アルジェリア、アラブ首長国連邦との断交を発表
(アルジェリア、アラブ首長国連邦、モロッコ)
調査部中東アフリカ課
2026年09月14日
アルジェリア政府は9月10日付の外務省コミュニケ
で、アラブ首長国連邦(UAE)との国交断絶を発表した。主な発表内容は次のとおり。
- UAEによる度重なる挑発的または敵対的な行動に直面しつつ、アルジェリアは警告を重ね、その行動がもたらし得る重大な結果を認識するよう繰り返し促してきた。
- それにもかかわらずUAEは行動を継続し、その程度は主権国家間で許容され得る限界に達しており、看過できるものではない。
- アルジェリア政府は2国間関係維持のためのあらゆる手段を尽くしたものの、状況を踏まえ、UAEとの外交関係を断絶する決定を下し、UAE大使に対し48時間以内の退去を求めた。
両国関係は近年、緊張感が高まっていた。「ル・モンド」紙や「フィガロ」紙などフランスメディアの報道によれば、アルジェリアは、UAEが西サハラ問題に関してモロッコの主張を支持したことを重大な背信とみなし、イスラエルとの関係正常化、さらにリビアのハリファ・ハフタル司令官への支援を含むUAEの地域政策を、自国の安全保障上の脅威と捉えている。なお、アルジェリアは湾岸諸国などとの関係を一律に問題視しているわけではなく、カタール、サウジアラビア、またエジプトなどとの関係は良好であり、政治・経済面で協力が進展している。
アルジェリアの断交決定を受け、UAE外務省は同日付のコミュニケ
で、諸外国との関係重視と協力強化への姿勢をあらためて表明し、今回の措置が一時的であり、両国民の友好関係が維持されることを期待するとした。
断交に伴い、人や物の移動にも影響が生じている。アルジェリア国防省のコミュニケ
によると、9月11日から、UAE登録の民間・軍用航空機によるアルジェリア領空の通過を禁止し、2026年末の契約満了まで継続されるアルジェ国際空港発着の民間商用便のみを例外とした。
アルジェリア政府は2021年、イスラエルとの国交正常化などを理由にモロッコとの断交を決定し(2021年8月31日記事参照)、その後モロッコに寄港した船で運搬された輸入品の通関を不可にした事例がある〔調査レポート「アルジェリアの主要輸入規制」(2024年8月)参照
(462KB))。現地複数報道によると、今後UAEとの貿易交流に影響を及ぼす同様の措置が導入される可能性がある。
(中東アフリカ課)
(アルジェリア、アラブ首長国連邦、モロッコ)
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