大統領が企業のAI導入支援策を発表
(ウズベキスタン)
タシケント発
2026年08月26日
ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は8月18日、同月20日の「企業家の日」に合わせて開催された国内企業家らとの第6回年次公開対話に出席した。大統領は演説の中で、企業による人工知能(AI)ソリューションの活用拡大の重要性を強調するとともに、その導入を促進するための一連の支援策を発表した。
ミルジヨエフ大統領はAIの実務分野への導入に向け、企業支援プログラム「AI-1万社のパートナー」の開始を発表した。同プログラムの目的は、生産性の向上と製品コストの削減を通じて、企業の付加価値創出の能力を高めることだ。
第1段階の実施に1億ドル超が投入される本プログラムでは、次の支援が提供される。
- AI導入費用の50%を補助
- 新製品向けAIモデルを開発する場合、スーパーコンピュータを無償で利用可能
- AIを活用した既製のプログラムを公開プラットフォーム上で提供
これらの措置は、AI導入の成果を踏まえて策定された。同対話で発表された分析によれば、AIを導入した企業の25%が製品コストの削減を、54%が製品の需要増加を達成した。特に、アルマリク鉱業・冶金(やきん)コンビナート(AMMC)の第3銅選鉱工場では、AIを活用した生産チェーンのリアルタイム分析システムを導入したことにより、エネルギー消費量を10%削減、生産コストを15%削減できたことが示された。
ミルジヨエフ大統領は8月7日に開催された別の会議の場で、経済・社会分野におけるAIプロジェクト数を2026年中に100件以上へ拡大するよう指示した。こうしたプロジェクトの推進を目的として、同国ではAIインフラの整備が進められており、その中核としてエヌビディア製画像処理装置(GPU)を搭載した国内初のスーパーコンピュータが導入された。同スーパーコンピュータは7月に稼働しており、その計算能力は2027年までに3倍へ増強される計画だ。
デジタル技術省のオレグ・ペコシ第1次官は、ウズベキスタンは「巨額の投資を要する大規模AIプロジェクトを推進するのではなく、複数のAIモデルを組み合わせて統合的ソリューションを構築するアプローチを採用している」と述べ、「プロジェクト費用は20万~30万ドル程度に抑えられ、約1年で投資回収が可能になる」とその方針を示している(「コメルサント」4月27日)。
これまでも、政府が2030年までのAI開発目標の設定(2024年10月24日記事参照)や行政などへのAI導入方針策定(2025年10月29日記事参照)を行ったほか、金融業界がAI活用を議論するなど(2025年5月2日記事参照)、同国ではAIの利活用や開発への関心が高まっている。
(ウラジミル・スタノフォフ)
(ウズベキスタン)
ビジネス短信 f8405674f5212001





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