ロシア政府、ガソリン輸出禁止の延長を含む、国内の燃料供給確保のための措置を発表
(ロシア)
調査部欧州課
2026年08月04日
ロシア政府は7月30日、国内の燃料市場の安定維持を目的として、2027年1月31日までのガソリン輸出禁止の延長を含む、国内の燃料供給確保のためのパッケージ措置を発表
した。同措置は、2026年7月30日付連邦政府決定第952号、953号、954号によるもの。
連邦政府決定第952号は、ロシアで自動車用および航空用の燃料を公共調達する際の最低市場価格や最低契約価格などのルールを定めた2018年9月8日付連邦政府決定第1074号の効力を、2026年8月7日から12月31日まで停止するもの。燃料の価格変動が激しい現在、同ルールを停止し、ロシア政府の通常の公共調達法を適用することで、自治体や国家機関用の車両の燃料の調達をしやすくする。
連邦政府決定第953号は、農業分野の燃料供給制度の導入に関するもの。農業生産者向けの自動車用ガソリンおよびディーゼル燃料の安定供給確保のため、エネルギー省、農業省、地方自治体および石油会社間で供給量や供給体制について協定を締結することを、競争法上の例外として認める。農作業シーズンの7月30日から11月1日まで時限的に適用される。
連邦政府決定第954号は、8月1日から2027年1月31日まで、特定燃料のロシアからの輸出を禁止するもの。具体的には、ガソリン、ディーゼル、船舶用燃料、ガスオイルが対象となり、HSコードで品目が指定されている。ただし、政府の決定に基づき外国への人道支援を行うための輸出、国際的な政府間協定の枠組み内での輸出、ロシアを通過するが国外で開始・終了する国際輸送、個人による私的用途のための持ち出しなどには適用されない。9月1日以降は、生産者が輸出するディーゼル、船舶用燃料およびガスオイルは、この制限の対象外となり、ガソリンのみが対象となる。
ロシアでは2026年春以降、ウクライナによる国内の製油所へのドローン攻撃が相次いでおり、ガソリンをはじめとする燃料の不足と価格高騰が問題になっている(2026年7月14日記事参照)。今回の措置はこれを受けて、国内の燃料供給の維持を目的とするものとみられる。
(森友梨)
(ロシア)
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