欧州中央銀行、2会合ぶりに主要政策金利の引き上げを決定

(EU、ユーロ圏、中東)

調査部欧州課

2026年09月14日

欧州中央銀行(ECB)は9月10日、ドイツ・ベルリンで開催した政策理事会で、3つの主要政策金利を0.25ポイント引き上げると発表した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。9月16日から、預金金利は2.50%、政策金利(主要リファイナンス・オペ金利)は2.65%、限界貸出ファシリティー金利(オーバーナイト貸し出し、翌日返済)は2.90%となる。中東情勢によるエネルギー価格上昇を背景に、2026年6月に2年9カ月ぶりに主要政策金利を引き上げたが、前回の会合では据え置きを決定しており(2026年7月24日記事参照)、2会合ぶりの引き上げとなった。

中東情勢によるインフレ圧力は継続しており、インフレ率は当面、ECBの中期目標2%を大幅に上回る水準で推移する見通しを示した。ユーロ圏のインフレ率は7月の2.9%から8月には3.3%に、エネルギー価格の上昇率は10.3%から14.3%に上昇した。食料品価格は1.2%と横ばいで、エネルギーと食料品を除いたインフレ率は8月に2.4%と落ち着いた。ECBは中期的にインフレ率を2%に安定させるため、適切な金融政策運営を行う姿勢をあらためて強調した。

今後の経済見通しは、「依然として極めて不透明」とし、インフレには上振れリスク、経済成長には下振れリスクがあると指摘した。ユーロ圏のインフレ率は、2026年に3.0%、2027年に2.5%、2028年には2.1%と予測し、2026年6月時点の予測より2027年は0.2ポイント、2028年は0.1ポイント上方修正した。2026年の予測は据え置いた。ユーロ圏の経済成長率については、2026年に0.9%、2027年に1.4%、2028年に1.5%と予測し、2026年は0.1ポイント、2027年は0.2ポイント上方修正した。ユーロ圏の経済が想定以上の強靭(きょうじん)性を示したことを反映しているとした。

ECB理事会は、今後も状況を慎重に注視し、経済と金融データや金融政策の効果などを踏まえた評価に基づき、インフレの見通しとリスク評価を踏まえて会合ごとに適切な金融政策スタンスを判断していく方針を示した。

次回の金融政策理事会は2026年10月28~29日を予定している。

(川嶋康子)

(EU、ユーロ圏、中東)

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