米ニューヨーク市で「ANIME NYC 2026」開催、ビジネスとファン市場を同時に体感
(米国、日本)
ニューヨーク発
2026年09月18日
米国東海岸最大級のアニメの祭典「ANIME NYC 2026」が8月20~23日、ニューヨーク市(NYC)のジェイコブ・ジャビッツ・コンベンション・センターで開催された。450を超える企業ブース、漫画家や出演者などのサイン会、アニメソングでも知られるアーティストyamaのライブコンサート、コスプレミーティングを中心にファンが集結し、限定商品の購入や出版社などからの新作アナウンス、ファン同士の交流を楽しんだ。期間中の来場者数は約17万2,000人に上り、2025年の14万8,000人を上回った。
初日には、初のBtoBイベントである「ANIME NYC &XTRACKS・ライセンシング・サミット」が併催された(2026年9月18日記事参照)。サミットには、各国・地域のライセンサーをはじめ、アパレルメーカーやリテーラーなどの関連事業者などが参加し、アニメ・マンガをはじめとするコンテンツビジネスへの注目度の高さがうかがえた。業界プロフェッショナルによるパネルディスカッションでは、強力なグローバル知的財産(IP)の形成には、早期からファンと継続的な接点を持ち、イベントや店舗における体験価値を高めることが重要であると複数のパネリストが強調した。
企業が出展するエキシビットホールでは、新作や限定グッズを目当てに多くのファンが来場し、日系企業のブースにも高い関心が集まっていた。今回初出展のモバイルゲーム運営企業は、ゲーム内キャラクターのグッズを販売するほか、ブースを訪れたファンにメッセージをノートに書き込んでもらう取り組みを行うことで、実際のファンの声を聞き、直接コミュニケーションを取る機会として活用していた。また、一部の日系企業は、ブースを商品の販売や認知拡大のみならず、今後の海外展開や販路拡大の可能性を探る場としても活用していた。出展した日系企業からは、「多少商品の値段が高くても、商品の独自性や米国限定という希少性が付加価値として受け止められ、好調な販売につながっている」と手応えを示した。
エキシビットホール(左)、人気アニメとコラボした米系ファッションブランドの参加型イベントブース(中央)、アニメと組み合わせた工芸品を販売する日系企業ブース(右)(全てジェトロ撮影)
会期中には、アニメ市場やファンダム(注)の動向をテーマとしたパネルディスカッションも実施された。調査会社ファンサーバス(FanserveUs)からは、米国において過去3カ月以内にアニメを視聴した人の割合は2019年の6%から2026年に3倍超の20%に拡大し、13~19歳の57%、20~29歳の55%が自身をアニメファンと認識しており、若年層を中心にアニメが広く浸透しているデータが示された。また、アニメ化前からファンダムが形成されている事例として、米国のアニメファンの5%が既に『カグラバチ』(2027年4月放送開始予定)のファンであると回答した調査結果も紹介された。同社は、アニメ関連商品の売り上げは日本市場が大きな割合を占める一方、海外ではファン人口の規模に比べて関連消費が限定的であると指摘した。そのため、海外ファンが関心を持つIPについて早期から商品化やイベント展開などの準備を進め、消費機会を創出していくことが重要であるとの見方を示した。
2027年の「ANIME NYC 2027
」は、8月26~29日に開催される予定。
(注)熱心なファン同士が交流するコミュニティー。
(岩渕華奈、部谷亜里香)
(米国、日本)
ビジネス短信 2dff15d5951d2182





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