中国、商品住宅開発や商業用不動産などを対象とした融資制度を整備、融資時のメインバンク制を採用

(中国)

北京発

2026年09月04日

中国の国家金融監督管理総局などは8月28日、商品住宅開発、商業用不動産(注1)、「都市更新」(注2)プロジェクト、個人住宅を対象とした融資業務に関する通知を相次いで発表した。通知はいずれも、中国「境内」で法律に基づいて設立された金融機関(注3)を融資業務の貸出人として定めた上で、借入人の条件や融資時のリスク管理について規定している。

このうち「商品住宅開発融資管理弁法(試行)に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」「商業用不動産融資管理弁法(試行)に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」はそれぞれ、商品住宅開発案件を対象とした融資や、商業用不動産の建設、購入、運営を対象とした融資業務(注4)について規定した。

これらの通知では、貸出人に対し、商品住宅開発案件や商業用不動産に対する融資へのリスク評価および早期警戒体制を整備・確立するなどの管理を求めた。また、融資については、案件ごとに1行のメインバンクを決定した上で、同行が単独で融資するか、同行を幹事行として複数の銀行が銀行団(中国語で「銀団」)を組んで融資を行うメインバンク制を採用した。融資期間については、商品住宅の事前販売案件は最長5年、竣工(しゅんこう)済み住宅の販売案件および商業用不動産開発案件は最長7年と定めた。

また、「都市更新プロジェクト融資管理弁法(試行)に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」は、都市更新プロジェクトを対象とした融資業務について規定した。本通知では、融資対象となるプロジェクトについて、都市更新に関する国家規定に適合しており、都市更新計画に組み込まれていることなどの条件を定めた。また、融資資金は、土地譲渡金や関連税金の納付、土地収用、立ち退き、移転補償などの事前手続き、および規定に基づき財政資金で支出すべき項目には使用できないものとした。

このほか、国家金融監督管理総局と中国人民銀行などは「個人住宅ローン管理弁法(試行)に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表し、個人住宅ローン業務における借入人の条件や、貸出額に関する条件を定めている。本通知では、借入人の条件として、返済の意思および返済能力を有すること、購入する住宅の頭金を支払う能力を有することを求めた。また、個人住宅ローンの頭金比率は、中国人民銀行および国家金融監督管理総局が定める最低頭金比率を下回らないものとするほか、ローン期間は現行の最長30年から最長40年に延長された。

(注1)土地の用途が「商業・サービス業施設用地」である商業複合施設、ショッピングセンター、ビジネスセンター、オフィスビル、文化・観光不動産プロジェクトなどを指す。

(注2)中国語の「都市更新」は、老朽地区の改修、インフラの更新、歴史文化保護、スマートシティー化など、都市機能の改善における包括的な取り組みを指す。同取り組みに関しては、2026年5月に5カ年規画が発表されている(2026年6月2日記事参照)。

(注3)中国境内は、当該法律法規が適用される中国の法域内、実務上は中国大陸を指す。金融機関は、商業銀行、農村共同銀行、農村信用組合など、一般からの預金を受け入れる機関を指す。

(注4)建設、購入、運営した商業用不動産につき、それらの販売、賃貸、経営などから生じるキャッシュフローを主な返済原資とする融資を指す。

(西島和希)

(中国)

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