナブリュック工場、売却で防衛産業拠点に転換へ
(ドイツ)
ミュンヘン発
2026年09月11日
フォルクスワーゲン(VW)グループは9月7日、ドイツ・ニーダーザクセン州のオスナブリュック工場(フォルクスワーゲン・オスナブリュック)をニーダーザクセン州およびアウレリウス・キャピタル(以下、
アウレリウス)に売却することで合意したと発表
した。アウレリウスは主に防衛、サイバーセキュリティー、人工知能(AI)、重要インフラを対象とする国際的な投資会社で、本社はイスラエルのテルアビブにある。
関係者3者間が署名した合意書は今後の売却手続きの基礎となるもので、2027年夏に自動車生産が終了した後、同工場を安全保障・防衛ソリューションの中核拠点に転換していく計画が発表された。アウレリウスとニーダーザクセン州はまず、イスラエルの国営防衛企業ラファエル・アドバンスト・ディフェンス・システム(以下、ラファエル社)と、ドイツおよび欧州向けの防空システムおよび部品の製造に関する協業を予定。ラファエル社が防空システム分野の技術と経験を提供し、オスナブリュック工場の従業員が生産体制の構築と量産化を担う。
オリバー・ブルーメVW会長は「フォルクスワーゲンは、オスナブリュックに対する責任を果たしていく。本日の合意は、この拠点の新たな産業的な未来を開くための重要な一歩になる。オスナブリュックの従業員は、この工場がどれほど高い能力、柔軟性を持ち、そして貢献してきたかを繰り返し示してきた。今後もこの拠点はその強みを基盤に発展していくだろう」とコメントした。
自動車産業の不振により大きな影響を受けているVWグループ(2026年8月21日記事参照)では、複数の工場の将来や雇用が不透明な状況にあったが、今回のオスナブリュック工場の売却により従業員総数1,800人のうち1,200人超の雇用が維持されることになる。VWグループのドイツ国内の他の生産拠点においては、特にニーダーザクセン州エムデンとハノーバーの工場、ザクセン州ツビッカウの電気自動車工場、そしてバーデン・ビュルテンベルク州ネッカースズルムにあるアウディ工場の将来は依然として不透明のままだ。
(アンナ・グリンフェルダ)
(ドイツ)
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