インドのゴヤル商工相が来日、半導体やAI分野などでの日印協力拡大を呼びかけ
(インド、日本)
調査部アジア大洋州課
2026年09月07日
インドのピユシュ・ゴヤル商工相は8月24~27日にかけて来日し、東京、名古屋、大阪を訪問した。また、ゴヤル商工相の来日にあわせ、さまざまな業種から200社を超えるインド企業が同行来日した。今回の訪問は、2026年7月の高市早苗首相のインド訪問時に確認された日印協力の具体化を図るとともに、2025年の日印首脳会談で掲げられた今後10年間で10兆円の対インド民間投資目標の実現に向けた取り組みの一環と位置付けられる(2025年9月10日記事参照)。ゴヤル商工相は日本企業による対インド投資の拡大や、半導体、人工知能(AI)、クリーンエネルギーなど先端分野での協力強化を呼びかけた。
東京では、経団連(8月24日)、日本商工会議所日印経済委員会(同日)や主要企業などとの会合に加え、半導体・AI分野のラウンドテーブルを開催した。ゴヤル商工相は、2032年までにインドの半導体需要が1,500億ドルに達するとの見通しを示した。また、設計、半導体装置・材料、製造、後工程(ATMP/OSAT)、研究開発、人材育成から成る政府の「6本柱戦略」を紹介するとともに、日本の技術力とインドの豊富な人材を生かした競争力のある半導体エコシステムの構築に向け、日本企業に投資拡大を呼びかけた。このほか、インドが重要分野と位置付けるスタートアップ・イノベーションをテーマとしたラウンドテーブルなども開催された。
ゴヤル商工相は8月25日に、赤澤亮正経済産業相と会談した。両者は7月の日印首脳会談の成果を踏まえ、今後の2国間の経済関係強化に向けて意見交換を行った。また、日印双方の投資拡大に向けたビジネス環境改善について、協力して取り組んでいくことで一致した。
今回の訪問での日本企業との対話では、負担軽減を求める声が多いインド規格局(BIS)認証制度の見直しも重要な議題となった。ゴヤル商工相は、半導体製造装置や自動車部品メーカーなどから寄せられた課題に対応するため、今後2カ月以内に関連制度を改正する方針を示した。これは日本企業のインド進出や設備投資を後押しする施策として注目される。
今回の訪問を通じて、インド政府は日本企業との連携強化に強い期待を示すとともに、半導体やAIをはじめとする戦略分野での協力拡大への意欲をあらためて打ち出した。
(黒田将司、原悠伸)
(インド、日本)
ビジネス短信 424de296a4722f5b





閉じる