インド政府、「携帯電話製造スキーム」を発表
(インド)
ニューデリー発
2026年09月02日
インド電子・情報技術省は8月21日、携帯電話製造業の国際競争力強化と雇用創出を目的とする支援策「携帯電話製造スキーム(Mobile Phone Manufacturing Scheme:MPMS)」を発表
した。本スキームは、2026年7月15日に閣議承認されていたもの(2026年7月22日記事参照)。予算規模は6,250億ルピー(約1兆625億円、1ルピー=約1.7円)で、2026年3月31日に終了した大規模電子機器向け生産連動型インセンティブ制度(PLI-LSEM)の後継施策に位置付けられる。
本スキームの実施期間は2026年度(2026年4月1日~2027年3月31日)から2030年度までの5年間で、対象はターゲットセグメント1(TS1)およびターゲットセグメント2(TS2)に分かれる。TS1は、携帯電話の製造促進を目的としたもので、2025年度の売上高が1,000億ルピー以上のインドで登録された携帯電話メーカーまたは電子機器製造サービス(EMS)企業を対象とする。さらに既存ブランドについては、2025年度を基準として毎年500億ルピー以上の追加売上高を達成することが要件となる。TS2は、インド系携帯電話ブランドの育成を目的としたもので、2025年度の売上高が100億ルピー以上のインド系携帯電話メーカーまたはEMS企業を対象とする。
インセンティブ率は、TS1で適格売上高に対して2.25~5%、TS2で5%が設定されている。さらに、インド国内での設計や研究開発を行う企業には適格売上高の3%が追加奨励金として支給されるほか、主要部品や組立部品を国内調達した場合には、TS1・TS2ともに最大1.5%の追加インセンティブを受けられる。
インド政府は、本スキームを通じて国内製造能力強化や技術的自立の促進を図るとともに、2030年度までに携帯電話の累計生産額を約39兆ルピーに拡大し、約6万人の直接雇用の創出を目標としている。携帯電話製造業を成長の牽引役に、インドの電子機器製造拠点としての地位をさらに高めたい狙いとみられる。
(依田靖)
(インド)
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